おおひなたごう◆SILVERY NOTE

ギャグ漫画家おおひなたごうのブログ

第四回ギャグ漫画家大喜利バトル!!のできるまで 4

2011年09月05日 10時38分48秒 | 雑記
先日行われた『第四回ギャグ漫画家大喜利バトル!!』が、
どのような経緯で行われたのかを、何回かに分けて、克明に描いてみます。
観に来た方も、そうでない方も読んでいただけたらと思います。

第一回 テーマを考えよう
第二回 出場選手を決めよう
第三回 女性が欲しいんだ



第四回 そして残る一枠が決定する

トーナメント残る一枠。これがなかなか決まりませんでした。
差し障りがあるためここでは明らかにしませんが、
何人かに依頼し、断られています。
飲み代、奢ったのに断られています。
ネットの書き込みなどを見ると、
よく「なんで○○は出さないの?」とか「○○が出場しない限りは認めねー」
というような書き込みを目にすることがありますが、
本人が断っている場合もあるということをお忘れなきよう。

さて、ここまでの出場者を見て、足りないのはなんだと思いますか?

しりあがり寿、西原理恵子、和田ラヂヲ、
東村アキコ、カラスヤサトシ、おおひなたごう、

分かりますか?分かりますね。そう、「若さ」です。
無礼なのを承知で言いますが、「若さ」です。全員35オーバー。
このイベントの目的の一つに「ギャグ漫画家界の活性化」というのがあります。
そのためにも、若い血が必要でした。

最後の一枠が決まらないまま、五月になりました。
六月には出場者を発表しなければいけない。
そんなとき、田中圭一さんから大喜利イベントの出演依頼。
絵が描けなくても漫画が描ける漫画作成ソフト『コミPo!』を使って
大喜利をやろうというものです。
田中さんには第一回大会に出場いただいているため、
依頼されたら断るワケにはいきません。
『コミPo!』は全く使ったことのない自分でしたが、出演してみることにしました。

そして会場のお台場東京カルチャーカルチャー。
そこで出会った出演者の一人である若者に、自分は驚異を感じることになります。
その若者とは…
もうお分かりですね。ダ・ヴィンチ・恐山

ここで会うまで、てっきり雑誌『ダ・ヴィンチ』の編集長が来るものだと、
本気で思ってました。
彼の正体については公表されていないので分かっていることだけしか書けませんが、
聞くと『コミPo!』が開催しているコンテストの常連投稿者で、
その才能に目を付けた田中圭一さんが、今日のイベントに呼んだのだとか。
「え?じゃあ素人?」かと思いきや、
四コママンガ『輝きジョシ子さん』の「原作者」として、
雑誌『まんがくらぶ』で先日デビューを果たしたばかりとのこと。

『コミPo!』常連投稿者で四コママンガの原作者。

しかし彼の本領は「Twitter」にありました。
ほぼ素人同然で、フォロワーがその時点で30,000人越え
(現在は40,000人に近づいています)。
見れば、彼のツイートはほぼ「ネタ」。
「今どこにいる」だの「何食べた」だのと言った、
どうでもいい日常のツイートは皆無。
作風は徹底してクールで、そこには感情の起伏はあまり見られません。
そして彼がひとたびつぶやけば、あっと言う間に数百人がリツイート。
「ツイートの面白さだけ」で、
これほどまでにフォロワーを集めている人を(しかも無名で)僕は知りません。

そして肝心の『コミPo!大喜利』も、
自作の仮面を被りミステリアスな空気を演出(訳あって素顔を公表できない)。
漫画の文法を知り尽くしているかのような、
一ひねりも二ひねりも工夫した回答をサラッと言ってのけ、
会場を驚嘆の渦に巻き込みます。

会場には彼のフォロワーが多く来場していたようで、
終了後はさながら彼のサイン会の様相でした。
しかも彼は、打ち上げで向かいに座ったしたり顔の男から、
「若いのによくマイケルジャクソンのスムースクリミナルとか知ってますね」とか
言われてキョトンとしてました。

そのマイケルネタ、俺のだから!

自分のネタですら彼のものにされてしまう始末。

この大喜利力、この若さ、欲しい!
十分大会で通用する力を兼ね備えていると感じました。

が、ギャグ漫画家大喜利バトル!!の出場資格は、
一応【商業誌に掲載経験のあるギャグ漫画家】。
ということになっています。
ダ・ヴィンチ・恐山は、商業誌にギャグ漫画でデビューしてはいますが「原作者」。
これは非常に微妙なところ。
しかし今ギャグ漫画家大喜利バトル!!に必要なのは「若い血」。
この大会をキッカケにして、
彼がもっと多くの人に知られるようになればそれもまた良し。
誰一人損をしないのではないか(この時、彼と初戦で対戦し、
叩きのめされる自分のことなど微塵も考えていなかった)。

あとは、彼がギャグ漫画家大喜利バトル!!に興味を持ってくれるのかどうか。

恐山「僕、阿佐ヶ谷でやった、第一回と、第二回、観に行きましたよ。」
僕「え、そうなの?好きなんだ!」
恐山「ええ」

決まりました。

この会話でもう、決まっちゃいました。
ギャグ漫画家大喜利バトル!!に必要な若い血、最後の一枠はダ・ヴィンチ・恐山!

その時の様子はダ・ヴィンチ・恐山のブログにも掲載されております。(続く)


第五回 え?あの人がスペシャルマッチに!?

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