南十字星からアジアQZSS(日)/IGSO(中・印)を眺める

グローカルイースト視点
アジアQZS/IGSO軌道モニタ
高橋冨士信 fj鷹@gmail.com

QZSSの軌道要素とTLE (2018/02/01 0hUT)

2018年02月01日 | QZSSの軌道・幾何
QZSSの衛星軌道に興味を持つ方が増えていますが、なかなか勉強してもTLEから軌道要素を算出するのは一筋縄では行かないとのことです。本日2月1日現在の各4衛星のTLEと主要な軌道パラメータを列挙してみました。これを中間値として参考にされて計算を深めて頂ければ幸いです。

8の字軌道でも静止軌道でも軌道周期Periodと軌道長半径SemiMajorAxisは概ね同等の数字となっているところが、ケプラー先生の言うとおりになっているところが面白いです。

どの衛星も軌道周期が約1,436分となってます。1太陽日は24x60=1440分ですから約4分小さいです。正確には3分56秒短いこととなります。この約1,436分の周期を1恒星日といいます。宇宙空間での地球の自転周期が1恒星日となるわけです。


QZSSの軌道要素とTLE (2018/02/01 0hUT)は以下の通りです。

QZS-1
NORAD ID: 37158
Int'l Code: 2010-045A
Perigee: 32,611.6 km
Apogee: 38,980.5 km
Inclination: 41.0 °
Period: 1,436.2 minutes
Semi major axis: 42167 km
RCS: 8.9125 m2 (large)
TLE:QZS-1
1 37158U 10045A 18030.66580874 -.00000190 00000-0 00000+0 0 9990
2 37158 40.9965 156.0310 0755201 270.2717 81.8728 1.00263513 27038

QZS-2
NORAD ID: 42738
Int'l Code: 2017-028A
Perigee: 32,662.5 km
Apogee: 38,915.8 km
Inclination: 44.4 °
Period: 1,435.9 minutes
Semi major axis: 42160 km
RCS: Unknown
TLE:QZS-2
1 42738U 17028A 18031.02640876 -.00000184 +00000-0 +00000-0 0 9992
2 42738 044.4214 286.4615 0741613 270.7908 080.8569 01.00288027002479

QZS-3(静止衛星)
NORAD ID: 42917
Int'l Code: 2017-048A
Perigee: 35,787.3 km
Apogee: 35,800.3 km
Inclination: 0.0 °
Period: 1,436.1 minutes
Semi major axis: 42164 km
RCS: Unknown
TLE:QZS-3
1 42917U 17048A 18031.28473616 -.00000366 +00000-0 +00000-0 0 9999
2 42917 000.0484 155.7325 0001540 139.5966 064.6234 01.00271621001587

QZS-4
NORAD ID: 42965
Int'l Code: 2017-062A
Perigee: 32,629.7 km
Apogee: 38,949.7 km
Inclination: 40.5 °
Period: 1,435.9 minutes
Semi major axis: 42160 km
RCS: Unknown
TLE:QZS-4
1 42965U 17062A 18030.97466505 -.00000317 +00000-0 +00000-0 0 9998
2 42965 040.5347 023.2288 0749516 269.1863 325.5469 01.00286128001141

TLEの各項目の意義は:
Source of the keplerian elements: AFSPC




(注1)元期(年)は軌道要素データ取得年であり、元期(通年)は軌道要素データを取得した期日(月日時分秒、単位は day )である。

(注2)摂動1は、平均運動の変化量 [rev/day^2] であり、元期からある時間経過した観測時点における方位角、仰角、及び距離を求める場合の基となる。


ご参考までに

2018/01/31-02/01 スマホQZSS/GNSS:S-Que,Zenfone3 Laser+QZSS軌道・位置モニタリング

2018年02月01日 | カナリア・スマホQZSS/GNSS受信
QZS-3GEOスマホ受信とQZSS RawDataないし+L5波受信対応国産スマホ期待

Zenfone3 Laser機を含んだ北多摩南窓の24時間データを記録しておきます。Zenfone3 Laser機には若干のJ195(QZS-4)受信と多数のBDSS受信などが引き続いてみられるからです。

S-Que,Zenfone3 LaserとQZSS軌道・位置の24時間モニタリング受信データを以下に記録します。

N2YOサイトでQZSS軌道をモニタリングしていますが、QZSSの3軌道の経度範囲が衛星運用管制により次第に絞り込まれてきており、色で軌道を判別することはだんだんと難しくなってきています。しっかり拡大して確認する必要が出てきています。

3月末のサービス・インまでに軌道の経度範囲がどこまで絞り込まれてくるのかは大変興味深いところです。

AndroiTSレベル& U-centerスカイプロットのスナップショット・タイルを使用します。
01/31-02/01 スマホQZSS/GNSS@S-Que,Zenfone3 LaserとQZSS軌道・位置のモニタリングです。

2018 01/31_09h~01/31_14hJST:
S-Que,Zenfone3 LaserとQZSS軌道・位置の6時間分モニタリング並列比較タイルを記録します。左からS-Que,Zenfone3 LaserとQZSS軌道・位置の順です。


2018 01/31_15h~01/31_20hJST:
S-Que,Zenfone3 LaserとQZSS軌道・位置の6時間分モニタリング並列比較タイルを記録します。左からS-Que,Zenfone3 LaserとQZSS軌道・位置の順です。


2018 01/31_21h~01/31_26hJST:
S-Que,Zenfone3 LaserとQZSS軌道・位置の6時間分モニタリング並列比較タイルを記録します。左からS-Que,Zenfone3 LaserとQZSS軌道・位置の順です。


2018 02/01_03h~02/01_08hJST:
S-Que,Zenfone3 LaserとQZSS軌道・位置の6時間分モニタリング並列比較タイルを記録します。左からS-Que,Zenfone3 LaserとQZSS軌道・位置の順です。


Zenfone3 Laserでは以前のようには195機(QZS-4)はじめQZSS各衛星が受信できなくなっています。もともとなぜQZSSが受信できるようになったかも不明でしたが、最近の受信できなくなった原因も不明です。また受信できていてもAzElは表示出来てはいません。厳冬期が影響しているのかもしれません。また春めいてくると受信できるのかも知れません。

Zenfone3 Laserでは窓際で受信できる衛星数が30に近いところまで行く、BDSSが高感度で多数受かるという特徴点は以前からわかっていました。ローコストのスナップドラゴンSoC機の代表といえるので、時々はLaser機のGNSS/QZSS受信の記録をしておきたいと思います。

2018/01/31-02/01 スマホQZSS/GNSS:Que3機24時間並列比較モニタリング

2018年02月01日 | 2018/02スマホQZSモニタリングデータ
唯一残ったスマホ未受信QZS-3GEO原因究明とQZSS RawData&+L5対応国産スマホ期待します

本ブログ主力機Covia Que3機の受信データ分の並列比較を記録します。
AndroiTSアプリ・レベルプロットのスナップショット・タイルを使用します。
技術検討的にも役立つ受信3機の並列比較のプロットにしています。

2018/01/31-02/01 スマホQZSS/GNSS@Que3機並列比較モニタリングです。

2018/01/31_03h~01/31_08hJST:
Que3機による6時間分モニタリング並列比較タイルを記録します。
左からU-Que機,S-Que機,N-Que機,の順です。


2018/01/31_09h~01/31_14hJST:
Que3機による6時間分モニタリング並列比較タイルを記録します。
左からU-Que機,S-Que機,N-Que機,の順です。


2018/01/31_15h~01/31_20hJST:
Que3機による6時間分モニタリング並列比較タイルを記録します。
左からU-Que機,S-Que機,N-Que機,の順です。


2018/01/31_21h~01/31_26hJST:
Que3機による6時間分モニタリング並列比較タイルを記録します。
左からU-Que機,S-Que機,N-Que機,の順です。



U-QueのみがAndroid6ですが、GNSS/QZSSモニタリングについてAndroid7との差は厳寒期なのか差が小さくなっています。これまでいつもイマイチだったS-Queが良い受信性能を示しています。