ざっきばやしはなあるき  

雑記林花或木 Since 2005-01-01 
美術とか映画とかなんとなくぶろぐ 

『ソーセージ・パーティ』

2016-11-24 19:05:22 | 映画[さ]
『ソーセージ・パーティ』

 監督:コンラッド・ヴァーノン、グレッグ・ティアナン
 脚本:セス・ローゲン

 スーパーマーケットに並ぶ食材たち、神と呼ばれている買い物客に買われることが夢。外には「楽園」が待っている!!そう信じ込んでいる食材たち。しかし神に選ばれた者は、真実を知ることとなる。そこは楽園などではなく、残酷に切り刻まれ茹でられて食われるだけの地獄絵図。真実を知った食材たちは神々と戦うことを決意する。食材に手足が生えていて喋ったり動いたりするなんて、神々には見えない。見えたらもう食えないし。でもクスリやってる神にはそれが見えてしまうというラリパッパな設定。そんな楽しいアニメなら子供たちも大喜びとなりそうだが、そうはイカの金玉。『マダガスカル3』や『きかんしゃトーマス』など、子供向け映画を手掛けた監督が、脚本家セス・ローゲンの口車に乗って作成した、食材を擬人化したオトナ向けの下ネタアニメなんだから。R15指定なんだから、そういうわけで主人公はソーセージのフランクなんだから。これはほぼ絶対に見逃せる映画である。

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神の手●ニッポン展II

2016-11-22 21:08:12 | 美術[か]
「神の手ニッポン展II」@目黒雅叙園

 第二期の神の手を持つアーティストは5人、今年も、そこまで根を詰めると体に悪いよとアドバイスしたくなるようなハンドパワーを見せつけてくれる人たちが集結した。昨年開催された第一期 神の手アーティストのうち、ポップアップアーティストHIROKOさんは病気療養中ということで、それ以外の5人の代表作品も1点ずつ再展示されている。昨年見なかった人も雰囲気をイメージしやすいと思う。その中で私は太田隆司さんの作品がものすごく好き。これらの作品が展示されているのは東京都指定有形文化財の百段階段に配置された豪華な客間。この80年前の独特な佇まいは、それ自体が芸術作品レベルなので、半端な展示物では建物の個性に全部食われてしまう恐れもある。建物に負けない作品を見せたければ、神の手を持つしか道はないのかもしれない。


水引工芸家内野敏子
 祝儀袋や引き出物の箱などに使われるカラフルな水引を結び合わせて立体的な鳳凰や花飾りなどの装飾品から、箸置きなどの実用品までを作るアーティスト。水引なんて冠婚葬祭の時にしかお目にかからないヒモだし、大概ゴミ箱に直行するヒモなのだけれど、そんなヒモで作った巨大な鳳凰が目にしたら、祝儀袋も六畳間くらいの巨大サイズでなければと余計なことを考えてしまう。そんなにデカい袋にいったいいくら包めばいいのだ?

立体間取りアーティストタカマノブオ
 1/40スケールで間取りを組み立ててしまう。それはまるでドールハウス。おそ松くんやらサザエさんやらあしたのジョーやら三丁目の夕日やら、アニメや映画に出て来る住まいを作っちゃうんだけれど、映像や漫画などを何度も何度も何度も何度も見て、シーンをつなぎ合わせて想像で間取りを設計してしまうという研究熱心な人。もちろん家具調度品も作り込んである。

レザーアーティスト本池秀夫
 革を使ってミニチュア人間を制作する。顔も髪の毛も衣服もすべて革製、これも革か?と驚くような質感に作り込んだ人や動物の姿は表情豊かでものすごく西洋風味に溢れている。

エッグアーティスト遠藤一恵
 タマゴの殻で作る装飾品、ニワトリはもちろんのこと、ウズラからダチョウまで大小いろいろなタマゴがカラフルに飾り付けられていて楽しい。握ったら潰れちゃうんだろうなと思うと見る方も緊張する。

ペーパーアーティスト中山ゆかり
 紙で立体的に組み上げる立版古みたいな作品、なかでもダ・ヴィンチやボッティチェリ、ミュシャなどの名画をモチーフにした作品が面白い。ただ、中山さんは動物が好きなようで、登場人物を動物に置き換えたりもする。だから最後の晩餐にキリンがいたりゾウがいたりするメルヘンチックな世界になる。

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