ぽんしゅう座

優柔不断が理想の無主義主義。遊び相手は映画だけ

■ ぼくの名前はズッキーニ (2016)

2018年02月21日 | ■銀幕酔談・感想篇「今宵もほろ酔い」
過酷な境遇を背負う子供たちのリアルな現実から目をそらすことなく、かといって過剰に悲惨を煽ることも、過度な感傷に陥ることもない。手ざわり感の残る画づらは、節度ある情感を醸し出し安らぎに満たされる。漂う詩情を、希望とみるか、願望と取るか、が評価の分かれ目。

いずれにしろ、その朴訥とした造形の優しさは、技術の粋を尽くし絢爛を極めた『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』(2016)の対極に位置する完成度。ストップモーションアニメの秀作であることに異存はない。

(2月18日/新宿ピカデリー)

★★★
コメント
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