フランスに揺られながら DANS LE HAMAC DE FRANCE

フランス的なものから呼び覚まされることを観察するブログ

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オルハン・パムク再び ORHAN PAMUK - TURC, ESPRIT LIBRE

2005-11-09 07:13:42 | 

今週の Le Point から。イスタンブールへの想いからオルハン・パムクの記事に目が行ってしまった。

パムクは1999年に「国家芸術家」の称号を拒否し、今年2月にはスイスの雑誌に、「トルコでは3万人のクルド人と100万人のアルメニア人が殺されたが、そのことを誰も話そうとしない。私が話さなければ。」と公表し、「トルコ人を公に貶めた」罪(最高3年の禁固刑)により来月裁判にかけられるという。

彼は laïque だが、ユダヤ人として非難され、彼の本が公の場で焼かれるのを見たという。またトルコのEU加盟に賛成で、公共の場でのスカーフの着用に反対している。彼の愛するイスタンブールに関する本(フランス語訳)が2007年1月に出る予定とのこと。裁判の成り行きと本の出版を待ちたい。

そういえば、トルコの Van というイラン国境に近い町の第百年大学の学長が医療機器購入に絡む罪で逮捕拘留されていて、トルコにある77の大学の学長が抗議のためその町に乗り込んだというニュースを最近読んだ。大学の問題は中央の所管になっているのだが、その相談なしに逮捕されたとのこと。しかもその罪がでっち上げで、その背後には学長がイスラム主義者の採用を拒否したことがあるのではないかとの憶測もある。宗教の対立はそう簡単には解決しそうにない。

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同じ号に、ピカソ美術館の20周年記念として« Picasso, la passion du dessin » という展覧会が来年1月9日まで開かれているという記事もあった。

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