2017年1月9日のフジテレビ系列で放送されたクイズ番組「ネプリーグ」の出題と解答にはガッカリさせられました。
所詮はバラエティー番組だから ‥‥ と、受け流せば腹も立たないのかもしれませんが、常日頃より素晴らしい人だと思っていた林修先生が、クラシック音楽に精通していると言って、自らが作った問題だという触れ込みだっただけに、とても残念な気持ち になりました。

番組で出された問題は、曲を聴かせて、その曲目を解答するもので、流された曲はイングランドの作曲家 エドワード・エルガー(Edward Elgar)1857年~1934年 が1931年に作曲した 威風堂々(行進曲)第1番 でした。
出題された人は残念ながら正解を答えられなかったのですが、番組で流された正解は何と 威風堂々(だけ) だったのです。
エルガーは未完成に終わった第6番を除くと、1901年~1930年の間に第1番から第5番までの5曲の 威風堂々(行進曲) を作曲しています。
確かに5曲の中では、第1番が最も有名ですが、第4番もコンサートで演奏されたり、日本の皇室関係など格式高い内容のテレビ番組などのバック音楽で使用されるケースの多い有名な曲ですし、知名度は劣るかもしれませんが、第2番、第3番、第5番のいずれも、素晴らしい曲だと私は思っています。
しっかりした音楽番組では、決して、威風堂々第1番を威風堂々とだけしか呼ばないような失礼は扱い方はしません。
エルガー作曲 行進曲「威風堂々」第一番
この動画のように、威風堂々第1番 として、曲目紹介されます。
バラエティーのクイズ番組だから ‥‥ と言っても、もしも、威風堂々だけで、正解となるのであれば、モーツァルトは18曲ものピアノソナタを作曲しましたが、流れてきた曲に対して、ただ単に モーツァルトのピアノソナタ と答えたならば、あの有名な トルコ行進曲 が流れてきた時に正解が与えられるという奇怪な現象が成立してしまいます。
なぜならば、モーツァルト作曲のピアノソナタ第11番の第3楽章が、あの有名な トルコ行進曲 だからです。
モーツァルト: ピアノ・ソナタ 第11番 イ長調 K.331 《トルコ行進曲付》 アラウ
上の動画の23分40秒頃からが第3楽章の「トルコ行進曲」となりますが、このソナタ第11番の第1楽章も、とても有名な曲で、聴いて下されば、殆どの方が、ああ、この曲か! と思って下さる有名な曲です。
たかがバラエティー番組だから ‥‥ といっても、第1番から第5番までの5曲もの素晴らしい 威風堂々 を作曲していたエルガーだったにも関わらず、クラシック音楽に詳しい方を除けば、エルガーがたった1曲しか威風堂々を作曲していなかった印象を与えるような番組の作りを、エルガーに対して、とても失礼に当たると感じ、受け流すことが出来なかったので、番組のホームページに載っていた 意見欄 に本名と連絡先(メールアドレス)明記して、下記の内容(全文)を送信しました。
尚、HP上には、寄せられた意見は、スタッフが必ず全てを読みことと、必ずしも全てに返答をするとは限らない旨が書いてあり、あまり期待はしていませんでしたが、このBLOG投稿時点で、私の寄せた意見に対しては、何の返答も届いていません。

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1月9日放送の番組の中で、威風堂々第1番を聴かせて曲名を答えさせる問題がありましがが、正解が「威風堂々」とありましたが、エルガーは未完成曲を除くと第1番から5番までの全5曲の威風堂々を作曲しています。
勿論、日本だけでなく世界的に最も有名なのは第1番ですが、他の4曲も素晴らしい曲で、クイズ番組の正解として、威風堂々のみを正解とするならば、ベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」、第5番(通称「運命」)、第9番(通称「第9」)を聴かせて、ベートーヴェンの交響曲と答えるだけで、全て正解と与えるようなことと同じになってしまいます。(そのような解答を正解とするクイズ番組などあり得ないと思います)
1901年から1930年の間に作曲された全5曲の威風堂々ですが、その作品番号は、共通の作品番号39 なので、100歩譲って、威風堂々のみでクイズの正解としたとしても、答えを解説する時に全5曲されたうちの第1番であるというような補足などを行って、エルガーが1曲した威風堂々という曲を作曲していなかったかのような印象を与えないような配慮をして欲しいと思います。
第2番から第5番までの威風堂々も、第1番に劣らず素晴らしい曲だと私は思いますので、今後の番組作りに反映させていただければと存じます。
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余談ですが、私は、テレビ番組などに対するクレーマーではないのではあいませんが、逆に何があっても物申すことが無駄だと思っている人間でもないので、正直なところ、今まで生きていて、このようにテレビ局に意見を言ったのは、これが2度目になります。
過去の1度は、遥か昔、確か、まだ20世紀だった1990年代の後半に、テレビ東京系列のクイズ番組で、転寝 という字を何と読むのでしょうか? という問題がありました。
この漢字は、うたたね とも読むし、ごろね とも読みますが、「うたたね」と読んだ人だけを正解にして、「ごろね」と読んだ人を不正解にして放映していたため、録画番組だったとへいえ、すぐにテレビ局に電話をした所、既に多くの視聴者から、間違いを指摘する電話が到着していると電話に出た人は言い、今回のフジテレビとは違い、意見を寄せてくれたことに、リアルタイムでお礼の言葉を言ってくれました。
最後に、エルガーが作曲した素晴らしい 威風堂々の第2番から第5番までを紹介させていただきます。
Elgar: Pomp and Circumstance March No. 2 / Handley · London Philharmonic Orchestra
Elgar ~ Pomp and Circumstance Military March (No 3)
Pomp and Circumstance March no.4 (BBC Proms)
Elgar - Pomp and Circumstance - March No.5 // Puccini e la sua Lucca
( 続く )
他の「音楽の素晴らしさ」の記事一覧は下記のURLとなります。

http://blog.goo.ne.jp/pizzica0912/e/7e3b92fd45e0082610ac0f53b1c957c1
音楽の素晴らしさを私の拙い文章でどこま表現できるかわかりませんが、記していきたいと思います。
音楽に関連するシリーズ 伝説のピアニスト 川上敦子さん(全25話)も併せてお読みいただければ幸いです。

http://blog.goo.ne.jp/pizzica0912/e/425e60748dfa331bec8b445953003a7a
演奏不可能と言われたリストの超絶技巧練習曲(1837年版)を日本で初演したピアニスト
川上敦子さんのことを掲載したシリーズです。
最終話:2015年3月11日掲載 川上敦子さんから頂戴したお心
音楽に関するシリーズ 世界が実力を認めたピアニスト 川上敦子さん も併せてお読みいただければ幸いです。

http://blog.goo.ne.jp/pizzica0912/e/ab144349ca849a6e6f7e8514a704a86e
大成功のカーネギーホールのリサイタルと同じ演奏を聴きました!
既にシリーズ掲載を完了している 伝説のピアニスト 川上敦子さん(全25話)の続編にあたります。
所詮はバラエティー番組だから ‥‥ と、受け流せば腹も立たないのかもしれませんが、常日頃より素晴らしい人だと思っていた林修先生が、クラシック音楽に精通していると言って、自らが作った問題だという触れ込みだっただけに、とても残念な気持ち になりました。

番組で出された問題は、曲を聴かせて、その曲目を解答するもので、流された曲はイングランドの作曲家 エドワード・エルガー(Edward Elgar)1857年~1934年 が1931年に作曲した 威風堂々(行進曲)第1番 でした。
出題された人は残念ながら正解を答えられなかったのですが、番組で流された正解は何と 威風堂々(だけ) だったのです。
エルガーは未完成に終わった第6番を除くと、1901年~1930年の間に第1番から第5番までの5曲の 威風堂々(行進曲) を作曲しています。
確かに5曲の中では、第1番が最も有名ですが、第4番もコンサートで演奏されたり、日本の皇室関係など格式高い内容のテレビ番組などのバック音楽で使用されるケースの多い有名な曲ですし、知名度は劣るかもしれませんが、第2番、第3番、第5番のいずれも、素晴らしい曲だと私は思っています。
しっかりした音楽番組では、決して、威風堂々第1番を威風堂々とだけしか呼ばないような失礼は扱い方はしません。
エルガー作曲 行進曲「威風堂々」第一番
この動画のように、威風堂々第1番 として、曲目紹介されます。
バラエティーのクイズ番組だから ‥‥ と言っても、もしも、威風堂々だけで、正解となるのであれば、モーツァルトは18曲ものピアノソナタを作曲しましたが、流れてきた曲に対して、ただ単に モーツァルトのピアノソナタ と答えたならば、あの有名な トルコ行進曲 が流れてきた時に正解が与えられるという奇怪な現象が成立してしまいます。
なぜならば、モーツァルト作曲のピアノソナタ第11番の第3楽章が、あの有名な トルコ行進曲 だからです。
モーツァルト: ピアノ・ソナタ 第11番 イ長調 K.331 《トルコ行進曲付》 アラウ
上の動画の23分40秒頃からが第3楽章の「トルコ行進曲」となりますが、このソナタ第11番の第1楽章も、とても有名な曲で、聴いて下されば、殆どの方が、ああ、この曲か! と思って下さる有名な曲です。
たかがバラエティー番組だから ‥‥ といっても、第1番から第5番までの5曲もの素晴らしい 威風堂々 を作曲していたエルガーだったにも関わらず、クラシック音楽に詳しい方を除けば、エルガーがたった1曲しか威風堂々を作曲していなかった印象を与えるような番組の作りを、エルガーに対して、とても失礼に当たると感じ、受け流すことが出来なかったので、番組のホームページに載っていた 意見欄 に本名と連絡先(メールアドレス)明記して、下記の内容(全文)を送信しました。
尚、HP上には、寄せられた意見は、スタッフが必ず全てを読みことと、必ずしも全てに返答をするとは限らない旨が書いてあり、あまり期待はしていませんでしたが、このBLOG投稿時点で、私の寄せた意見に対しては、何の返答も届いていません。

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1月9日放送の番組の中で、威風堂々第1番を聴かせて曲名を答えさせる問題がありましがが、正解が「威風堂々」とありましたが、エルガーは未完成曲を除くと第1番から5番までの全5曲の威風堂々を作曲しています。
勿論、日本だけでなく世界的に最も有名なのは第1番ですが、他の4曲も素晴らしい曲で、クイズ番組の正解として、威風堂々のみを正解とするならば、ベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」、第5番(通称「運命」)、第9番(通称「第9」)を聴かせて、ベートーヴェンの交響曲と答えるだけで、全て正解と与えるようなことと同じになってしまいます。(そのような解答を正解とするクイズ番組などあり得ないと思います)
1901年から1930年の間に作曲された全5曲の威風堂々ですが、その作品番号は、共通の作品番号39 なので、100歩譲って、威風堂々のみでクイズの正解としたとしても、答えを解説する時に全5曲されたうちの第1番であるというような補足などを行って、エルガーが1曲した威風堂々という曲を作曲していなかったかのような印象を与えないような配慮をして欲しいと思います。
第2番から第5番までの威風堂々も、第1番に劣らず素晴らしい曲だと私は思いますので、今後の番組作りに反映させていただければと存じます。
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余談ですが、私は、テレビ番組などに対するクレーマーではないのではあいませんが、逆に何があっても物申すことが無駄だと思っている人間でもないので、正直なところ、今まで生きていて、このようにテレビ局に意見を言ったのは、これが2度目になります。
過去の1度は、遥か昔、確か、まだ20世紀だった1990年代の後半に、テレビ東京系列のクイズ番組で、転寝 という字を何と読むのでしょうか? という問題がありました。
この漢字は、うたたね とも読むし、ごろね とも読みますが、「うたたね」と読んだ人だけを正解にして、「ごろね」と読んだ人を不正解にして放映していたため、録画番組だったとへいえ、すぐにテレビ局に電話をした所、既に多くの視聴者から、間違いを指摘する電話が到着していると電話に出た人は言い、今回のフジテレビとは違い、意見を寄せてくれたことに、リアルタイムでお礼の言葉を言ってくれました。
最後に、エルガーが作曲した素晴らしい 威風堂々の第2番から第5番までを紹介させていただきます。
Elgar: Pomp and Circumstance March No. 2 / Handley · London Philharmonic Orchestra
Elgar ~ Pomp and Circumstance Military March (No 3)
Pomp and Circumstance March no.4 (BBC Proms)
Elgar - Pomp and Circumstance - March No.5 // Puccini e la sua Lucca
( 続く )
他の「音楽の素晴らしさ」の記事一覧は下記のURLとなります。

http://blog.goo.ne.jp/pizzica0912/e/7e3b92fd45e0082610ac0f53b1c957c1
音楽の素晴らしさを私の拙い文章でどこま表現できるかわかりませんが、記していきたいと思います。
音楽に関連するシリーズ 伝説のピアニスト 川上敦子さん(全25話)も併せてお読みいただければ幸いです。

http://blog.goo.ne.jp/pizzica0912/e/425e60748dfa331bec8b445953003a7a
演奏不可能と言われたリストの超絶技巧練習曲(1837年版)を日本で初演したピアニスト
川上敦子さんのことを掲載したシリーズです。
最終話:2015年3月11日掲載 川上敦子さんから頂戴したお心
音楽に関するシリーズ 世界が実力を認めたピアニスト 川上敦子さん も併せてお読みいただければ幸いです。

http://blog.goo.ne.jp/pizzica0912/e/ab144349ca849a6e6f7e8514a704a86e
大成功のカーネギーホールのリサイタルと同じ演奏を聴きました!
既にシリーズ掲載を完了している 伝説のピアニスト 川上敦子さん(全25話)の続編にあたります。