今日は、過去を振り返りつつ、刺激を受けた出来事を
綴ってみたいと思う。
7月11日から20日にかけて、ニューヨークから
アムトラックに乗ってDCまで行き、米国特許庁で
パテントアカデミーの授業を受けてきた。
●米国特許庁● |
パテントアカデミーとは、もともと、
経験のある審査官が、経験の少ない審査官に
米国特許法についての基礎的な知識を与えるための講義。
これに、外部の弁理士や弁護士も参加することができます。
料金は2-3時間の講義で177ドル。講義は超基礎的だし、
講師の質も高くはないので、講義だけの対価としては、
この値段は高いと思う。
でも、米国特許庁内に入れるという経験、それから、米国の
審査官と直接話ができるという経験、の対価としては、
まったく高くない。というより安すぎるぐらい。
講義の後に積極的に話しかければ、米国審査官の
友達ができるし。彼らの中には弁理士を目指している
人も多いので、尊敬のまなざしで見てくれます。
●授業風景● |
なお、米国特許事務所のバックアップなしには申し込みは
できないので、日本から直接行くってのは無理だと思う。
ちなみに、僕が受けたのは、§101(保護対象)、
102(新規性)、103(進歩性)、それから、
許可と登録。まあまあためになったのは101と
102。103は、講義を受けただけじゃ理解したことには
ならないと思う。内容は、MPEPの抜粋に近くて、
実務経験の結構ある人にとってはあまり意味がない。
それから、米国審査官というのは、ネイティブじゃない人も
かなり多くて、インド系の審査官の講義は、ほとんど、
聞き取ることができなかった。周りの人に聞いても、
ようわからんという返事。事前に特許庁に電話して
スケジュールをもらっておけば、名前から、ネイティブか
どうかだいたい判断できるので、そうしたほうがいいかも。
話は変わって、7月13日に、米国特許庁の1階に、
小さなミュージアムがオープンした。たまたま、
オープン2日目に行くことができたのでその様子を少し。
●パテントミュージアム● |
ここは一見すると、ただ、テレビの画面が並んでいるだけって
感じで、これがミュージアム?と思うけど、
ちょっとした参加型のミュージアムになっていて
結構面白い。2-3時間はつぶせるかも。
具体的に言うと、エジソンの電球や蓄音機、
昔懐かしいペッツやルービックキューブ、
歯ブラシ、コーンフレーク、リステリン、
リーバイスジーンズ、バーコード、スケボー、
ドーナッツ、エレキギター、
モーグ博士(こないだ亡くなられたらしい)のテルミンや、
初代マッキントッシュにいたるまで、
有名な発明品や意匠や商標が登録番号とともに飾られている。
多分全部で100個ぐらいあるんじゃないかな。
日本人にもなじみのあるものが多いです。
DCに行かれる方は是非よってみてください。
●エジソンの電球● |
●ペッツ● |
●初代マッキントッシュ?● |
●ベルの電話機● |
ちなみに、米国特許庁は、バージニア州の、
キングスストリートという駅から、歩いて15分ぐらいの
場所にあります。かの有名なオブロンという特許事務所
もそのそばにあります。
日本と違って、ちょっと田舎っぽい場所にぽつんとある感じ。
さて、今日も事務所から書き込んで見ました。
今日のエンパイアは、上が青で下が黄色。
これもなかなかかっこいいな。