基督に倣ひて ‐ De imitatione Christi

なんちゃってカトリック信徒の躓きながらも信仰生活

(台湾)高雄教区 萬金聖母聖殿 前編

2011-05-29 00:00:01 | 巡礼
(震災やらなんやらでちょっと時間が経ってしまったお話です。)

 凡那比台風の一件から半年、懲りずにまた台湾へ行ってきました。今度は萬金へ行くことを念頭に、往復とも高雄空港からの入出国。まあしかし、フライト時刻が深夜高雄着、早朝高雄発に限られるので観光旅行としてはあまり効率良くはないのです…。

 高雄の駅から古めかしい汽車に揺られること50分、潮州駅でバスに乗り換え20分、ついに恋焦がれる萬金の集落にやってきました。バス停は教会の真ん前です。



 教会の外観は質素ではあるものの、威風堂々たる風貌で鎮座しています。
 この教会は高雄の前金教会から宣教にこの地を訪れていたスペインのドミニコ会士Fernando Sainz師(中文名:郭徳剛)が1863年に小さな聖堂を建立したのがルーツです。しかし1865年の大地震で聖堂の大部分が倒壊し、Francisco Herce師(中文名:良方済)が再建にかかり、それと前後して信徒数が増大、新たに購入した土地に現在の聖堂が新たに立てられ、1870年12月8日、無原罪の聖母を守護聖人として献堂されたとのことです。スペイン式要塞風の建築が採用されたのは、信徒に自然災害から、また宗教的迫害からの避難所として役立ててもらうことを考えたのだとか。



 さてその晩は教会敷地内の"教友中心"(信徒センター)なる建物に泊めてもらうべく連絡はしてあったのですが誰もいません。しょうがないのでまわりの集落を散歩することにします。萬金の中心に教会があることからも、萬金の人々の大多数がカトリックのようです。台湾の街を歩くと、商店の中には彼らが商売の神様と崇める関帝(関羽)の像が飾ってあったり、あるいは道教の神棚のようなものが祀られているのですが、ここではイエズスの十字架であったり、聖母像であったり、他の街とは違う風景が見られます。



 教会の門の前には食べ物を売る屋台がいくつか並んでいました。焼きとうもろこしを買ったら、私が日本から巡礼にきた信徒だと知って、すこしまけてくれました。かき氷や軽食を出すカフェでもう少し時間をつぶします。テーブルには"天主教週報"(週刊カトリック)なる新聞が置かれていました。

 日も暮れ、若者たちがなんとはなしに教会の前庭に集まってきて、おしゃべりをしたり、ふざけあったりしています。ここでは教会がコミュニティの中心になっていることがよくわかります。明日の主日ミサに備えて聖堂の掃除も始まりました。



 遅くなってきたので神父さんを探して教友中心の部屋に入れてもらいました。所属のドミニコ会の話などをひとしきりして、最後に明日のミサの予定を聞いて休もうかというときに、事務室の秘書が申し訳なさそうな顔で戻ってきました。




萬金聖母聖殿(中国語、一部英語)

近くにあったカフェ"憶童年"のblog(中国語)


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