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鹿児島 スーパー「A-Z」社の事例を通じての問題提起5 住みやすく暮らしやすい鹿児島づくり”

2009-11-22 15:00:55 | 「身の丈」経営


 経済産業省の「商業統計」によると,鹿児島県の小売業事業所数は82年の3.1万をピークに,04(平成16) 年には2.1万と約30%減。この間の減少率は全都道府県中9番目の高い水準にあります。

 04 (平成16) 年商業販売統計(確報)によると,鹿児島県の卸売業及び小売業の事業所数は,26,158事業所(前回比▲2.6%),従業者数は,146,249人(同▲2.2%),年間商品販売額は,4兆2338億円(同▲2.3%)です。

 こうした商業環境に加え,人口減少と高齢化が進む鹿児島県にあって,売上高が開業時1997年の売上高62億円から,08年170億円,09年の予想売上高280億円と,増収を続けるスーパー「AZ」に関心が集まっています。

 いま,「AZ」の売り方が賞賛されていますが,同社の「取引先もお客様,地域とどう共存するか」の仕入れ姿勢は,学ぶべき点多であり,高く評価されるべきです。

▼「鹿児島の流通は10年遅れていた」 
 私は,食品業界のリーデング企業A社の社員から,「鹿児島のスーパーとは取引したくない。生協を応援したくらいだ」とのぼやきを聞いたことがあります。その理由は,「無理難題のおしつけ」にありました。過去,県内の有力小売業2社は,公正取引委員会からその取引姿勢に警告,改善を求められています。こうしたことから,流通業界では,「鹿児島の流通は10年遅れている」ともいわれていました。

◆関連記事

→ 株式会社ニシムタに対する排除措置命令について(公正取引委員会)
    
→ 平成10年度の九州管内における独占禁止法の運用状況等について
   株式会社タイヨーに対する件(平成10年11月27日警告)




▼「WIN」&「WIN」の発想
 創業以来,「AZ」の牧尾社長は「利は元にあり」とし,①取引先を大事にしなければならないと,②無理な値引きは要求しない,③バックマージンも報奨金も拒否といった取引指針を打ち出しています。
 こうした姿勢は,当たり前といえばそれまでですが,流通後進性の鹿児島で「AZ」が仕入れ先との「WIN」&「WIN」の関係を打ち出した点は,まさに革新的です。

出典:オーナー牧尾英二氏の著書,利益第二主義―過疎地の巨大スーパー「A-Z」の成功哲学
の「p167~p180」

▼地域の共存
 「AZ」の地域との共存の姿勢は鹿児島市,霧島市との「地域貢献活動協定の締結」にも顕れています。
             【この項続く-次回26日(木)書き込み予定】



    

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◆関連HP
 「マーケティング&マニュアル ゼミ」   http://www2s.biglobe.ne.jp/~kobayasi/




利益第二主義―過疎地の巨大スーパー「A-Z」の成功哲学
牧尾 英二
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1 コメント

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マキオ (yogawa)
2009-11-22 23:38:26
イオンがどう出るか楽しみです。
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