名古屋するめクラブ

~名古屋発くうみるあそぶ~

ポゴレリッチ@ラ・フォル・ジュルネ金沢

2012年05月08日 23時27分00秒 | 観る(ライブ)

今読んでる佐渡裕さんのエッセイに、

魅力あるピアニストとして登場するポゴレリッチが

金沢に!

というわけで行ってきました、金沢。

そして、

聞いてきました、ポゴレリッチ。

思いがけず、リハーサル風景も観察できたのですが!




帽子とジャージのサンダル姿でピアノに向かうその姿はあまりにも日常的で、

ぱっと見、世界的ピアニストとはおよそ想像できないほど。

そのお姿は、

まるで、休日、居間でピアノと戯れるごとくで、あくまでも自由。

自分は、お家にご招待されて、くつろいでピアノを聞いているんだ、

と勝手に妄想を広げてみる。


どうやら、何度となく繰り返し、なにかを確かめるかのように、

彼がつま弾いてた、静かなあの曲は、ショパンの夜想曲で、

ときに観客席に目をやりながら、

無心で弾いておられる姿は、とことん優雅で、

まるで高貴な王公貴族のようでした。

さて、

タキシードに着替えられてからの本番の演奏はといえば、

静と動がくっきりと浮き出された、

動では、腰を浮かして全身の体重を指に乗せて鍵盤を叩くような、

静では、やさしく諭すような、

繊細かつ圧倒的な演奏でした。

過去、多くの演奏家を聞いてるわけではないですが、

少なくとも、

ポリーニとも、グールドとも、フジコさんとも、

ランランとも内田さんとも全く違う、

まさに、ポゴレリッチスペシャリテと呼ぶべき、

THE ポゴレリッチのピアノでした。

聴き終わったら、心の奥底に隠れた哀しみが

無意識のうちに消え去っていた、

そんな感じでした。
(わかりにくいけど)


やっぱ、名演奏と言われるものは、

無言の説得力がありますね。


演奏曲はこちら↓



(注)実際は、

ショパンの『夜想曲作品9-2』ではなく、『夜想曲作品48-1』、

パラキレフではなく、バラキレフ が正です。

あしからず。

ショパン:ピアノ協奏曲第2番、ポロネーズ第5番
ユニバーサル ミュージック クラシック
 


2 コメント

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なるほど (スミ)
2012-05-09 22:09:38
聞いたことないけど、なかなかの
強者っぽいね。
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スミさん! (するめ)
2012-05-10 00:01:46
かなりのかわりもの、じゃなくて、
かなりの貴族でした(笑)!
わかるかな。
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