ブロマンスと呼ぶな、純愛と呼べ。：シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム(2012)

Sherlock Holmes: A Game of Shadows(2012)

ホームズ（ロバート・ダウニー・Jr.）とワトソン（ジュード・ロウ）のいちゃつきが楽しすぎる、1900年初頭のロンドンとヨーロッパを舞台にしたアクション・エンターテイメント。ロバート・ダウニーJr.お得意の変人奇人キャラ、でもこのホームズキャラの嵌り具合は半端無い。

前作もなかなか面白かったけど、この２作目は１作目の1・5倍は面白い。ストーリーは単純で、極悪モリアーティ教授の陰謀をホームズ＆ワトソンコンビで未然に食い止めるっていう白黒はっきりしたアクション映画なんだけど、正直、国家的陰謀なんてどーでもいい。どう控えめに見てもワトソン君が大好きなホームズの暴走っぷりとそれをツンデレでいなすワトソンのブロマンスコメディなんだから。ワトソンの結婚にねちねちと嫉妬するホームズがかわい過ぎる・・・

ホームズの兄マイクロフト役は英国の名物俳優（コメディアン）スティーブン・フライ。いかにもフライな変人キャラ全開・・・彼の存在（と優雅な上流英国アクセント）が映画に奥行きと重厚さを与えたって言ったら言い過ぎですか。全裸で思わせぶりな事言ってましたが、彼はゲイなので英国の観客はあのセリフで爆笑してたに違いないと思う・・・

面白い映画って無駄に見えた枝葉が最後につながるもの。この映画もそう。終わり方の見事さは傑作。。。シャーロック・ホームズっていう古典的小説を元に新解釈でここまで面白い映画に仕立てた職人芸。そーいや上映前に2部作になってる「純愛」がテーマって言う恐ろしいほど糞映画っぽい邦画宣伝してたけど、ホームズのほうがよっぽど純愛映画だって思った。