9月6日(日)
バロックダンス同好会
~第2ホール~
デュパール/「6つの組曲」組曲第4番変ホ短調より
ヘンデル/「ジュリアスシーザー」よりアリア「花よりも優美な貴女」
グリーンスリーヴス
去年の芸祭で殆ど最後の方しか聴け(観れ)なかったがとても良かった「バロックダンス同好会」の発表に今年はちゃんと最初から立ち会おうと早起きして出かけた。実際の開始は1時間遅かったが、いずれにしても早起きして出かけた価値のある発表だった。
優雅で洒脱なバロック音楽の調べに乗って、素敵なコスチュームを纏ったダンサー達が笑みを浮かべながら細かいステップを軽やかにこなすバロックダンスはヨーロッパの宮殿の大広間に誘い込まれたような気分になれる。それほどに音楽も舞踊も洗練されていた。この同好会はバロックダンスで有名な先生の指導を受けているということだが、専攻の音楽に加えて本格的にバロックダンスを学べ、理想的な生演奏をバックに踊れるという恵まれた環境はさすが芸大!
その演奏は、終始繊細で活き活きした踊りのステップを踏むようにチェンバロを弾いた山縣万里さんや、「グリーンスリーヴス」では鮮やかな弓さばきを聴かせてくれたヴァイオリンの長岡聡季さんなど、バッハカンタータクラブやBCJでも名前に見覚えのある面々が入っていて、カンタータクラブで聞かせてくれる真心のある喜び溢れる演奏を聴けたことで、カンタータクラブの発表を所用のために聴けなかったことの少なからぬ慰めにもなった。願わくば、もう少し長くこの世界を味わいたかった。
ジェームルソルフェージュ
~第2ホール~
斉藤圭子/Violin Patchwork
クロポカール/?CORPOREL
ラヴィーナ/静観曲集 4手のための12の芸術的大練習曲~「夕べの楽しみ」Op.57
モーツァルト/シュワテル編曲/「ドン・ジョヴァンニ」序曲
ラフマニノフ/組曲第2番Op.17~タランテラ
九木山直/尺八の午後 完全なる恋人第2番
モーツァルト/Venite Populi K.260
ケージ/「居間の音楽」よりStory
バロックダンス同好会の発表と同じ枠の中で引き続き、ソルフェージュを学ぶ学生を中心とした公演が行われた。この発表ではキーワードは「パッチワーク」。「パッチワーク」という名のヴァイオリンコンチェルト(様々な既存のヴァイオリン協奏曲を接ぎ合わせた作品)を皮切りに、時代もスタイルも編成も多種多様な音楽が一同に会し、見せるパフォーマンスも交えた発表となり、次はどんな曲か、どんなパフォーマンスが出るか、と楽しみを膨らませてくれた。
この発表で特に興味を引いのは視覚的なパフォーマンスだったが、例えば演奏者(?)に過度のパフォーマンスを要求するクロポカールの作品で演奏者が更に役者になり切るとか、「ドン・ジョヴァンニ」で次々と列をなして演奏者が交代するパフォーマンスを、ショーとして更に極められると全体のコンセプトがより見えてくると感じた。とても集中力を感じた演奏もあったがバラツキがあり、レクチャー的な部分は興味深かったが(特にクロポカールの作品や古典尺八の楽曲の譜面を見れたこと)、もう少し原稿をまとめておいてくれると更に内容が深まったように思う。
the TRIO classic concert
~第2ホール~
ミヨー/組曲
ハチャトリアン/クラリネット、ヴァイオリン、ピアノのためのトリオ
シューマン/おとぎ話
アンコール:モンティ/チャールダッシュ
クラリネット(武田侑子さん)、ヴァイオリン(尾池亜美さん)、ピアノ(弘中祐子さん)のトリオとして活動しているという3人によるミニコンサートはとても内容が濃く素晴らしかった。3人はどの曲でもそれぞれのベクトルが合わさり、それが大きな表現力となって向かうべきところに迷いなく進んで行く。とても密度が濃く説得力があった。3人の音楽への、そしてこの発表への真摯な姿勢を感じた。ヴァイオリンの尾池さんはシューマンではヴィオラに持ち替えるという更なる難儀もこなした。とりわけ感銘を受けたのはハチャトリアンのトリオ。演奏される機会が少ない音楽でも、頻繁に演奏される音楽以上に素晴らしいものがあるということを改めて認識した。
本当はこのまま芸祭にいて、何を置いてもバッハカンタータクラブの演奏を聴きたかったのだが、自分がバッハの合唱練習に行かなければならなかったため芸大をあとにした。カンタータクラブは来年の定期演奏会(2月14日)までお預けだ…
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バロックダンス同好会
~第2ホール~
デュパール/「6つの組曲」組曲第4番変ホ短調より
ヘンデル/「ジュリアスシーザー」よりアリア「花よりも優美な貴女」
グリーンスリーヴス
去年の芸祭で殆ど最後の方しか聴け(観れ)なかったがとても良かった「バロックダンス同好会」の発表に今年はちゃんと最初から立ち会おうと早起きして出かけた。実際の開始は1時間遅かったが、いずれにしても早起きして出かけた価値のある発表だった。
優雅で洒脱なバロック音楽の調べに乗って、素敵なコスチュームを纏ったダンサー達が笑みを浮かべながら細かいステップを軽やかにこなすバロックダンスはヨーロッパの宮殿の大広間に誘い込まれたような気分になれる。それほどに音楽も舞踊も洗練されていた。この同好会はバロックダンスで有名な先生の指導を受けているということだが、専攻の音楽に加えて本格的にバロックダンスを学べ、理想的な生演奏をバックに踊れるという恵まれた環境はさすが芸大!
その演奏は、終始繊細で活き活きした踊りのステップを踏むようにチェンバロを弾いた山縣万里さんや、「グリーンスリーヴス」では鮮やかな弓さばきを聴かせてくれたヴァイオリンの長岡聡季さんなど、バッハカンタータクラブやBCJでも名前に見覚えのある面々が入っていて、カンタータクラブで聞かせてくれる真心のある喜び溢れる演奏を聴けたことで、カンタータクラブの発表を所用のために聴けなかったことの少なからぬ慰めにもなった。願わくば、もう少し長くこの世界を味わいたかった。
ジェームルソルフェージュ
~第2ホール~
斉藤圭子/Violin Patchwork
クロポカール/?CORPOREL
ラヴィーナ/静観曲集 4手のための12の芸術的大練習曲~「夕べの楽しみ」Op.57
モーツァルト/シュワテル編曲/「ドン・ジョヴァンニ」序曲
ラフマニノフ/組曲第2番Op.17~タランテラ
九木山直/尺八の午後 完全なる恋人第2番
モーツァルト/Venite Populi K.260
ケージ/「居間の音楽」よりStory
バロックダンス同好会の発表と同じ枠の中で引き続き、ソルフェージュを学ぶ学生を中心とした公演が行われた。この発表ではキーワードは「パッチワーク」。「パッチワーク」という名のヴァイオリンコンチェルト(様々な既存のヴァイオリン協奏曲を接ぎ合わせた作品)を皮切りに、時代もスタイルも編成も多種多様な音楽が一同に会し、見せるパフォーマンスも交えた発表となり、次はどんな曲か、どんなパフォーマンスが出るか、と楽しみを膨らませてくれた。
この発表で特に興味を引いのは視覚的なパフォーマンスだったが、例えば演奏者(?)に過度のパフォーマンスを要求するクロポカールの作品で演奏者が更に役者になり切るとか、「ドン・ジョヴァンニ」で次々と列をなして演奏者が交代するパフォーマンスを、ショーとして更に極められると全体のコンセプトがより見えてくると感じた。とても集中力を感じた演奏もあったがバラツキがあり、レクチャー的な部分は興味深かったが(特にクロポカールの作品や古典尺八の楽曲の譜面を見れたこと)、もう少し原稿をまとめておいてくれると更に内容が深まったように思う。
the TRIO classic concert
~第2ホール~
ミヨー/組曲
ハチャトリアン/クラリネット、ヴァイオリン、ピアノのためのトリオ
シューマン/おとぎ話
アンコール:モンティ/チャールダッシュ
クラリネット(武田侑子さん)、ヴァイオリン(尾池亜美さん)、ピアノ(弘中祐子さん)のトリオとして活動しているという3人によるミニコンサートはとても内容が濃く素晴らしかった。3人はどの曲でもそれぞれのベクトルが合わさり、それが大きな表現力となって向かうべきところに迷いなく進んで行く。とても密度が濃く説得力があった。3人の音楽への、そしてこの発表への真摯な姿勢を感じた。ヴァイオリンの尾池さんはシューマンではヴィオラに持ち替えるという更なる難儀もこなした。とりわけ感銘を受けたのはハチャトリアンのトリオ。演奏される機会が少ない音楽でも、頻繁に演奏される音楽以上に素晴らしいものがあるということを改めて認識した。
本当はこのまま芸祭にいて、何を置いてもバッハカンタータクラブの演奏を聴きたかったのだが、自分がバッハの合唱練習に行かなければならなかったため芸大をあとにした。カンタータクラブは来年の定期演奏会(2月14日)までお預けだ…
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