司法書士Aの徒然日誌

債務整理や登記等の業務上の雑感・情報から日常的なことまで、司法書士Aの日常を徒然なるままに。東京都杉並区発信です。

不当利得

2007-07-19 18:04:33 | 債務整理Topics
過払い金の件。
某業者、やっと担当と話ができました。
外回り(あるのか?)の多い担当なようで。
とんでもない和解案を提示されていたので、これは一蹴し、過払い金の全額返還を要求。

当然です。
法律上は、
過払い金=払い過ぎたお金=払った人のお金=返すの当たり前
ですから。

過払い金の返還請求は、法律上「不当利得返還請求」と呼ばれます。
「不当」に「得」た「利」益の返還を求めるのです。

「不当利得」
しっかりとわきまえて欲しいものです。



さて、あしたは箱根の方まで仕事してきます。
場所的に駅からの移動が不可能なので車です。
思えば久しぶりの遠出運転。

温泉でも入れたらなーと企て気味な私ですが、性格上、仕事だとどうしても現地でそんな気分にはなれません。

仕事でなくのんびりと旅行にでも行きたいと思う今日この頃。



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権利の上に眠る者は・・・

2007-07-09 18:14:32 | 債務整理Topics
<プロミス>グレーゾーン金利全廃検討 既存契約分も含め―7/7 Yahooニュース

プロミスも検討に入りました、利率の引き下げ。
「既存契約者分も含め」利率を引き下げることを検討しているようです。
理由は、「新規契約者だけ下げれば、今まできちんと返済してきた既存契約者の反発を買い、顧客離れにつながりかねない」。

既に完済している過去の利用者は?
「過払い金返還請求してください」ってことでしょうか・・・。


過払い金返還請求権の時効は完済時から10年です。
完済してから10年間は過払い金を取り戻すことができます。
完済しているのですから、個人信用情報の傷がつくこともありません。
返しすぎた「自分のお金」を取り戻すのです。

「権利の上に眠る者」を、法律は保護をしません。
過払い金が10年で時効消滅してしまうのは、この趣旨です。

ニュースにもあるとおり、過払い金の返還請求は後をたちません。
新聞やテレビニュース等のメディアが、過払い金について活発に取り上げていることで、権利の上に眠っている方がどんどんと起き上がっているのでしょう。
当事務所も、完済された方からの過払い金の返還を求めて欲しいという依頼がとても多い最近です。



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ぽっちゃり王子

2007-07-06 19:35:15 | 債務整理Topics
今日のランチはラーメン屋。
事務所近くの大勝軒。

ラーメン屋のテレビから聞こえてくる声は、はにかみ王子。
画面に目をやり、はにかみ王子の隣で一緒にインタビューを受けているのは、ぽっちゃり王子。

見ていると笑顔がこぼれますね。
高校1年生と中学3年生。
2人で照れくさそうにインタビューを受ける姿は、私にとって仕事の合間の癒しでした。
ぽっちゃり王子、まだ声変わりしてませんよね。
ほほえましいです


さて、ここのところの業務は、過払い金の返還請求が続いています。
利息制限法に引きなおして計算した後の過払い額についての和解交渉です。

過払い金は過払い金。
交渉の中でカットすることは原則として行いませんが、どうしても先方さんが頷かない場合は、訴訟を提起したときにかかる費用等のみを勘案した分だけカットしています。

訴訟に持ち込むべきか、このまま訴外の和解で話をまとめるべきか。

依頼者の最良のメリットを考えながらの、その判断に、とても微妙な差を生じるため、計算機とにらめっこする時間が長くなっている最近です。




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個人信用情報

2007-06-26 19:03:15 | 債務整理Topics
ブラックリスト。
債務整理を行うことで「債務整理」という区分で信用情報登録機関に登録されることです。

過払い金返還請求を行った場合も同じく「債務整理」という区分で登録されます。
おかしいですよね。
法律に基づいて主張できる正当な権利行使なのに、これも含めて一律「債務整理」と登録されるなんて。

この登録区分、見直しが図られ、9月より「契約見直し」となるようです。

登録機関、消費者金融業界、弁護士・司法書士。
新登録区分に関して、それぞれの立場で意見に食い違いが生じています。
消費者金融業界は、「契約見直し」区分の登録者への貸付け可能性もあるとしているようです。
ブラックなのかホワイトなのか。

グレーですね。
一歩前進ではあるものの、中途半端な気がします。
あくまでも法律上正当な権利の行使なのですから。

国民の側からこの業界を「見直し登録」してやりたいところです。




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過去の債務整理

2007-06-21 19:42:26 | 債務整理Topics
今日新たに受任した債務整理(過払い金返還請求)の依頼者は、既に借金を完済済み。
「債務整理」ではないですね。
強いて言うなら、「過去の債務整理」でしょうか。
現時点で借金はゼロなのですから。

こうした依頼はたまにあります。
一般の債務整理事件だと、債務整理を受任したという「受任通知」に、併せて履歴の開示を求めるよう付記します。
しかし、今回のようなケースは、「債務整理」ではないため、貸金業者に対しては個人情報保護法に基づいて開示を求めるようにしています。
依頼者の貸金業者との取引履歴は「個人情報」であり、これの開示を求めるのです。
そして、取引を交わしていた貸金業者に対し、これまでの履歴の全開示を求め、利息制限法の利率に引き直し計算し、過払いとなっているお金を取り戻すのです。

さて、どのくらいの額が過払いとなっているのか。
全額の返還をとことん要求していきます。



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貸し渋り

2007-06-20 17:59:13 | 債務整理Topics
貸付残高、半年で6000億円減=消費者金融の実態調査-金融庁(Yahooニュース6/19)


「返済能力の低い消費者への貸し渋りが浮き彫りとなり・・・」って。
いままでは過剰に貸付を行ってきたのに。

利益の追求を求め、グレーゾーン金利で営業を続けてきた貸金業界が、社会にどんな影響をもたらしてきたか。
グレーゾーン撤廃により、利息制限法上の金利での営業に転換していくことで、今後社会にどんな影響を与えるか。

これまでのことを考えてみても、これからのことを考えてみても、消費者金融の体質そのものが早急に改善されていかなければならないはずです。



さて、今日は「偶然」に遭遇しました。

事務所の窓から外を眺めていると、道を歩いていた知り合いの司法書士さんと顔がバッタリあいました。
「あっ!」といった具合で。

仕事柄、法務局で知り合いの司法書士に会うことは多いのですが、こんなケースは初めて。
ビックリです。

とても久しぶりで、偶然も偶然だったので、事務所にお招き、近況などを語らいました。
とても楽しい時間でした。



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過払金充当の判決

2007-06-07 19:44:34 | 債務整理Topics
「過払い金」、その後の借金に充当OK 最高裁が初判断(朝日新聞) - goo ニュース

本日の判決です。
サラ金との取引は、例えば限度額50万と基本契約で定め、その枠の中でお金の貸し借りを繰り返し行うことができるという形態となっています。
今日の判決は、一連の取引について利息制限法上の利率に引き直して計算した結果が過払い(返済しすぎ)となった場合に、その後同じ基本契約上で行われた新たな貸付に対する返済金に当該過払金を充当できるという判断を示すものです。

例えば、ある一定の時点で返済が終了し、これを利息制限法で引直計算すると10万円の過払金が生じるとします。
その後、同じ基本契約上で新たに貸し借りが繰り返し行われた際に、前に生じた10万円の過払金をどう扱うか。

今日の判決を基にすると、次のようになります。
(新たな貸付は、単純に、計30万円だったとします。)
過払金10万円を新たな貸付金30万円に充当して計算し、すると残った20万円を基準に利息計算していくことになります。
これを、判決とは異なる考え方で、過払金は過払金、新たな貸付は新たな貸付として、別個で計算していくと、新たな貸付金30万円を基準に利息計算していくことになり、充当して計算するときよりも負担が大きくなるのです。

判決は、一番最初の基本契約の際に積極的な与信が行われ、各貸付時にはそのような審査が行われないことなど、基本契約と各貸付行為の性質・関係に照らして、各貸付行為は全体として1個の取引として見るべきとしています。
そうすると、新たな貸付に、前の貸付で生じた過払金を充当することができると判断するのが自然な考え方である、と理由付けしているのです。

当然と言えば当然な気にもなりますが、最高裁での判決、これでまた1つ消費者側の有利な後ろ盾ができたことになるわけです。



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不思議な人間

2007-06-01 23:09:29 | 債務整理Topics
今日は会社設立の申請をしに法務局へいきました。
ここのところ事務所内での仕事が多かったので、いい気分転換になりました。

と思いましたが、事務所に戻ればパソコンに向かい債務整理の引きなおし計算に、業者さんとの和解交渉・・・。

そして、ヤミ金の対応です。

ヤミ金、彼らと電話で話すのはとても疲れます。
あーだこーだと早口で言いたいことだけ言って。
「ゆっくり喋ってください」と何度言ったことか。
まくしたてる癖がついているのでしょうか。
基本的に「話し合い」になりません。
言うことも滅茶苦茶なことばかりですし。


そんな彼らのせいで、どれだけの人が悩み、苦しんでいるかを考えると、腹立たしいです。

彼らに家族はいないのでしょうか。
大切な人はいないのでしょうか。
人間らしさはないのでしょうか。

同じ人間のはずなのに、不思議で仕方ありません。



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青木ケ原樹海の看板

2007-05-29 19:29:35 | 債務整理Topics
青木ケ原樹海:借金苦自殺防ぐ看板、市民団体が設置申請へ(MSNニュース5/26)


看板設置期間51日で、約10人からの電話。
すごい数ですね。想像以上の数です。


借金の悩みは人には言えず、1人で抱えてしまいがちな問題です。
私も司法書士として、借金の悩みの相談を受け付けていますが、やはり相当悩んでいる方を多く見受けます。
過剰に融資を実行し、厳しい取立てを行う各業者は、こうした現状をしっかりと認識しないとダメですよね。
流通上、社会になくてはならない消費者金融の存在だとは思いますが、利益の追求だけを求めていても社会に貢献しているとはいえないのではないでしょうか。
記事を読んで、そんなことを考えました。


「債務整理」という言葉が一般的になってきて、借金を負っている方が前向きな姿勢で考えるようになればと思います。
借金の問題はなかなか人には言えない問題です。
ですが、その問題の解決手段である債務整理は前向きな手続きであることに間違いはありません。

そのことを、人知れず悩んでいる1人でも多く方が知ってもらえればと思います。


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債務整理とおまとめローン

2007-05-26 15:07:00 | 債務整理Topics
多重債務の一本化を図る「おまとめローン」。
一本化が図れ、現在の借入れ数社の金利よりも低い金利で取引できることを売りに、銀行系消費者金融が打ち出している商品です。

この「おまとめローン」には落とし穴があります。
今日は、おまとめローンと債務整理の違い、そしておまとめローンに潜む落とし穴を解説しようと思います。


前提として、債務整理とおまとめローンの効果の違いを確認しておきます。

まず、債務整理の効果です。
①金利27~29%から15~18%に引き下げて再計算することで債務が大幅に圧縮できる
②今後の利息(将来利息)がすべてカットされる

次に、おまとめローンの効果です。
①一本化されるが、債務の圧縮は一切なし
②借入数社分の利息(27~29%)が15~18%で一本化されることで将来利息が減る

効果の違いは一目瞭然ですね。


借りている数社のうち、1社でも「過払い」の可能性がある場合。
この場合におまとめローンをしてしまうと、大きなデメリットが生じることになってしまいます。
(※「過払い」とは、返済しなくてもよい分について、返済した分のことです。債務整理をすることで返金されるものです。)

もし、おまとめ前の元々の借入数社に「過払い」がある場合に、おまとめをしてしまうと、過払いになっている部分も含めて、おまとめ先の会社に対して返済をしなければならないことになってしまいます。
仮に、おまとめ前の借入先の全てが過払いとなっていた場合、本来はまったく負担しなくてもよい債務を負担することになり、さらにそこに、おまとめ先に支払うことになる利息15~18%の支払いを余分にしなければならなくなってしまうのです。

この点、過払いが生じていない場合も同様です。
債務整理をすることで債務の減額・将来利息カットの効果をもたらすことができるにもかかわらず、おまとめローンだと債務の減額はなく、(将来)利息も15~18%で支払わなければならないことになってしまうのです。

おまとめローンを組んだ後であっても債務整理を行うことは可能ですが、おまとめ先の15~18%の利息の支払分については損をするカタチとなってしまうのです。


おまとめローンを組む前にじっくり検討しましょう。
過払いの可能性がある場合は特にです。
安易なおまとめローンは禁物です。



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