「身の丈」経営,「身の程」人生

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震災時の対応から垣間見る企業の社会性 2-スーパー西友の汐見台店

2011-06-09 14:57:12 | 「身の丈」経営
 3.11東日本大震災の発生当日,JR東日本の仙台駅,東京駅など東京都内の主要駅は駅のシャッターを閉め,客を閉め出したことは,社会性と公共性に欠けるとの糾弾をうけた。最近,JR東日本の首脳は「配慮に欠けた行為であった」と謝罪したが,いったん崩れた企業イメージの回復は容易ではなかろう。
 こうしたJR東日本の対応とは対照的な,「身を捨てた」ともいえる対応で,当事者はもとより,世の多くの人から感謝,賞賛,されているのがスーパー西友,帝国ホテル,伊藤園,セブン&アイなどがある。なお,こうした企業からはある共通点が浮かび上がってくる。
 まず,アメリア・ウォルマートの子会社-スーパー西友の汐見台店(宮崎県)を取り上げる。
◆店長への恩忘れぬ 震災翌日から食料品など無償提供-スーパー西友の汐見台店(宮城県七ケ浜町)
 東日本大震災で被災したスーパー西友(http://www.seiyu.co.jp/)の汐見台店(宮城県七ケ浜町)が30日,営業を再開した。津波で浸水したが,震災翌日の3月12日から5日間,店を開けて市民に無償で食料品などを提供した。再開するまでの間,店には感謝のメッセージが寄せられた。
 3月11日の震災当日,店長の長岡謙二さん(47)は休みで仙台市の自宅にいた。震災発生後,店の様子を確認しようと,自転車で店に向かった。水没した道路が多く,利府町を経由する遠回りをして,たどり着いたのは深夜だった。
 店内は津波で10センチの泥が堆積し,天井の一部も落ちていた。長岡さんは店に泊まり込んだ。12日朝,明るくなると住民が食料や幼児用オムツを求めて集まってきた。

 長岡さんは「いちいち買い上げ額を計算しては,商品提供に時間がかかる」と本部に相談せず,独断で無償提供を決めた。大阪府出身で,阪神大震災の際,被災直後に住民が食料調達に苦労したことを知っていたからだ。
 食品から生活用品までを提供し,在庫が尽きる16日まで営業した。店と並行し,近くの避難所にも食料品を無償配布した。
 3月18日には本部に掛け合って調達した2リットルのペットボトル入りの水1800本とカップ麺などを店頭で配布。その際,おにぎりが一部余り,「当初の危機は去った」と判断,本格再開のため一時閉店することを決めた。

 一時閉店を告げた張り紙はその後,住民の感謝のメッセージで埋まった。「ご恩は一生忘れない」「すばらしい対応だった。1日でも早く営業再開を」。その声に支えられて,長岡さんとスタッフ37人は再開を急いだ。
 営業再開した30日,店には震災前と同じように十分な商品がそろった。長岡さんはスタッフの朝礼で「お客さまの期待を裏切らないようなサービスを続けよう」と誓い,笑顔で買い物客を出迎えた。
 長岡さんが食料品などを無償提供をした判断は,災害時の対応として社内でも高く評価されているという。
                                  出典: 2011/05/01 河北新報

 

 


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