大きな世界の小さな部屋

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孤高の旋風 後編

2010年06月17日 07時17分40秒 | 武装神姫
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それじゃ紹介しよう、今日から我が家に来た新しい神姫、エウクランテタイプの“ウェンディ”だ。
名前の由来は童話のピーターパンのヒロイン+ウインド、そしてリングネームは本人の希望で“孤高の旋風”だ。みんな、仲良くしてやってくれ。

エリオン:よろしくお願いしますね、ウェンディさん。

リリー:はぁ~、こいつってばいつも挨拶の時だけはまともに見えるのよねー。それでみんな騙されちゃうんだから…。

キャロル:あ、あの…ディーちゃんって呼んでもいい?

ウェンディ:別に構わないよ。

ヴェルベデール:ウェンディだからディーちゃんかぁ。確かに、ウェンちゃんだと言いにくいもんね。


ヴェルベデール:ねぇねぇウェンディ、あなたの武装、私と同じ変形型なんでしょ?ねぇ見せてよ~♪私の武装はね、飛行形態になるだけじゃ
なくって7段変形するのよ~嘘だけど。

ウェンディ:…あんたとは仲良くなれそうに無いね。

キャロル:ディ、ディーちゃん!?

リリー:いきなり何を言い出すのよアンタ?


ウェンディ:あたし、嘘つきって大嫌いなの。だから、あたしは誰も信じない事にしてるの。特に人間なんて、信用できない!

ヴェルベデール:え…。わ、私はそんなつもりじゃ…。

リリー:ちょっとアンタ!ヴェルベデールは確かに嘘つきだけど、すぐに嘘だって分かる簡単な事しか言わないのよ!それにこの子はギャグでそれやってるの!
新入りのアンタを和ませようと、この子なりに気を使ってるのが分かんないの!?

ああ、そう言えばそうだったか…。


エリオン:どうしたんですか父様?

実はウェンディは、みんなと違い私が中古で買ってきた神姫なんだ。
この子は…今はリセットされてその時の記憶を全て消去されているんだが、前の主人の事が大好きだったって話だ。その想いが強すぎて、記憶は消された筈なのに
その悲しさが残っているらしくて、ご覧の通りああいう猜疑心に強い子になってしまったらしいんだ。中古屋に売られるって言うのは、神姫にとって裏切られたのと同じ
だからね。ショップの店員も何度もリセットしたって言っていたけど、それでも駄目だったらしい。

キャロル:ディーちゃんかわいそう…。

ウェンディ:…フン。


リリー:だからって…そりゃそいつが可哀想だとは思うけど、だからってこれじゃヴェルベデールだって可哀想よ!

ヴェルベデール:ごめんね…ごめんねウェンディ…。さっきも言ったけどそんなつもりじゃなかったの…。
ねぇ信じてよぉ…信じてってばぁ…私はただ友達になりたくって…。


キャロル:ヴェ、ヴェルちゃん…。

ウェンディ:あたし、同じ事は二度も言わない主義なの。

エリオン:…気に入りませんね、そういうの。


エリオン:あなたの前のマスター…あなた自身は憶えてないらしいですけど、信じていた人に裏切られた事について少しは同情します。でも、それで自分が世界で
一番不幸とでも言うつもりですか?そんな悲劇のヒロイン気取りの自己陶酔女は、いっぺん死んだらどうです?

ウェンディ:!?

エ、エリオンッ!?いきなり何をするんだキミは!?

リリー:一体何を考えてンのよアンタは!?ウェンディ、信じてくれないかもしれないけど、こいつ見た目は綺麗だけどウチじゃ一番物騒な奴なのよ!私だって今まで
何度も撃たれたし、壁のあちこちに空いてる穴は全部この腐れ外道の仕業なの!?こいつ、撃つ時は本当に撃つわよ!?


エリオン:動いても大丈夫ですよ?別に私、撃ったりしませんから。ほんの冗談です。

リリー:あんたが言うと冗談に聞こえないわよ…ってゆーか冗談で銃を向けるのあんたは…。

いかん、目が据わってる。これじゃウェンディじゃ無くても信じないぞ…。

ウェンディ:…あんた、何のつもりなの…?


エリオン:あなたには、少し父様や先輩への口の聞き方を躾ける必要があると思いまして。何を隠そう、私は我が家で一番古株の神姫なんです。

ウェンディ:誰が最古参だろうと、あたしには関係ないよ!

リリー:そんなのどーでもいいからやめなさいよ!それに躾って…何様なのよあんたはッッ!?

キャロル:リ、リオちゃん、やめなよぉ…。

そうだぞエリオン、まずはその銃を下ろしなさい!


エリオン:五月蝿いですよ。

リリー:は、はう…。

キャロル:お、お姉ちゃん…どうしよう…。

い、いかん。このままじゃまたリリーが…いや壁の修理か?違う違う!今はウェンディの心配をするべきだろう!だがどうすればいいんだ?
あー、こんな時にボニーが起きていれば上手く纏めてくれるんだがなぁ…。


エリオン:そして、二番目に来たのがそこにいるリリーです。言ってみれば№2ですね。それから少しずつ人数が増えて
いって今に至ります。それまでの間、私はずっと父様たちと一緒に暮らしてきました。それまで外出とかはあっても、誰
一人として人数が減ったことなんてありません。何が言いたいのか分かりますか?

ウェンディ:…?

キャロル:ねぇお姉ちゃん、リオちゃん何を言ってるの?

リリー:知らないわよ。


エリオン:父様は…私たちのマスターは、決してあなたがされたような事をしなかった、今まで一度も私たちを裏切らなかったって事です。
古株の私がここにいるのが、その何よりの証拠です。

ウェンディ:……。

リリー:エ、エリオン…。あんた、それが言いたくてこんな事を…。


エリオン:話は終わりです。

ウェンディ:あんたの言ったこと、信じたわけじゃないけど一応憶えておくよ。それに今まではそうでも、これからは分からないしね。

エリオン、君は…。


キャロル:リオちゃんスゴイねー、私びっくりしちゃったよー。

エリオン:私、ああいうの見てるとムカつくんですよね。

リリー:あー…あんたやる時はやるのね…正直感動したわ。ほらヴェルベデール、いつまでも泣いてるんじゃないわよ。もう終わったんだから。
それにしても、コイツ結構打たれ弱かったのね…普段のハイテンションがウソみたい。

ヴェルベデール:あ、ありがとう…ありがとうね…。


一悶着ありましたけど我が家のニューフェイス、バトルロンドでお会いしたらどうかお手柔らかに。

ウェンディ: いつだって“真実一路”!それがあたしのルールだから!

キャロル:お姉ちゃん、なんとかディーちゃんと仲良くなれる方法ってないかな?私もヴェルちゃんみたいに、ディーちゃんの友達になってあげたいよ…。

リリー:そうねぇ…そういえばあんた絵を書くのが好きだったでしょ?
だったらモデルにでもなってもらったら?あんたお父さんの名前で雑誌投稿の常連になってるくらいだから、ウェンディだって悪い気はしないんじゃない?

エリオン:ああもう、思い返すだけでもイライラするっ!やっぱり一発くらい撃っておけばすっきりしたのに…。




それから…





ウェンディ:えーっと…ベルトコンベアじゃ無くって…ヴェ…ヴェなんとか?ごめん、あんたの名前教えてもらったけど忘れちゃった…だって変に長いんだもん…。

ヴェルベデール:ヒッ!


ウェンディ:さっきの事だけど、あんたに聞いて欲しい事があるんだ。あー…さっきみたいな言い方はしないからさ、
聞くだけ聞いてくれないかな?

ヴェルベデール:な、何…?


ウェンディ:あー…その…あ、あたしってね、色々と不器用だからさ…。自分でも分かってるんだけど…それだけ!







ヴェルベデール:そんな事があったのよボニー姉さん、これってどう言う意味かな??

ボニー:“ごめんなさい”だって。


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