Kakuma News Reflector 日本語版

カクマ難民キャンプの難民によるフリープレス
翻訳:難民自立支援ネットワークREN
著作権:REN(無断引用転載禁)

2019年7月号 編集者からの手紙

2020年06月17日 | 編集長からのメッセージ
カネレ読者の皆様へ

最新号へようこそ。最新号を出せずに長い時間が経ってしまいました。これは、第一に資金不足、そして一部のスタッフとボランティアがキャンプからケニアの市街地または地域外に移動し、活動が中断したためです。しかしながら、カクマにいる私たち専任チームは、海外にいる創設メンバーの支援を得て、カネレが高品質のジャーナリズムの一角を担うよう努力を続けていく所存です。

私たちの記事の多くは、難民や国際色豊かな難民コミュニティ、援助を提供する人道支援団体などを含むカクマのさまざまな関係者に関連したものです。キャンプに住んでいるか、住んでいた読者にはとりわけ関心を持っていただける記事が見つかると思います。

7月10日に起きたソマリア難民と地元民との武力衝突では、子どもを含む少なくとも3人の怪我人が出ました。私たちの記事では、そうした衝突がどのようにエスカレートしたか、そしてキャンプでのビジネスや人道的活動にどのような悪影響を与えたかを分析しています。

4月、ケニア政府は、国内すべての住民の生体認証登録の手続きを始めました。なりすましや詐欺を防止することと、個人データを認証して政府サービスへのアクセスを強化するための試みです。しかし、このプログラムによる市民の個人情報の公表は憲法に違反しているとして、市民および人権団体に批判されています。手続き開始から数か月たちましたが、UNHCRも政府の難民事務局(RAS)も、カクマの難民に生体認証登録について説明をしていません。そのため、多くのキャンプ居住者は情報を得られない不安にさいなまれたままです。

今号には、水不足、キャンプ居住者向けに設計された新しいモバイルアプリケーション、
避難所の保守と安全検査のためのサポートの欠如など、カクマに住む人々が抱えるさまざまな重要問題の記事も含まれています。よくあることですが、多くの記事が悲惨です。カクマに住む女性たちの自殺の連鎖、キャンプの外れの地域での子供の殺害と切断、そして未解決のブルンジ出身ボダボダ(バイクタクシー)運転手の殺害の事例も取り上げています。

KANEREを難民と地元民双方の視点で討論する場として活用するため、「統合開拓地」と言われている難民居住地、カロベイエイについて、住民からの視点を掲載しました。この拠点での統合について、楽観論や批判など、さまざまな観点を紹介しています。将来を見据えて、カロベイエイを新たな収容施設と呼ぶべきか、それとも単にカクマ難民キャンプの拡張と呼ぶべきかについて、さまざまな意見がありますが、それは次の号で議論していきます。

いつものことですが、最新情報を普及させるというKANEREの重要な仕事の継続を支援し、難民による難民のための主張を広めてくれるすべてのKANEREメンバーとサポーターに感謝します。私たちは、オープンで誠実なことを重視した編集を続ける努力を続けます。タイムリーな記事や批評的な意見の投稿も引き続き歓迎します。

また、キャンプの居住者、地元の村民たち、およびすし詰め状態で収容されている人々にサービスを提供している人道支援団体で働いている方々からのコメントも歓迎します。KANERE編集チームへの連絡は下記までメールでお願いします。Kakuma.news @ gmail.com

今後ともよろしくお願いいたします。

カバタ・ボル、エリアス・レンマ、G・イブラヒム
カネレ編集チーム

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