経済産業省は6日、悪質商法を取り締まる特定商取引法と割賦販売法の改正案を発表した。訪問販売で通常必要とされる量を著しく超える商品を買わされた場合、契約後1年間は消費者が解約できると定めた。訪問販売で、大量の布団や呉服などを売りつけられる被害が相次いでいるため、対策を強化する。政府は7日に改正案を閣議決定し、今国会に提出する。09年夏ごろの施行を目指す。
契約後に一定期間なら無条件で解約できる現在の「クーリングオフ」の制度で、訪問販売は8日以内なら解約できる。だが、大量の商品を買わされた場合の解約期間は1年間とし、消費者保護を強く打ち出す。通常必要な販売の基準については、経産省がガイドラインで示す。また、訪問販売や電話勧誘販売のクーリングオフの対象を、原則として全商品に拡大する。割販法改正案では、販売業者のうその説明などが原因で契約を解除する場合、顧客が既に払ったお金をクレジット会社から取り戻せるようにする。【瀬尾忠義】
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◆特定商取引法と割賦販売法の改正案骨子◆
・訪問販売や電話勧誘販売の「クーリングオフ」の対象を全商品に拡大
・クレジット会社に顧客の支払い能力を超える契約をしない義務を課す
・通信販売業者が返品の可否、条件を広告で表示していない場合、購入後8日以内なら、消費者の送料負担で返品が可能に
・通信販売業者らが相手の事前承諾なしに広告メールを送ることを禁止
毎日新聞 2008年3月7日 東京朝刊
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