金魚と暮らす365日

金魚に魅せられた初心者の飼育日記です。

ストレプトマイシン!

2006年12月18日 | 病気や怪我

12月12日の記事にありがたいコメントをいただきました。
『エロモナス菌に“武田マイシンS(ストレプトマイシン)”が効くことがある』というものです。
一般的な魚病薬の他にも細菌治療薬の選択肢があるなどということは考えてみたこともありませんでした。
(ココアも一般的な魚病薬ではありませんけど)
いまだ回復の兆しを見せてくれないパールちゃん(高頭パール)の松かさ病への一筋の光明です。

ストレプトマイシンは結核の治療薬として発見された抗生物質だそうです。
農業・園芸用の殺菌剤としても利用されているようです。
これが、(ある種の?)エロモナス菌に対して殺菌作用を示すことがあるようです。
関連するネット上の記述はいろいろあれど、詳しいことはなかなか理解できません。

それでも、“強烈な薬”、“作用の激しい薬”、“使い方を一歩間違えたら取り返しの付かないことになりそうな薬”、といった印象をついつい受けてしまいます。
どうしても不安ばかりが先に立ちます。

そんなことを言っていてもしかたないので、なにはともあれ、物資を調達します。
早速、教えていただいた“武田マイシンS“を探し回ります。
でも、なぜか近所のホームセンターや大型園芸店に置いていないのです。
代わりに“ヤシマ ストマイ液剤20”が見つかったので、とりあえずこれを購入します。
成分表示を見ると、基本的には“マイシンS”と同じです。
どちらもストレプトマイシンです。
しかし、濃度が違います。
“マイシンS”はストレプトマイシン硫酸塩の濃度が6.25%(ストレプトマイシンに換算すると5%)です。
対して、ぼくが入手した“ストマイ液剤20”のストレプトマイシン硫酸塩は25%(ストレプトマイシンで20%)です。
濃度が4倍も違うようです。
これは注意が必要です。
同じ100mlでありながら、定価が倍近く違うのも当たり前です。

せっかく物資が揃っても、使い始める覚悟が決まりません。

松かさ病に効く(ことがある?)としても、金魚に対してどの程度のダメージが想定されるのかがわかりません。
わからないのは当たり前にしても、とにかくまるで見当が付かない状態です。
調べ方すらわからないのですから困ったものです。
“MSDSデータシート”なんて資料に“魚毒性”という言葉が出ていたりしますが、全く読み解き方がわかりません。
『一般的な魚病薬のデータと比較してみれば、とりあえず薬の“強さ”とか“濃さ”とかのイメージが掴めるのでは・・・?』などとも思いましたが、残念ながら歯が立ちません・・・

もちろん、薬の正体が理解できないことの他にも悩ましいことがあります。

“パールちゃんの体力が見こめるうちに投与してみるべきなのか?”
“それとも、最後の最後の切り札としてギリギリまで待ってから投与すべきなのか?”
差し当たり、悩ましいのはこの選択です。
最初は“切り札”と考えていましたが、病状が一向に改善されない状況で、徐々に“体力が見こめるうちに・・・”という方向に傾いてきます。

『自分の(ある程度の)理解が及ばないものはなるべくならば使わずに済ませたい』とも思ったりします。
でも、これまでに使った、ココア・パラザンD・グリーンFゴールド顆粒にはこれ以上の効果は期待できないような気もしてきてしまいます。
『しばらく静かに休ませたら、もしかして・・・』などとも思うわけですが、焦りの気持ちを抑えるのは困難です。
薬剤とココアを抜き始めてから、パールちゃんがめっきり泳ぎ回らなくなってしまったことも、不安に拍車をかけます。

現在のパールちゃんがどういう状況にあるのかを把握できないのが困るのです。
2週間を超える薬浴で、すごくマイッテいる状態であるにしても・・・
しばらく塩水浴していれば、(エサ抜きでも)体力をある程度回復できるような状態なのか?
塩水浴で各種の臓器に休養が与えられたとしても、総体的な体力はジリ貧状態なのか?

結局、なにもかもがわからないことばかりです。
なので、(自分の無知に)不安を抱えたままですが、使ってみます。

個人的な思い込みですが、薬浴よりも薬餌の方がなんとなく穏やかな治療法のような気がします。
穏やかというのにはもちろん語弊があるでしょうが、とりあえず“後戻りしやすい治療方法”のような気がします。
“後戻りしやすい”というのは、『こりゃイカン!』となったときにも、方針を変えやすいという意味です。
なので、まずは薬餌です。
薬餌でまずは体内のエロモナス菌からやっつけます。
うまいことやっつけられるかどうかはともかくとして、パールちゃんに不安な反応が見られないようであれば、すごく薄めから薬浴もスタートするつもりです。

残念ながら、どの程度の使用量、どの程度の期間が無難なところなのかも、うまく調べられません。
コメントで教えていただいた『マイシンSなら、1リットル当たり0.4~1.0ml(但し、諸説あり。なるべく薄めの方が無難)』にすがります。
“ストマイ液剤20”は“マイシンS”の4倍の濃さなので、10リットル当たり1ml~2.5mlとなります(あくまでも素人計算ですよ)。
パラザンDの規定量がちょうど10リットル当たり1mlです。
なので、だいたい同じぐらいの“濃さ”の液剤だと無理矢理考えることにします。

松かさ病で亡くしたシロ(琉金)にはパラザンDの原液に浸して乾かした薬餌を与えていました。
そのときは、“濃さ”にビックリしたような様子もなく、普通に飲み下し、普通に泳ぎ回っていました。
なので、メディスーパーゴールドをストマイ液剤20の原液に浸して乾かします。
ここまでが昨晩の作業です。

今日になって、おっかなびっくりあげてみた最初の一粒をパールちゃんは猛烈な勢いで食べてくれました。
『喉元をかきむしるようにして暴れだしたりしないだろうか・・・?』などという素人の心配をよそに、パールちゃんは久しぶりにありついたちゃんとしたエサに俄然やる気を出した様子です。

“もうないの!?”
“もっとほしいよ!”
と言うかのように、3週間ぶりに“エサくれ”の仕草まで見せてくれました。
そんなわけでさらに4粒を追加します。

薬の効果はまだわかりませんが、久しぶりに愛想の良いパールちゃんの姿を見られて、ぼくは猛烈にホッとしています。


・・・ストレプトマイシン!(ヤシマ ストマイ液剤20)


・・・頼むよぉ

■メイン水槽のお世話・・・水量130Lのプランターで11匹が生活中■
なにもせず


・・・新入り蝶尾も元気です(写真ではそう見えないかもしれませんが)

■パールちゃんのお世話・・・水量20Lのプランターにて松かさ病治療中■
水換5リットル(0.3%食塩水)
※ストレプトマイシンでの薬餌スタート
※まだ病状に変化なし


・・・ウロコの立ち具合は発症時よりも少し悪化しているかもしれません

■ハゴロモ・シューキン・丹頂のお世話・・・水量15リットルのバケツで尾ぐされ病(?)治療中■
なにもせず


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (きょんた)
2006-12-19 09:16:36
あう薬とあわない薬…そうですよね。かなりギャンブル。
インフルエンザの予防接種に似た感が…
エルバージュは効かなかったのにココアが劇的な効果があったりする。
私はストマイ、毒にも薬にもならなかった↓
でも、効能が良く見えているqurousagiさんなら突破口が見つかるかも!

パールちゃん、祈っています。
返信する
きょんた様 (qurousagi)
2006-12-20 23:20:33
ありがとうございます。
薬餌で元気を取り戻した感のあるパールちゃんですが、病状の方はいまひとつです。
こころもち体が膨らんできたように感じます。
でも、今の最優先事項は“毒にならない”ことです。
なので、きょんたさんのコメントにちょっとホッとしていますよ。
とりあえず、ストマイ浴まで行ってみようと考えています。
返信する