フランスに揺られながら DANS LE HAMAC DE FRANCE

フランス的なものから呼び覚まされることを観察するブログ

J'OBSERVE DONC JE SUIS

P協会のW氏のこと - 科学哲学 EPISTEMOLOGIE

2006-11-21 20:05:34 | 科学、宗教+

先日、P協会の会長をされているWさんが訪ねて来られた。本題が終わった後の雑談で、フランスとの関わりが長いWさんから興味深いお話を聞くことができた。最近、お仕事の関係でフランスに行き、Paris、Dole、Arbois、P研が持つシャトー、葡萄園などを訪れて帰ってこられたとのこと。感激の出会いが幾つもあったようで、是非機会があれば、とその訪問を薦めていただいた。

その中で、フランスと日本の科学の話が出て、芸術を愛し、哲学者とも交わる文人科学者と言ってもよいPCさんが話題になった。結局のところ科学も神や哲学の領域を無視しては先がないというような話をPCさんがしているということを聞いた時、なぜか非常に元気が出てくるのを感じた。そういう問題をこれから考えていきたいとでも思っていたのだろうか。そこへ足を踏み入れる勇気を与えられたと言ってもよいのかもしれない。日本ではそういう話はほとんど聞かない。技術に追われてそこまでの余裕がないのかもしれない。

Wさんは今の仕事を無給でやられている。青年の気概をいまだ失わないそのボランティア精神には、いつもながら感心させられる。Wさんが自分のことを 「私のような 『おっちょこちょい』 がこの協会の為には必要なんですね」、あるいは 「だからこんな仕事を始めたんでしょう」 というようなことを言っておられた。

フランスの視座から科学と哲学という問題を扱おうなどとずぶの素人が考えることこそ、真性の 『おっちょこちょい』 かもしれない。ただ、私がそのようなことに興味が湧いているという話をWさんにすると、それは面白そうだ、科学の外の人間にはそういうことは理解できそうだ、というような反応が返ってきた。いつになるかわからないが、遠い夢として温めておきたい。

パスツールの言葉が思い出される。

   "Un peu de science éloigne de Dieu,
       mais beaucoup y ramène."
   
        (Louis Pasteur)

「科学を少しやっただけでは神から遠ざかることになるが、科学を極めると神を意識せざるを得なくなる」 という意味に理解しているが、、

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