前記事においてアンドロイドスマホにおけるBDSSの取扱いの変化について記したので、Nexus9における代表的な変遷をサンプル的に具体的に示そう。Zenfone2についてはQZSを含めたさらに詳細な変遷の記録が残っているが別の機会に紹介したい。
以下は2015年2月(左)と2016年12月(右)におけるAndroiTSアプリによるレベルプロットの比較である。まずはAndroiTSの左上の赤いロゴマークがロボット風から花風に変化していることから、それぞれAndroiTSの以前のバージョンと最近のバージョンによるスナップショットであることがわかる。(QZSは残念ながらNexus9では受信できていない。)
以前のバージョンでは測位に適(緑)・不適(赤)のマークがGPSプラスGlonass及びBDSSの一部に付いていた。この例ではGlonassは1機だけだが、もっと数が多い場合もあったが、スナップショットとしては残っていない。(Nexus9はQZS受信不可と判ったので連続モニタリング機ではなく日常での最頻使用機となっていたからです。)またAndorid7に更新したこの秋からはGlonassとBDSSは全受信衛星について不適マーク、つまりGPSのみを使用する状況となった。Zenfone2では現在もGlonassは全機が適マークのままである。
Az/El値については以前は全受信衛星について表示していたことがわかる。しかし遅くともAndoroid7に更新したこの秋からは、GPSとGlonassは全受信機について表示されるが、BDSSはAz/Elはゼロになってしまっていることがわかる。Zenfone2では全機でAzElは表示されている。今後、Android7機が増えてくれば、Nexus9と同じ状況になるのかどうかは興味深い。ただQZSS受信可能と期待している中国ZTEスマホの雷神はそもそもBDSSが受信できないので、別の機種で検証する必要がある。
上図はそれぞれの時期に対応するNexus9のスカイプロットである。両時期共にBDSSは多数受信できているにもかかわらず、最近の右図のほうはBDSSのAZ ELがゼロのために1点に凝集のみじめな状況になっている。
Zenfone2では1テラバイト近くの膨大なスナップショットを取得しているので、もっと経緯はいろいろと面白いことが分かってきているが、別の機会に紹介させていただく。
いずれにしても理由はいろいろと考えられるが、アンドロイド・スマホ機におけるGNSS測位においてのBDSSの役割には大きな変化が見えていることは事実といえよう。
マルチGNSS時代は激動の時代といえる。
この状況を見ながらのQZSSのマッシブな大衆的な利用・応用面には頑張る価値は存分にあるといえよう。視野を広く取って、広範な視点からのQZSS後継機打上げへの取り組みに大いに期待したい。
またスマホにSONYなどの日本企業名を付けている機種について、いつまでGNSSナビ利用においてQZSSを無視する姿勢を続けるのだろうか。東京五輪で活躍するだろうQZSSが受信できる国産Android7以降のスマホが無いなどということが起きたら、笑いごとでは済まないだろう。
以下は2015年2月(左)と2016年12月(右)におけるAndroiTSアプリによるレベルプロットの比較である。まずはAndroiTSの左上の赤いロゴマークがロボット風から花風に変化していることから、それぞれAndroiTSの以前のバージョンと最近のバージョンによるスナップショットであることがわかる。(QZSは残念ながらNexus9では受信できていない。)
以前のバージョンでは測位に適(緑)・不適(赤)のマークがGPSプラスGlonass及びBDSSの一部に付いていた。この例ではGlonassは1機だけだが、もっと数が多い場合もあったが、スナップショットとしては残っていない。(Nexus9はQZS受信不可と判ったので連続モニタリング機ではなく日常での最頻使用機となっていたからです。)またAndorid7に更新したこの秋からはGlonassとBDSSは全受信衛星について不適マーク、つまりGPSのみを使用する状況となった。Zenfone2では現在もGlonassは全機が適マークのままである。
Az/El値については以前は全受信衛星について表示していたことがわかる。しかし遅くともAndoroid7に更新したこの秋からは、GPSとGlonassは全受信機について表示されるが、BDSSはAz/Elはゼロになってしまっていることがわかる。Zenfone2では全機でAzElは表示されている。今後、Android7機が増えてくれば、Nexus9と同じ状況になるのかどうかは興味深い。ただQZSS受信可能と期待している中国ZTEスマホの雷神はそもそもBDSSが受信できないので、別の機種で検証する必要がある。
上図はそれぞれの時期に対応するNexus9のスカイプロットである。両時期共にBDSSは多数受信できているにもかかわらず、最近の右図のほうはBDSSのAZ ELがゼロのために1点に凝集のみじめな状況になっている。
Zenfone2では1テラバイト近くの膨大なスナップショットを取得しているので、もっと経緯はいろいろと面白いことが分かってきているが、別の機会に紹介させていただく。
いずれにしても理由はいろいろと考えられるが、アンドロイド・スマホ機におけるGNSS測位においてのBDSSの役割には大きな変化が見えていることは事実といえよう。
マルチGNSS時代は激動の時代といえる。
この状況を見ながらのQZSSのマッシブな大衆的な利用・応用面には頑張る価値は存分にあるといえよう。視野を広く取って、広範な視点からのQZSS後継機打上げへの取り組みに大いに期待したい。
またスマホにSONYなどの日本企業名を付けている機種について、いつまでGNSSナビ利用においてQZSSを無視する姿勢を続けるのだろうか。東京五輪で活躍するだろうQZSSが受信できる国産Android7以降のスマホが無いなどということが起きたら、笑いごとでは済まないだろう。