前回冗談で
…「ベンツ紋」とか言って、ひょっとしたらあるかもしんない…
なんて書きましたが、冗談ではなく本当に在るかも知れませんね。
というのは、今でも新しい家紋は創られていますし、なにも家紋だから伝統的な和風の模様にしなければならない、なんてことは全然ありませんからね。
要は、最終的にその家紋の持ち主がいかにそのデザインを気に入り、それを自分の家紋として認知するか、ということだけなんです。
けっこう有名で、私もインターネットでですが、見た事があるものに
野球のボール:「野球鞠紋」って呼びます。
サッカーのボール:「蹴球鞠紋」って呼びます
というものがあります。
また、私は見た事がないのですが、ペンギンやパンダの模様を使った家紋もあるそうです。
この伝で行けば、ゴジラやガメラの家紋も出て来るかもしれませんね、「ゴジラ紋」とか「ガメラ紋」とかいって…ハハ … 私は個人的にはキングギドラが好きなんですが …
閑話休題
家紋の種類の複雑さの一つの原因として、
「同じ絵柄を描いても、その絵柄は描き手によって変わる」
というのがあります。
私は、自分の手持ちの紋帳を基にして描いていますが、描き上げた家紋は紋帳に掲載されている家紋の忠実な複製には決してなりえません。
それは当然のことで、紋帳の家紋自体が手描きの、悪く言えばかなりいいかげんなもので、
円は歪み、ラインは歪み、左右対称の図形や角度を振る図形などは大きさを変えるなどして無理矢理辻褄合わせをしているといったものがほとんどで、
甚だしい場合は、潰れたりかすれたりして一部判別不能なんてのもあります。
これはつまり、描く側が自分で判断し、計算して描かねば、仮に紋帳の絵柄を単純に上からトレースして描いても、まったく使い物にも何にもならないということです。
自然、描いた家紋は全体としては紋帳と同じ絵柄のように見えても、絵柄の個々のパーツの大きさ、角度、ラインの伸び、ラインの太さ、ラインの角度また振れ、末端の処理など多くの部分が違ってきます。
ましてやこれが描き手が異なれば、その人の絵柄の解釈またその人の持つ技術によって異なってくるのは当然のことで、判で押したように同じものができたりする筈がありませんよね。
この場合基になった家紋は一つでも、その二人の人物が描いた家紋を一つの家紋とみなすかどうかは微妙なことになってきます。
なぜなら、別の種類とみなしたところで、家紋の呼び名などは後からいくらでもつける事ができますし、同じ呼び名でも絵柄は全く別のものという例も珍しくはありませんから。
事実私自身の経験でも、あるお家で「応接間に飾りたいので、家紋プレートを作って欲しい」という注文をいただき、「では見本となる家紋をお預けください」とお願いしたところ、
見本として出して来られた冠婚葬祭用の紋付、幕、提灯、食器、はてはお墓の写真に至るまで、どれも家紋の形が少しずつ違っていて
「いったい、どれが本当の我が家の家紋だ?」と出して来られた当家の方達が首をひねっておられた、という経験があります。
このケースでは、明らかに一つの家紋をそれぞれ描いておられるのですが、描いた時期も異なれば、業者さんも異なり、また描かれた素材も異なるため、絵柄の形が少しずつ違い、上下で「これは別の家紋だろう!」っていうぐらい差が出てしまった、ということなんですね。



掲載した家紋は3点とも「丸に梶葉」です。
これは私が持っている資料の中から同じ名前の家紋を集めてみたものです。
記事本文で言っている家紋とは絵柄も全然違うし全く無関係なんですが、どの家紋でも条件によればこれだけ違ってしまうという見本に掲載しました。
…「ベンツ紋」とか言って、ひょっとしたらあるかもしんない…
なんて書きましたが、冗談ではなく本当に在るかも知れませんね。
というのは、今でも新しい家紋は創られていますし、なにも家紋だから伝統的な和風の模様にしなければならない、なんてことは全然ありませんからね。
要は、最終的にその家紋の持ち主がいかにそのデザインを気に入り、それを自分の家紋として認知するか、ということだけなんです。
けっこう有名で、私もインターネットでですが、見た事があるものに
野球のボール:「野球鞠紋」って呼びます。
サッカーのボール:「蹴球鞠紋」って呼びます
というものがあります。
また、私は見た事がないのですが、ペンギンやパンダの模様を使った家紋もあるそうです。
この伝で行けば、ゴジラやガメラの家紋も出て来るかもしれませんね、「ゴジラ紋」とか「ガメラ紋」とかいって…ハハ … 私は個人的にはキングギドラが好きなんですが …
閑話休題
家紋の種類の複雑さの一つの原因として、
「同じ絵柄を描いても、その絵柄は描き手によって変わる」
というのがあります。
私は、自分の手持ちの紋帳を基にして描いていますが、描き上げた家紋は紋帳に掲載されている家紋の忠実な複製には決してなりえません。
それは当然のことで、紋帳の家紋自体が手描きの、悪く言えばかなりいいかげんなもので、
円は歪み、ラインは歪み、左右対称の図形や角度を振る図形などは大きさを変えるなどして無理矢理辻褄合わせをしているといったものがほとんどで、
甚だしい場合は、潰れたりかすれたりして一部判別不能なんてのもあります。
これはつまり、描く側が自分で判断し、計算して描かねば、仮に紋帳の絵柄を単純に上からトレースして描いても、まったく使い物にも何にもならないということです。
自然、描いた家紋は全体としては紋帳と同じ絵柄のように見えても、絵柄の個々のパーツの大きさ、角度、ラインの伸び、ラインの太さ、ラインの角度また振れ、末端の処理など多くの部分が違ってきます。
ましてやこれが描き手が異なれば、その人の絵柄の解釈またその人の持つ技術によって異なってくるのは当然のことで、判で押したように同じものができたりする筈がありませんよね。
この場合基になった家紋は一つでも、その二人の人物が描いた家紋を一つの家紋とみなすかどうかは微妙なことになってきます。
なぜなら、別の種類とみなしたところで、家紋の呼び名などは後からいくらでもつける事ができますし、同じ呼び名でも絵柄は全く別のものという例も珍しくはありませんから。
事実私自身の経験でも、あるお家で「応接間に飾りたいので、家紋プレートを作って欲しい」という注文をいただき、「では見本となる家紋をお預けください」とお願いしたところ、
見本として出して来られた冠婚葬祭用の紋付、幕、提灯、食器、はてはお墓の写真に至るまで、どれも家紋の形が少しずつ違っていて
「いったい、どれが本当の我が家の家紋だ?」と出して来られた当家の方達が首をひねっておられた、という経験があります。
このケースでは、明らかに一つの家紋をそれぞれ描いておられるのですが、描いた時期も異なれば、業者さんも異なり、また描かれた素材も異なるため、絵柄の形が少しずつ違い、上下で「これは別の家紋だろう!」っていうぐらい差が出てしまった、ということなんですね。



掲載した家紋は3点とも「丸に梶葉」です。
これは私が持っている資料の中から同じ名前の家紋を集めてみたものです。
記事本文で言っている家紋とは絵柄も全然違うし全く無関係なんですが、どの家紋でも条件によればこれだけ違ってしまうという見本に掲載しました。
この度は誠に興味深い家紋の記事を更新いただき、有難うございました。これまでのお話も併せて拝読させて頂きましたが、実に面白い内容でございました。
こちらの記事に触発されまして、下記TB更新の、「ガメラな家紋の話」を書き上げ、その中でこちらの記事をご紹介させて頂きましたので、ご挨拶に参上しました。差し支えなければ拙Blogもご笑覧頂ければ幸いです。
ガメラの家紋は、実現可能なのでございましょうか?
長文ご無礼致しました。それではこれにて失礼します。