患者(未成年者の場合は保護者を含む)が感染防止対策を理解し、退院後も実践でき、かつ適切な医療の提供が受けられると判断される場合など、法第19 条に規定する「まん延を防止するため必要があると認めるとき」に該当しなくなったときには、入院勧告等を解除し、退院させることができる。
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2009年5月22日午前、A病院において、医療従事者が新型インフルエンザを発病した、との連絡が我々に入った当初は、情報が錯綜しており、自治体や病院現場が相当混乱していることが容易に想像された。我々は、「病院に入院し、新型インフルエンザを発病した場合にはハイリスクとなる患者を保護し、合わせて大阪の北摂地域の医療を守るために最適な対策とは何か」を合言葉に、直ちに調査員を現地に派遣し、調査に取り掛かった。 . . . 本文を読む
・病院での感染事例報告・労働条件に関するトラブルで困っていませんか?・市区町村におけるがん検診の実施状況等調査結果について・第24回男女雇用機会均等月間について・日本におけるインフルエンザ A (H1N1) の確定者数・「日本人の食事摂取基準」(2010年版)・指導医講習会等の開催情報・新型インフルエンザに関する報道発表資料・非正規労働者の雇止め等の状況について(5月報告) . . . 本文を読む
ワクチン接種前の小児では交差反応抗体は存在しなかった。成人では、ワクチン接種前に、18~64歳で6~9%、60歳以上で33%について交差反応抗体が検出された。小児では4つの季節性の3価不活化インフルエンザワクチン(TIV)も弱毒生インフルエンザワクチン(LAIV)の接種は新型インフルエンザA(H1N1)に反応する交差反応性抗体を誘導しなかった。 . . . 本文を読む
2009年5月中旬、兵庫県、大阪府において新型インフルエンザ患者の発生があり、両府県を中心に国内の患者数は5月20日現在で200名を超えている。既に両府県では、5月18日より新型インフルエンザ確定患者に対する感染症法を適応した措置入院は中止し、患者の病状に合わせてその多くを自宅療養に切り替えている。 . . . 本文を読む
現在まで、ほとんどの新型インフルエンザA(H1N1)ウイルスに感染のヒト症例は、短期間の合併症のない病状を呈している。従って、入院あるいは抗ウイルス薬療法は、ほとんどの患者において必要とされるものではないようである。熱や痛みに対するパラセタモルやアセトアミノフェンのような解熱剤や、補液などの対症療法は、必要に応じて提供される。サリチル酸(アスピリンやアスピリン含有薬剤など)は、ライ症候群のリスクがあるため、小児や若年成人(18歳以下)には使用すべきではない。
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新型インフルエンザA(H1N1)感染により合併症を併発しやすいハイリスク群(例えば、慢性疾患患者、5歳以下の小児、65歳以上の高齢者、妊婦)は、新型インフルエンザA(H1N1)ウイルスが流行している地域における集会に参加するならば、新型インフルエンザへの曝露のリスクについて考慮すべきである。新型インフルエンザA (H1N1)確定例が何例か報告されている地域では、合併症のリスクのある人々は集会から距離を置くことを考慮すべきである。すべての人は適切な咳エチケットと手指衛生を行うよう指導されるべきである。現段階の情報では、医療施設ではない場所において、新型インフルエンザA(H1N1)ウイルス感染者と接触する可能性が低いところでは、サージカルマスクやN95マスクの着用は推奨されていない。 . . . 本文を読む
H1N1感染のほとんどの症例は熱、咳、鼻水、頭痛及び倦怠感のある軽症の典型的なインフルエンザ様疾患である。重症患者はメキシコ及びアメリカ合衆国から報告され、乳児・妊婦・基礎疾患があるといった季節性インフルエンザの合併症リスクのある人たち、および健康な成人で報告されている。メキシコ及びアメリカ合衆国の入院の主な理由は、重症呼吸器疾患である。メキシコでの経験では、二次性細菌性肺炎が入院症例の間で発生していた。 . . . 本文を読む
新型インフルエンザA(H1N1)ウイルス感染が確定、疑いが濃厚、または疑わしい(suspected)妊婦は、5日間の抗ウイルス薬投与を受けるべきである。オセルタミビル(訳註:商品名タミフル)が妊婦に対して望ましい治療であり、治療は可能な限り発症48時間以内に開始すべきである。新型インフルエンザA(H1N1) 感染が確定、疑いが濃厚、または疑わしい人との濃厚接触がある妊婦は、ザナミビル(訳註:商品名リレンザ)またはオセルタミビルの10日間の予防投与を受けるべきである。
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WHOによると、2009年5月22日午前6時00分(世界標準時)現在、確定症例は世界42カ国から11,168例が報告されており、86例の死亡が報告されている。地域内伝播(疫学的リンクの切れた人-人感染)に関しては5月22日現在、メキシコ、米国の二カ国において確認されており、北米以外では地域内感染伝播はないと報告されている。ただし、100例を越えて確定例の報告のある国は、一覧表にあるように、日本を含め、カナダ、英国、スペインと4カ国に上っており、パナマは73例となっている。 . . . 本文を読む