
今回ご紹介するのは、合体プレダコン四番手“ジュララ”。がっしりした上半身、盛り上がった胸板とこいつはパワーファイター枠の様です。
でもデザインが地味に纏まりすぎて、もう少し派手さが欲しい。ぶっちゃけ、TFってよりもアメコミに出てくるヴィランっぽい。

ご尊顔拝見…よく見ると左右非対称のニヤリ顔。BW時代に良く見られた処理ですが、もしかして単に歪んでるだけかも。
玩具設定では、例によって“脚に変形するぞ!”くらいしか書かれていません。
特に記述はありませんが、名前から察するに他のプレダコン“ジュドーラ”と対になっている模様。
元になったのはG1時代に登場したモンスターTF部隊“テラートロン”の腕担当兵士“リッパースナッパー”で、今回の合体プレダコンの元になった海外製品“オボミナス”での名称は同様のリッパースナッパーとなっています。実はテラートロンの中で、唯一名称変更が行われなかったのがこのリッパースナッパーですが、日本国内版に限ってはジュララと名称が変更されています。

プレダコンマークは右胸、ゴールド塗装の上からタンポ印刷されています。まぁ無難な位置かと。
一緒に触れておきますけど、元々この合体プレダコンセットは全体的に関節が緩いのですが、特に緩い箇所が
多かったのがこのジュララ。胴体中央の紫とグレーのパーツの隙間から何やら透明なものがはみ出ていますが、
これは保持力を上げるために噛ませたセロハンテープです。

可動は…今回の合体プレダコンの中では最も動く方です。肩ボールジョイント、しかし受け部分に後方に向かってスリットがあるので脇を
前に限り開けます(画像左側参照)。そして変形ギミックの恩恵でボールジョイント根元軸が前方向に動くので、画像右側の様に腕を前に
出せます。股関節ボールジョイント、足首が後ろにのみ稼働するので足を前に出すポーズが取れます。

ジュララ最大の特徴はその背中ですが、ここだけ妙に盛り上がってます。いや、尖ってるって言うべきでしょうか。

海外版に付属していた武器は一切付属しないので、今回もミクロマン武器で武装強化。拳に3ミリ径の穴がありますが、よく見ると掌や
肘内側にも同じものが。オミットされた武器が組み換え可能だったので、そのギミックを生かす為に体中に3ミリ穴が配されている様です。

せっかくだから、更に武装追加。正に遊びは文化タカラ。

で、ジュララのビーストモードです…
おいロボット足はどこ行った!?その尻尾はどっから出てきた!?と言う位に大幅に変化しています。

ご尊顔拝見…設定上はドラゴンになっていますが、その顔は爬虫類よりも鮫を思わせる魚類的顔つき。
それもその筈で、ジュララの元になった海外版リッパースナッパーの先祖…テラートロンのリッパースナッパーは
ビーストモードが“手足の生えた鮫”だったので、そのイメージかと。
そちらの方は直立体型でしたが、今回のジュララは肉食恐竜を思わせる前傾姿勢に変化しています。

さて可動は?腕が上下にのみ可動、股関節がボールジョイントになっています。ビーストモードでは特別動くってこと
もないですが、何せ体型が不安定な前傾姿勢なので、ポーズ取らせようものなら高確率で転倒します。

横から見ると…まぁこんな体型で動くのが股関節だけなら、そりゃ不安定なのは当たり前ですわなぁ。
しかしこの体勢だと以外に保持力は高く、安定して立たせる事が出来ます。

口と内股に3ミリジョイントがあるので、こちらでも武装強化。ミクロマン武器があればいくらでも武装強化出来るので楽しい楽しい…。
なお、胴体中央にある穴は微妙に3ミリ以下なので、何故かここにだけは取り付けられません。

ではいよいよ、皆さんが最も気になっていると思われる変形シークエンスへ。まず背中パーツのジョイントを外します。

そのまま背中パーツを、アームに沿って尻尾に被せます。おや?そう言えばこのパーツって…ロボット背中パーツだ。

続いて真上に視点を写し、頭部を左右から真っ二つにします。

もう一度側面に戻り頭部を見ます。腕を前方に伸ばし顔部分をヒンジに沿って180度反転させ、頭部を根元から180度回転させます。

この状態で角度を変えると、ロボットモードの足が完成しています。なるほど、ビーストヘッド=ロボット足
だったのですね。しかも裏返る事で顔が内側に隠れるから、この頭がロボットモードでは何処にあったのか
分からなくなっていたのです。

そして直立させ、ビースト足を真下に下げロボット腕にし、ビースト腹部中央パーツを回転させロボットヘッドを出します。

この画像では、見やすい様に左腕を外してあります。最後にロボット胸部パーツを内部アームに
沿って上に移動させ、背中パーツとジョイントで固定して変形完了です。こうして見ると、背中パー
ツとロボット胸部が尻尾に被さる事で尻尾が外から見えなくなっているのです。そしてもう一つ、
移動しているのは背中と胸部だけで、意外に尻尾は全く変形していません。

総評としては、ロボットモードの地味さとは裏腹に弄ってみると非常に楽しいやつです。このサイズにしては割と動くし、何しろ変形がムチャクチャ面白い!低価格帯なのに大胆に、かつ凝ったパーツ移動をするし、ビーストモードとロボットモードの懸け離れっぷりは本当に素晴らしいです。低価格帯でもここまで出来る、TF開発スタッフの意地又は変形にかける熱意を感じ取れる逸品です。
ただ、やはりもう少しロボットモードに派手さが欲しい…流石に地味すぎて。まぁ“弄ってみて良さが分かる”ってのもTFじゃお約束ですけど。
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