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盛夏の尾瀬 ~五十肩登山と尾瀬散策~  その3 尾瀬ヶ原

2011年10月08日 | 山&ハイキング

2011年8月10日(水)のち

3時55分起床。今日は登山はしないので、広大な尾瀬ヶ原をたっぷり散策して、その魅力を味わうことができる。尾瀬ヶ原での一番のシャッターチャンスは、何と言っても朝靄の立ち込めるなかに光が射してくるシーンだろう。ゆっくり支度をして、5時25分に尾瀬ヶ原の散策に出発した。

周囲は霧が立ち込めていて、もうとっくに上がっている太陽はまだ見えないが、昨日、一昨日と山に登りながら見下ろした尾瀬ヶ原は、7時頃まで霧に覆われていたので、そのうちこの靄は上がってくるだろうと見込んでいた。その見込み通り、霧が徐々に上がり、青空が広がってきた。


やがて、霧の中に太陽の輪郭が見えはじめ、空はみるみる明るさを増し、遠くの風景に太陽の光が当たり始めた。光が近くの湿原を照らし始めるのももうすぐだろう。


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木道を竜宮小屋の先の分岐からヨッピ吊橋方面へ数分歩いたあたりの白樺の木立ちの眺めが気に入り、そこに光が当るのを待った。

そして、とうとう太陽が白樺を照らした。白い幹が金色に輝き、辺りの湿原の緑も照らされて、尾瀬ヶ原はにわかに色めき立ってきた。




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朝日を受けた尾瀬ヶ原の向こうには至仏山も霧の中から姿を現し、ビューポイントが増えてきた。霧のなかに野の小道が浮かび、池塘には浮島がゆらりゆらり… まさしく「夏の思い出」の歌詞の情景が広がっている。


竜宮十字路からヨッピ吊橋、東電小屋を通って只見川を渡り、分岐を三条ノ滝方面へと向かい、三条ノ滝を往復して、見晴へ戻るコースの道すがら撮影した尾瀬ヶ原の朝の風景写真をスライドショーにまとめた。



三条ノ滝は、見晴との分岐から約1時間のところにある。その前にある平滑の滝は、幅広い岩の緩やかな斜面で滝という感じはしないが、三条ノ滝は立派。

日本の滝100選に数えられているということだが、大量の水が100メートルの落差を轟音と共に一気に落ちるこの滝は見応えがあった。帰りは登り道でちょっと汗をかくが、見る価値は大。

見晴に戻り、原の小屋のテラスでかき氷を食べて一休み。テントを撤収して帰路へ。

燧ヶ岳がだんだん遠ざかって行き…


それに代わり、だんだん近づいてくる至仏山を正面に見ながら、広大な尾瀬ヶ原のまっすぐな木道をまっすぐに歩く。


この広い広い湿原の中を歩いていると、あの歌の「はるかな尾瀬」という「はるかな」の意味がよくわかった。

尾瀬ヶ原の真ん中あたり、浮き島が漂う池塘のそばの休憩スポットで昼メシにした。メニューはカレーライス。ここで、至仏山を望む尾瀬ヶ原をスケッチした。モチーフとしては申し分ないのだが、影のないカンカン照りの湿原のど真ん中でのスケッチは暑かった。。。



スケッチを終えて、相変わらず素晴らしい景色を欲しいままに楽しみながら木道を歩く。いくつもの山に囲まれた広い湿原の景色はとても雄大。この雄大さは雲ノ平にも通じる。そしてこの雄大な風景に優美さを添えているのが、あちこちにある池塘が作り出す水の風景だ。こうした尾瀬ならではの風景を目に焼きつけながら鳩待峠へ戻り、戸倉で温泉を浴びた。はるかな尾瀬、また来よう!








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五十肩になったことがきっかけで尾瀬を初めて訪れ、尾瀬の魅力を知ることができた。確かに「猫も杓子もやってくる」だけのことはあるところだ。3泊4日で尾瀬をいろいろ歩いたが、地図を見ればまだまだ行けなかったところはたくさんあり、尾瀬の広さ、奥の深さも実感。少しずつこれらを歩いて、もっと尾瀬に浸りたくなった。

立ち入る人が少ない方がもちろん尾瀬の自然はより守られるのだろうが、ハイシーズンなのにこれほど人が少ないのも寂しい。山小屋はたくさんあり、多くの人たちを受け入れる準備は整っている。テント泊なのにとても温かく迎えてくれた山小屋に接すると、なおさらお客が少ないことが心配になってしまう。放射線が気になる、という気持ちはわからなくもないが、平常時とさほど変わらない線量であれば、これを気にして尾瀬を避けてしまうのは、風評を助長するだけだ。早く尾瀬にたくさんの人たちが戻ってくることを祈るばかりだ。

五十肩は…
重い荷物を背負って尾瀬を歩き、荷物は減らしたとは言っても1日中リュックを背負っての登山は、五十肩に良かろうはずはなく、悪化することも覚悟していたのだが、あらら不思議… 尾瀬で過ごしているうちに、それまで痛くてできなかった動きができるようになっていた。帰ってから整形外科でチェックしてもらったら、行く前よりホントに改善されているではないか!リュックが肩のいいツボを押したせいか、はたまた尾瀬はパワースポットだったのか。ただ、その後はそれ以上の改善はなかなか進まない。

ただ、登山が肩には良かったとしても、こんな怪我をしてしまったのも五十肩のせい。いくら岩が滑りやすいといっても、普通の登山道で滑ってつんのめり、手が出ずに顔面を岩に強打するなんて、子供がするような怪我みたい。。。 手を使ってよじ登らなくて済む山、ということで尾瀬の山を選んだが、転んだときは手を突くことが「想定外」だったのは甘かった。本当は尾瀬の散策だけにすべきだったんだろうな。これはよく肝に銘じておかなければ。。。

整形外科の先生の話では、五十肩が最短で3ヶ月で治るなんてあり得ないとのこと。3ヶ月で治ればそれは五十肩とは言わないそうだ。「1年は覚悟したほうがいい」と言われてしまった。。。 つまり、山登りは当分できないってことか…  トホホ。。。

盛夏の尾瀬 ~五十肩登山と尾瀬散策~ その1 至仏山 へ

盛夏の尾瀬 ~五十肩登山と尾瀬散策~ その2 燧ヶ岳 へ

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