好事家の世迷言。

調べたがり屋の生存報告。シティーハンターとADV全般の話題が主。※只今、家族の介護問題が発生中です。あしからず。

事件17『ピアノソナタ『月光』殺人事件』(第7巻)考察。

2010-01-31 | 『名探偵コナン』原作考察
もし万が一、まだ『コナン』を全く知らないという人に、
一つだけ事件を紹介するなら、この『ピアノ~』を私は挙げる。
コレこそ『コナン』の長い歴史の中で最も印象に残る、至高の事件だからだ。

まず、シチュエーションからして胸が躍る。
本土から離れた孤島。
12年前に起こった、謎めいた死。
その島を巡る選挙の最中、その死者から届けられたのは、
連続殺人予告の手紙。

そんな奇妙な事件に挑むコナンは、
命をもてあそぶ犯人に心から怒り、嘆き、そして悲しむ。
犯人によるミスリーディングには散々惑わされ、
苦手な音楽関連の暗号に手こずる。
その後、やっと真相をつかんだのも束の間、
結局、犯人には“逃げられて”しまう。
そんな犯人の姿は、コナンの心に――しばらくの間――
確実に深い傷を刻みつけるのだ。

なお、余談ながら、
この事件でコナンは何故か、床にこぼれた謎の粉を一舐めしただけで、
その粉の正体を見破るというトンデモ行動を起こしている。
この、ツッコミ所のかたまりのような行動は今もって、
一部のファンの間でネタ扱いされている事を記しておこう。

それでは。また次回。

「蒼紅の冒険者」第18話「コロシヤ登場」

2010-01-30 | ゲームブック二次創作
「何かねー、コッソリねー、誰かがねー、こっちをねー、見てるねー」

林の中でジャンにそう言われて、ぼく達が身構えた時。
上から下まで黒ずくめの、アヤシイ人が現れた。
有無を言わさず、刀を抜いて襲いかかってくる。

「ZAP――!」

あまりにビックリしたせいで、ぼくが思わず唱えたのは、一番単純な稲妻の呪文。
あわれ、黒ずくめのコロシヤは黒こげになる……と思いきや、何も起きない。

「あのねー、ジャンがいるとねー、魔法は消えちゃうんだよねー」

な………………、何だってえええぇぇぇ!!!

「だから無駄だと言ったのだ。今のキミは、魔法では戦えない」

ひときわ冷たい声でエッジが告げる。

「キサマへの積年の恨み……、今こそココで晴らす!」

よく分からない事を叫んでから、エッジは武器を構えて跳んだ。
次の時にはもう、コロシヤを押しまくって追いつめて。
――このままじゃ、本当に殺してしまう――。

「ま、待った! 何もそこまでする事ないよ」

ぼくは慌てて止めに入った。
モンスターならともかく、相手は人間なんだから。(たぶん)

改めて話を聞いてみると、何とこの人、
自分の修行のために旅人を襲ってるんだとか。迷惑な話だ。

「拙者、フランカーと申し上げ候。
 カレーにて会いし時、必ずや礼を尽くす所存。
 『七拾九』を我らの合言葉としようぞ。いざさらば」

ううう……何か、スゴイ人と縁が出来ちゃった気がするなあ。

難漢字・挑戦中。(その1)

2010-01-29 | その他ゲーム
「DS美文字トレーニング」の経過報告。

1日100文字程度をメドに、コツコツ続けている。
そのおかげか、油断さえしなければ、「優」の評価が当たり前になってきた。

「全文字練習」モードも、「すべて98点以上」にそろえるのを目標にして進めている。
けれども、字目を突破した今は、日頃使わない「難しい漢字」の段階に入ったため、
我が人生で一度も見た事ない字が続々と登場。
漢和辞典を引きながら、何とか食らいついている状態だ。

とゆーわけで。以下は、この度の練習で初めて覚えた漢字(とその意味)の覚書。

穐 (あき)    秋
圷 (あくつ)   低い土地
鴛 (えん)    おしどり
笈 (おい)    (書物などを入れる)背負い箱
禾 (か)     稲
栫 (かこい)   囲い
莞 (かや)    (植物の名前)
祁 (き)     多い
暉 (き)     輝き
驍 (ぎょう)   強く勇ましい
榑 (くれ)    山から切り出したままの木
奎 (けい)    股
昊 (こう)    空
扛 (こう)    持ち上げる・担ぐ
纐纈 (こうけつ) 絞り染め

それでは。また次回。

サンデー(9号)私的雑感。

2010-01-28 | サンデー
女の子にしか見えない男の子は好きですか?(私は苦手)

----------------------------------------------------------------------

★覚えた台詞、三番勝負。

1.「お別れなんだから、お前が笑ってくれたほうがいい」
(『結界師』)

2.「私は今が好き。
人から見たらくだらないかもしれないけど、
自分の楽しみを見つけて、それを楽しんでいるもの。
私は今、生きてる。そしてそれが当たり前だと思ってる。
これ以上何があるの?」
(『絶対可憐チルドレン』)

3.「男は変態でも紳士たれだ!」
(『はじめてのあく』)

★覚えたトリビアを一席。(誌面上部のハシラより)

スウェーデンで選定されているノーベル賞のうち、
平和賞のみノルウェーで選定される。
スウェーデン人のノーベルが、敵対していたノルウェーとの和解を願ったため。

----------------------------------------------------------------------

それでは。また次回。

ハッピーエンドを追い求めて。

2010-01-27 | 日常
「マッチ売りの少女」「人魚姫」「フランダースの犬」。

5歳くらいの頃の私にとって鬼門だった話が、この三つ。
どれも初めて読んだ直後、文字通り暴れ回った記憶がある。
私は字を覚えるのが早く、本さえあればずっと静かだったため、
そのギャップは我ながら激しかったはずだ。

コレらの話の共通点は、お分かりの通り。
彼らなりに頑張って生きてる主人公が、どうしようもない運命に振り回されて、
しかし彼らなりに満足して死んでいく。

こういう話が苦手なまま、今に至る。
というか、今は昔よりも、ますます読む事が出来ない。
世界が滅亡するとか、難病で人が死ぬとか、そーゆーのは一切ダメ。

創作の時にも、その傾向は強い。
どんなに暗い話でも、必ずどこかに救いを残す。
この点は、そう簡単には曲げられないポリシーだ。

さて。子供の頃はともかく、少なくとも今の私が、悲劇を読む事も書く事も出来ない理由。
それは、私の場合、この現実こそが何よりも大変な物と考えているから、だと思う。

大切な物が滅ぶのもこの現実。大切な人が死ぬのもこの現実。
ソレをわざわざ物語の中でまで、私は見たいと思えない。
逆に言えば、悲劇の物語を創る人というのは、
とても幸せな人、あるいは強い人なのかもしれない。

なんて事を考える私はと言えば、やっとこさカラオケで暗い歌も選べるようになった程度。
冒頭に書いた本たちをマトモに読めるようになれるのは、果たしていつになる事やら……(笑)。

それでは。また次回。

「蒼紅の冒険者」第17話「にぎやかな村で」

2010-01-26 | ゲームブック二次創作
「ビリタンティはねー、いまお祭り真っ最中なんだよねー。
 今日だけはねー、子供たちはねー、自分の好きな事していいんだよねー」

妖精ジャンの説明通り、村は子供たちの声でいっぱいだ。
お酒を飲んだり、大人を追いかけまわしたりと、やりたい放題。

「では、まず我々は酒場へ行こうか」
「ぼく達も飲むの?」
「同じ名前の店がある……。偶然ではあるまい」

指差す看板には《グランドラゴル酒場》と書かれている。
もしかしてと思いながら、カントパーニの町で買った斧を店主に見せたら、大喜びされた。
そう。この店主こそ、斧の持ち主であるグランドラゴルさんだったわけ。

グランドラゴルさんは、たくさんの情報を教えてくれた。
この村には、癒しの力を持つ「水晶滝」がある事。
この村の先には、スヴィン族の住んでいるトレパニの村がある事。
トレパニでは今、マンティコアが悪さをしているという事。
カレーでは、グランドラゴルさんの友達であるヴィク(VIK)さんが頼りになるという事。

それから渡してくれた物は、「水晶滝」への通行証と、
グランドラゴルさんオススメの剣。斧の代わりにどうぞって。

話が済んだ後は、「水晶滝」で、しばし沐浴。
癒しの力を浴びて疲れを取る。っていうより水そのものが、まず気持ちいい。

最後は宿屋へ……と思ったけど、コレまたジャンの説明通り。高い。
今までの村の倍以上の金貨は、正直なところ使いたくなかった。

「もういいよ。この辺で野宿。まだパンとチーズも残ってるし。寝よ寝よ」
「そうだねー、一緒に寝ようねー、楽しいよねー、わーいだよねー」

……いつまでオシャベリしてるつもりなんだろうか、この子って……。

児童書にして硬派。

2010-01-25 | レイトン教授
『レイトン教授と怪人ゴッド』(by柳原慧)、読了。

「さまよえる城」の続編。
ただし、ゲーム本編と同様、時系列は数年前にさかのぼっており、
グロスキー警部・助手レミ・宿敵デスコールが登場している。

この度、レイトン&ルークが立ち向かうのは、人呼んで「怪人ゴッド」。
直訳すれば「神」。
いわくつきの宝物を次々と手に入れていく怪盗にして、
人ならぬ技を駆使する謎の人物。

その正体は、ミステリに慣れている人なら、
早い段階で察する事が出来るかもしれない。
むしろ強敵なのは、お宝それぞれを巡って出される「ナゾトキ」の方だろう。
前作「さまよえる城」のような命がけの問題は無いものの、
問題の数は増えている。

ところで、ゲーム本編・漫画版・アニメ(映画)版・小説版を比べると、
この小説版が一番硬派(クール)な路線を走っていると思う。

「発達する文明によって失われていく物」という大きなテーマが、
常に貫かれているからだ。
悪事を働く者が悪人とは限らない、という論が出される終盤は、
児童書とは思えないほどに重く、切なかった。

それでは、また次回。

事件16『天下一夜祭殺人事件』(第6・7巻)考察。

2010-01-24 | 『名探偵コナン』原作考察
記念すべきサプライズが、いくつも並ぶ事件。

1.『コナン』初の「倒叙もの」
ただし『コナン』の場合、犯人の仕掛けたトリックの全景までは明かされない。
「倒叙」と「本格」との中間という描き方は、この作品独特の物である。

2.『コナン』初の「地方事件」
後の連載では、(静岡・群馬など)数ヶ所に集中していく「地方事件」だが。
この時点では、事件はもっと広い地域に散らばっていく予定だったらしい。
なお、この点については、以下の文章につながっていく。

3.『コナン』初の「有能な刑事キャラ」
個人としては有能であり、しかも小五郎のシンパ。
そんなムジュンしている設定を飲み込んでいる横溝刑事。
(この時点ではまだフルネームは不明)

なお、横溝は本来、コナン達が地方へ旅するごとに転勤をくり返していく、
というトンデモ設定も持っていたらしい。
しかし、その設定は流石に無理があるという事で、
代わりに他の刑事キャラが量産される事になった次第。

それから忘れちゃいけない小ネタ。
「文芸時代」の山田さんの初登場。
担当する作家がことごとく不幸に遭っていく彼は、
現在は消息不明。一体どうなったのだろうか……。

なお、殺人事件のトリック自体は、コレまたシンプルかつ豪快な物。
謎の提示から解決まで、一貫して「写真」が効果的に用いられている点は
高く評価したいところだ。

それでは。また次回。

「蒼紅の冒険者」第16話「厄介な仲間」

2010-01-23 | ゲームブック二次創作
丘を登って、下る。
やがて、山に囲まれた、かなり大きな村が見えてきた。
差し当たっては、あの村が目的地だな。

そう考えた時、小さな妖精が耳元に飛んできた。緑色で、けっこう可愛い。
あいさつしようとしたら、またもエッジの怖い顔が視界に入った。

って事は、もしかしたらこの妖精、実は邪悪なものだったりして?
だったら魔法で追いはらおうと、
呪文を唱え始めたら、エッジの手で口を塞がれた。

「そのような事をしても無駄だ」
「そうなの?」
「一緒に来たがっているのだから、せいぜい来させたまえ。
 旅は道連れというしな」
「……そんな、すごく嫌そうな顔で言う台詞じゃないと思うよ。ソレ」

結局ぼくは、妖精に声をかけてみる事にした。
妖精はパタパタ飛び回りながら、ペラペラと早口でしゃべり出した。

「あのねー、ボクはねー、ジャンっていうんだよねー。
 あっちに村が見えるよねー、ビリタンティっていうんだよねー。
 とっても楽しい村なんだよねー、でもお金がかかるんだよねー」

………………エッジが嫌がった理由が、いま分かった。

「あ、あの。ごめん。ぼく達、急いでるから。おうち帰んなさい。ね?」
「だよねー、ジャマだよねー、うっとうしいよねー。
 けどねー、絶対ねー、付いてくからねー」

もう無駄だって事も、よく分かった。

料理の小ネタ3種。

2010-01-22 | 料理
1日分に満たない小ネタの列挙。

その1。
健康番組を見ては次々とハマる我が父。
一番最近のブームは、「朝の味噌汁にオリーブ油を大さじ1」。
まあ、オリーブ油を直に飲む人もいるのだから、悪い物ではないだろう。
私個人としては、オリーブ油を使ってフツーにスープを作ればいい気もするのだが。

その2。
ポテトチップに続いて、フライドポテト作りにも挑んだ先日。
美味しく作るコツは、「一度揚げた物を、ひとまず冷凍し、凍ったまま揚げる」事。
こうすると、ハンバーガー屋で売ってる物のような本格的な味になる。
まあ確かに、売り物のフライドポテトって、基本的に冷凍食品なのだから、当然なのかもしれないが。

その3。
「単3電池1本で動く泡立て器」が1000円で売っていた。
コレでメレンゲやカプチーノを作れたら楽だろうと思って試しに買う。
電池を入れてスイッチを押すと、ぐるぐるぶるぶる動く先端。
予想よりもパワーがあった事にちょっと喜ぶ。
それで、さっそくカップに牛乳を注ぎ、その細い棒状の泡立て器を差し込んで、
気軽な気持ちでスイッチONした、次の瞬間。

ある種、惨劇が発生した。

念のため、流しの中で動かしていて助かった。
ステンレスの一面びっしり、ごく細かい白い水玉模様が乱舞した。
もし万が一、テーブルの真ん中なんかで使ってたら、どエライ事態になってたかも。
まあ、安売りセールに飛びついた私が一番悪かったわけなんだが。

それでは。また次回。