Car life with STI and NX“Another story”

「速度を上げるばかりが、人生ではない。」from Gandhi's quotes

WRX STI(VAB D型)の第一印象

2018-01-14 14:26:26 | WRX STI(VAB D型)

さて2018年、平成30年が始まりました。本年もよろしくお願いいたします。
今年もいい1年になればいいなと思っています。

STIも無事コーティングが終わり、現在慣らし中です。
まだそこまで距離は乗っていませんが以前乗っていたWRX STI(VAB C型)との比較を交えつつ軽くインプレッションしてみたいと思います。
(以下、WRX STI(VAB D型)を後期STI、WRX STI(VAB C型)を前期STIと記載します。

 

まず全体的な評価ですが、今回マイナーチェンジということですがかなり大きく変わっているなと感じました。
1つは「乗りやすさ」、2つめは「曲がりやすさ」、そして最後は「インテリアの質感」です。
これらは追々書いていくとして、まずはエクステリアから。

まず大きく違うのはフロント。

後期STIではロアグリルがブラックアウトされ、またアッパーグリルがハニカムメッシュになりさらに小型になりました。
そしてフォグランプが廃止、さらにヘッドライトがハイ/ロー兼用になりウィンカーも内蔵されました。

 

正直初めて去年の1月にデトロイトモーターショーで後期STIを初めて見たときはロアグリルのブラックアウト部分の樹脂感が強くあまりかっこいいと思わなかったのですが、
実車を見ると全くそんなことがなく漆黒のマットブラックになっています。

carview!より)

太陽光線が当たっても色が薄くなったりすることはなく、漆黒のままです。(もしかしてモーターショーから素材が変更された?)
ヘッドライトも前期型は外側に寄っていましたが、今回内側によったことによりかなり引き締まりました。
フォグランプは廃止され、その部分はエアインテークになっています。
今回冷却能力がかなり強化されたとのことでその一環だと思われます。
そしてLEDアクセサリーライナーも光る面積が増えたこと、そして前期STIに比べよりパーツとの一体感が出るように取り付けられています。
全体的にかなり精悍に、アグレッシブになったと言えるでしょう。
前期型は比較するとかなり落ち着いた感じで大人びていましたが、後期型はより「戦闘機っぽい」感じになったと言えると思います。

 

そしてサイド。

やはり19インチアルミホイール&イエロー塗装のキャリパーの存在感があります。

 

ホイールも1インチアップですが、それでも数字以上に存在感がアップしました。

もちろんノーマル車ですが、ぱっと見ノーマル車に見えません(笑)

 

リアは殆ど違いがありません。というより全く同じです。

ただ後期STIでType Sからトランクリップスポイラーが標準装備になり、大型リヤスポイラーがオプションになったのは朗報です。
前期STIまではType Sを選ぶともれなく大型リヤスポイラーが装備されレスオプションに出来ませんでしたので、
トランクリップスポイラーが欲しいのであればベースグレードを選ばざるを得なかったのですが、
これで選択肢が増えたと思います。

 

 

次はインテリア。

前期STIに比べシルバーの部分が減りピアノブラックの部分が増えました。
ピアノブラックだと傷の心配がありますが、やはり高級感はかなりアップしていると思います。
特にハンドル下部がシルバーからピアノブラックになったのはいいと思います。こちらカスタマイズする例をよく見かけますが確かにそれも納得です。
ちなみに後期STIではオプションでインパネ(ウルトラスエード)レッドステッチが装着できるようになっており、私も装着しております。
こちらリーズナブルなお値段で手軽に質感をアップできるのでお勧めです。

 

インパネも大きく変わりました。

ナビも8インチに対応したことによりそれに対応したデザインになっています。
エアコンダイヤルが小型になりましたが操作しにくくなっていることもなく、2、3度操作すればブラインドタッチできると思います。
ここもピアノブラックになって高級感がアップしました。
MFDも大きくなっていますが、ここはまだ操作しておりませんのでまた後ほどインプレしたいと思います。

 

そしてメーター。

後期STIでは文字の色がホワイトに変更され逆に針の色がレッドになりました。
STIと言えばレッドのメータが多いのですがやはり見易さでがこちらの方が断然上です。
確かにレッドの方がスポーティー感はありますが、やはり見易さを重視するのはスポーツカーとして正しい選択だと思います。
ちなみにこのメーターは前期STIの限定車であるS207で初採用されましたが、それがかなり好評だったので後期STIに採用したのだとか。

 

そしてシート。

後期STIの目玉装備の1つであるレカロシート。
後期STIのType Sではメーカーオプションでレカロシートが選ぶことができるようになりました。
上半分だけがレカロで下半分はノーマルシートのように見えますが、
座ってみると結構違いがありました。

まずは全体的にシートそのものががっしりして座りやすくなりました。
標準シートよりもより体全体をサポートしてくれるようになっています。
また座面がしっかりお尻を支えてくれるようになりました。
以前はお尻がよく滑っていたのですが、このシートにしてから
お尻をしっかり包み込んでくれて今まで腰+お尻で体を支えていたところが
お尻だけでもしっかり支えられるようになり腰へ負担が明らかに減りました。
そしてサイドサポートも強化されているようで、体が左右に揺れるのを防いでくれます。
もちろんバケットシートではないのでサーキットなどを思いっきり走るのには不向きでしょうが、
街乗りから長距離まで今まで以上に快適に移動できそうです

シートを交換する人には必要ないですが、私のように基本的にノーマルで乗る人間であれば選択して損の無い装備だと思います。

あとシートベルトがレッドになりましたが、これが思いの外マッチしています。
最初カタログで見たときはこれかなり目立つんじゃないかな?と思っていたのですが、
派手な色ではなく落ち着いた色なのでスポーティー感アップに一役かっていると思います。

インテリアは全体的に質感アップしたと思います。
前期STIまではかなりストイックな感じでしたが、後期STIではインテリアもかなり凝った造りになっているなと思いました。
また特に気に入ったのはレカロシート。
標準のシートも悪くなかったのですが、レカロシートだとよりしっかり座ることができるようになりさらにドライブが快適になっています。
最近はサイドエアバッグの問題などもあって簡単にシート交換は難しいので最初からしっかりしたシートを用意していてくれるのは有り難いです。

 

 

そして1番STIの売りである走行性能。

最初には「乗りやすさ」、「曲がりやすさ」と書きましたが、こちらについてはすぐ違いが分かりました。
まず乗りやすさですが、前期STIはクラッチの繋がりなどがシビアなところがありましたが、後期STIではクラッチも少し軽くなり半クラもし易くなりました。
前期STIの「じゃじゃ馬」感が薄れ、より扱いやすくなったような気がしました。

とはいってもそこはSTI、普通の車とは比較にならないほどじゃじゃ馬なのは相変わらずなのでご安心を(笑)
良い意味で間口が広がり運転しやすくなったなと思います。

そして2点目の曲がりやすさですが、こちらについてはFR的な曲がり方になっています。
前期STIだと良くも悪くもトラクションに任せて(?)機械が曲げていた感じがありましたが、後期STIでは自然にすっと曲がるようになりました。
例えるのが難しいですが、前期STIが力任せに包丁を押し当てていたのであれば後期STIは切れ味の良いカミソリで自然にスパッと切っているような感じです。
後期STIではDCCDも改良されフル電子制御化された効果が出ているようです。
この点については当初「サーキットぐらいに行かなければ分からないだろう。」と思っていたのですが、公道の法定速度程度でも十分に変化が感じ取れました。

個人的な感想ですが前期STIは腕に自信がある人がサーキットで乗ればおそらく速いでしょうが、後期STIは私のような素人でもより運転を楽しむ事が出来、
またGT的な長距離走行でもより快適にドライブできるような改良がなされている、と感じました。

また前期STIではベースグレート、そして後期STIはType Sということでダンパーがカヤバ製からビルシュタイン製に変わっていますが、
より足回りが路面に追従するようになっており、さらに剛性感が出ているような気がします。
乗り心地については後期STIで19インチホイール&タイヤになりましたが、前期STIと殆ど変化はないですね。
ただ私の前期STIはフレキシブルタワーバー、フレキシブルドロースティフナー、フレキシブルサポートサブフレームリヤを装着していましたので、
ノーマル状態での硬さはやはり後期STIの方が硬い可能性があります。
ただSTIパーツを架装している前期STIと比較しても後期STIの方が剛性感アップを感じますので、
シャーシ&ボディ剛性とも後期STIはかなり改良されていると感じられます。
後期STIではSGPの技術を先取りしたとありますが、それも納得です。

ブレーキも後期STIで強化されていますが、ここは前期STIとの違いはあまり感じ取れませんでした。
というよりサーキットでも走らない限り前期STIのブレーキで十分過ぎるでしょうから、公道ではおそらく不足を感じることはないでしょう。


全体的にかなりあちこち改良されているということが感じ取れました。
前期STIでも十分完成度は高かったですが、後期STIではまさにVAB型の集大成とも言えるほど改良が施されています。

 

話は変わりますが、現在開催さている東京オートサロン2018では次期STIのコンセプトモデルである「VIZIV PERFORMANCE STI CONCEPT」が展示されています。


SUBARUのHPより)
次期STIではMTでもアイサイト搭載、EJ20エンジンの換装、SGPの採用と従来までのSTIとは大きく変わった車になる可能性が高いです。
ただ一抹の不安もあります。

その一つがEJ20エンジンの換装。
こちらは恐らくWRX S4に搭載されているFA20DITをチューンしたエンジンになる可能性が高いと思います。
私もS4を所有していたのでこのエンジンはよく知っていますが、EJ20とは真逆の性格を有しており、
低回転からトルクが出る分、高回転はEJ20ほど回らない、良くも悪くも現在主流のダウンサイジングターボの性格を引き継いでいます。
EJ20はその逆で低速トルクはそこまで太くないですが、4,000回転前後から背中を蹴られたような怒濤のトルクが出てそこから8,000回転まで綺麗に回ります。
このちょっとやんちゃなエンジンをMTを駆使しして乗りこなすところがSTIの楽しみの一つです。

またEJ20は登場から30年弱になりますが、最初からモータースポーツに使用されることを想定した造りになっているのでかなり頑丈な造り。
FA20DTIはその点についてはどうなんだろう?と思います。

ただやはり環境性能、そして燃費性能の面でEJ20を搭載し続けることは現実問題難しいでしょうし、
そこは現在の技術をうまく使いつつ折り合いをつけないといけない部分だと個人的には思います。

そういう点ではこの後期STIは「従来のSTI」の集大成モデルとも言えるでしょう。
熟成に熟成を重ねたEJ20エンジン、TY85トランスミッション、そしてSIシャーシー。
まさに熟成を極めたSTIがこの後期型STIだと思います。
私自身SGPのXVを所有していましたが、それと比較しても後期STIのシャーシーは負けず劣らず熟成されていると感じます。
(勿論車の性格が違いますから同じ土俵では比較できませんが(笑)
良い意味で「古さ」は一切感じさせない仕上がりになっています。

最後になりますが、今回縁あって1年弱でC型からD型に乗り換えましたが結果は「大満足」です。
このSTIと共にこれからあちこちドライブに行くのが楽しみですし、また幸せさえ感じます。
今回簡易インプレッションと題しましたが、かなり長くなってしまいましたがこれから少しずつ感じたことをインプレしていきたいと思っています。
またお読み頂けると嬉しいです。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿