06年の11月にも登った時は山はすっかり晩秋の趣きで、針葉樹の少ない登山道は広葉樹林がみんな落葉して青い空を透かす姿も清々しく、笹原の道は明るく開放的で、とてもいい印象が今も胸に残っています。
前回登った時のレポート、コース詳細はこちらからどうぞ→
5月といえば、関東近県では桜も終わり樹木は新緑でまばゆい季節。
それでも山の季節は遅い。登山をはじめてからの三年の5月はいつも群馬県寄りの山に登ることが多かったので、麓が新緑いっぱいでも山に入れば木々はまだ新芽、冬枯れた雰囲気が残るのが普通だと思っていました。
山梨県の山の新緑はいつ頃が盛りなのか?
春3月4月にはいつも桃の花を見に遊びに行くけど、5月はまだ未知の世界。
富士五湖地方なら冬でも積雪が浅く、寒さも厳しくない印象があるから群馬の山より季節の進行が早いかもしれない。行ってみようかな。
もちろん富士山に会いに行くのも一番の目的です。 そして足を踏み入れた竜ヶ岳。
なななな、なんとっ 新緑真っ盛りではないですか~
んは~ まばゆい~
まさかこんなに隅々葉っぱが開ききってるとは思ってもみなかった…
いやややや 癒されるぅぅ
まだ若くてやわらかで、陽に透けるほど繊細で、
虫たちに食べられる前のライムグリーンの葉っぱ達。
大好きな葉っぱ。 私のこころの癒し。
この季節をどれほど待ち焦がれただろう。
長い雪の季節を葉っぱのない山に行く気力をなくして過ごし、
おまけに体のあちこち異常が見つかって、気付けば春もとっくに終わってしまって。
やっと遠くの山に行ってみようと思えるようになってここまで来ました。
竜ヶ岳は葉っぱを広げてプカプカを迎えてくれたんだね。
「プカプカが来るよ さあみんな広がろう」(←妄想)
みんな素敵だよ、ほんとにきれい。 こんなに美しい色は他にないよ。
新緑の季節に山に入る最初は、いつも感動でこころがふるえてしまいます。
また、うれしくてちょびっと泣けた…
そして、待ってました富士山と久々のご対面っ
富士さ~ん 久し振り~
山梨百名山は富士山の展望がいい場所が多いらしいけど、時々見える・ピークに立った時だけ見える・山頂でようやく見える、というのが定番じゃないかな?
竜ヶ岳が山梨の「百」の中に入っているかは知りませんが、私の中では「十」に入ります。
ずっと左側に見える富士山を眺めながら歩いてても、全く支障のない歩きやすい広々とした道。
前回もここを歩きながら、チラッ チラチラッ て富士山を見てはにんまりしてました。
今日のプカプカはふにゃふにゃって感じかな?恋する乙女の気分です。
はにかみながら見つめあうだけのデートをしてるようなものですから。
富士山の方はいつでも堂々とこっちを見ていてくれてます。
ああ、富士さん、そんなに見つめないで。恥ずかしい。 んはー はがゆーい
(いい加減にしてくださいプカプカさん…)
樹林を抜けるとあの広々と快適な笹原の道に出ます。笹の葉が新緑を迎えるのは8月下旬頃からなので、まだ枯れた感じ。
でもやっぱり気持ちいい~
笹原の山も大好きです。
あずまやから見る富士山
ムッハムハ
たまらーん×3
登山道だけが笹に覆われて、その周りには広葉樹。
若い新緑色の山肌がとにかくきれいです。
普通の人にはなんでもないような山の斜面なのに、冬と春を越えて辿り着いたこの色はプカプカには何より美しく輝いて見えるのでした。
少し登るとさっきまでいたあずまやが見下ろせます。
新緑に囲まれた一面の笹原との色合いも絶妙。
そして向こうに広がる青木ヶ原。
笹原の道って、冬でも春でもこんな風に明るくて、すごく開放的な感じが気持ちいいですよね。
木々を眺めて歩くのとはまた違う。景色の半分が空になるからかも。
ここの笹は背が低いので、時々いい眺めもあります。本栖湖と八ヶ岳が見えました。
笹原の途中にある小規模な樹林帯。ああ、そうだ思い出した、ここの木々は確か随分古くから残る自然林だったんだ。
コケがついた木肌に歴史を感じます。
写真では収まりきらないような立派な木が何本も生えてました。
竜ヶ岳山頂。
かなりの広さです。
他には1、2組しか人がいないのでガラガラでとても静かです。
山頂からは雨ヶ岳のかっこいい山容がよく見えます。
あの山にもいつか登りたいと思いながら、「そっちまで行くならやっぱり竜ヶ岳の方がいい」という答えに至り、今まで何度も候補落選していました。(結局竜ヶ岳も行かず終わるんですが)
もっといろんな山を歩き倒して熟練になった頃には、縦走してみるという手もあるし、展望にはこだわらないと言える時が来たらきっと登る山だと思います。なんとなくそんな気がする。
さぁさぁさぁ、この山頂に来た時のお楽しみは、この奥に待っているんですよ…
ズンズンズン
うはーい
思わずスキップしたくなるぅ
竜ヶ岳山頂より 南アルプス南部の山並と八ヶ岳
赤石岳/荒川岳
この二山はお花の季節に是非登りたい所です
塩見岳/笹山(黒河内岳)/白河内岳/広河内岳
白峰三山(農鳥岳/間ノ岳/北岳)
この三山も縦走したい。プカプカにできるかな?(09年7月に北岳はやっと登れました)
鳳凰三山
ここからは観音と薬師しか見えてないみたい。
鳳凰の左肩向こうは甲斐駒ヶ岳かと思って調べたらアサヨ峰の辺りでした。
一番手ごろなのになかなか機会がなくて登れない鳳凰。いつか縦走できるかしら…
(09年10月に登りました)
富士山
あなたには登りたくありません。いつも見つめていたいから。
富士山の方とアルプスの方と、どっちかを向いていると片方背にしてしまう。
前と後ろの両方に目がほしい…
二時間のんびりした間は、富士山と南アそれぞれ眺めのいい場所に移動しながら過ごしました。
場所を変えてもう少しここにいてもよかったけど、お昼になると空もガスが出てきて富士山も霞み、さっきより景色全体がくすんで来たので、12時前に下山することにしました。
登山道からは広い駐車場を埋め尽くすほど満杯の車が停まっているのが見え、平日の昼間に一体何があるんだろう、何かのイベントごとかと興味を持って眺めていると、そこから少し離れた所にきれいなピンク色の花畑が広がっていました。
(帰宅してから調べてみると、“富士芝桜まつり”が催されていたのだと判りました)
結構な人出です。週末はきっともっと混むんだろうな。
さっきまでの静かな山頂のひと時や、今一人で鳥の声を聞きながら山を歩いていることを思うと、この方がよっぽど楽しいと思えるのでした。
竜ヶ岳で5月下旬に見つけたお花
(黄色いお花は同じ種です)
富士山を見つめながら歩いている間はお花があっても見落としていたかもしれないけど、結構つぶさに探しました。
真夏はどんなだろう。
プカプカは山登りをする前、虫が大っっっ嫌いで、特に蝶は苦手でした。
今じゃ山のおかげで害虫以外の虫さんは大体お友達のような気分。
でも蝶の美しい羽の中心にある“体”の部分だけは、今でも時々ゾクッとします。でもこの日見かけた黄色い蝶は、ふさふさの黒と黄色の毛がとてもきれいで…ぼんやり見惚れてしまいました。なんていう名前なんだろう。
あまり花の咲かない森の中でこの蝶は一体何を食べて生きていくのかな。
(帰ってからお勉強したら、花の蜜以外にも樹液を食べる蝶もいるそうです)
まばゆい新緑の中を歩いたら、体の不調だった部分なんか気にならなくなりました。
事実09年11月現在、昨年の冬から春にかけ調子が悪かった所がみんな何でもなくなってしまった。
うそみたいに。
山を歩きたい、もっともっと一杯歩きたいと言う思いで、09年の夏はいろんな山に行きました。
体の不調が出てこないのは山のおかげだったと思っていますが、
逆に焦りが生じたせいか反動も大きくなって、今度は精神面で不安定になってしまった。
そんでもってまた冬です。 同じパターンを繰り返すのはバカバカしいので、
新緑の季節までどよよんと過ごす…なんてことは絶対しないぞ!
と、今年の5月の山登り日記を書きながら改めて思うのでした。
だってそれじゃあ あまりにも成長がなさ過ぎるから。
山に育ててもらっていると言えないから…
仮眠した道の駅から見た早朝の富士山
←竜ヶ岳の新緑がお気に召したらクリックしながら一言
「あ ぽちっとな」
(気分を変えてバナーを新しく作ってみました、いかがでしょう)
ごめんなさい、コメントの受付はまだしない状態を続けます。
読みに来てくださり本当にどうもありがとうございました。
写真がとてもきれいで、見入ってしましました。
新年に入り、最初の山をどこにのぼろうか、
今年最初の特別な登山ですからやはり富士山に会いに行きたいと思い竜ヶ岳の記事に出会いました。
まっすぐな富士山に会いに行きたい、
ぷくぷくさんの写真がそう
僕に思わせてくれました^^
風がすごく気持ちよさそう。笹原のまっすぐの道を
歩いてみたい、今年最初に行ってみようと思います。
新しい年になって、
いつものように一年が始まりましたが、
心新たに一歩一歩登っていきたい、
そんな一年にしたいな^^
ぷくぷくさん、ありがとうございます。
僕も単独です。一人で行ってきますね。
晴れるといいな。
なつかしいレポートにこうしてコメントをいただけてとてもうれしいです^^
竜ヶ岳は今年の年始登りの筆頭に上がる大人気でしょうね。
昨年暮れに登山復活の祈りを込めて登って見たかったんですが、結局行動できませんでした。
この山は本当に気持ちいいです。
山梨県の低山の中で一番楽しい所だと思います。
何度も行ってみたいと思わせる山なんですよね。
imanin20さんが登る日にはよく晴れて、きれいな富士山とご対面できますように。