ただ生きるのではなく、よく生きる

自然の法則をとらえ、善(よ)く生きるために役に立つ情報を探して考えてみる

人に好かれる根本原理は、誠実な関心をよせること

2017-02-16 17:47:43 | 知恵の情報
人間に飼われている動物は、いずれもその対価となるものを提供している。牛は
肉と乳を、羊は毛を、鶏は卵をというように、また愛玩動物では、鳴き声とか、
美しさなどがその対価となっている。ところがそういう何の対価もないのに、
ひどく人間に愛されている動物がいる。こちらが近づくと、尾を降り始め、頭を
なぜてやると、夢中になって好意を示して、ところきらわずなめまわしたりする。
彼はただそのような純な愛情を人間へ捧げるだけで、生きていられるのである。
彼が別な役に立つのは、この捧げる愛情が様々に訓練された結果にほかなら
い。

人に好かれる根本原理は、この彼が先天的に持っている性情と本質的には
同じで、それは「相手に対して、誠実な関心を持つ」、この一言につきる。

夫婦の間、親と子、職場の上役と同僚の間その他あらゆる人と人との間で、
好かれる人間関係の生ずるのは、相手へたいして人間的な関心を持つから
である。

相手の誕生日をおぼえていて、その日には何かお祝いのあいさつをする。
その後お子さんの病気どうしました、この頃血圧の方は大丈夫ですか、お
婆さんはお元気で、こういったわずかな身辺への純な関心の示し方でも、
親密の好感はぐんと深まるものである。人事異動で、まず上司の頭に浮かぶ
のは、仕事のできるできない、ということよりも、このような純な関心を寄せて
くれる好ましい人間関係にひかれるものだ、これは昔も今もそして将来も
変わることのないヒューマン・リレーションの原則である。米国弟ニ六代の
大統領セオドア・ルーズベルトは非常に人気があったが、その人気の
秘密は彼が黒人召使いに至るまで、多くの人に誠実な関心を寄せたことに
ある、といわれる。

─『一日一言 人生日記』 古谷綱武編 光文書院より

■他者意識、自分以外の人に関心をもつことをここでもいっている。
共存共栄の生き方を示すこと、ということだろう。忙しく、平和な時代、
誰かの世話になって生きているということが見えない時代、よくまわり
を見て考えてみれば、その関係は見えてくるが、えてして自分は誰の
世話にもならないで生きていけると思い込みやすい便利な時代に
なってしまっている・・・一日の終わりに間接的にでも世話になった
ことを思い返してみることは大切である。

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