ぎこちない動きのロボットが、どんどん愛おしく…。
『Grow Home(グロウホーム)』
対応ゲーム機 ―→ PS4(ダウンロード専用)
発売日 ―→ 2015年9月2日
価格 ―→ 960円(税別)
ジャンル ―→ アドベンチャー
プレイ人数 ―→ 1人
CERO ―→ A(全年齢対象)
※2015年10月6日まで、「PlayStation Plus」のフリープレイタイトルとして無料ダウンロードできます。
■====== 簡単なご紹介 ======■
巨大な植物を育てていって、どんどん上へ上へと昇っていく、アクションアドベンチャーゲームです。
巨大なツタに点在するそれぞれの芽をグイグイ伸ばして、各所にあるエネルギーの塊にくっつけることでエネルギーを確保。そうして植物を成長させていきます。様々な生き物を採取してデータベースを作成したり、隠されているクリスタルを集めて能力を高めていくといった収集要素もあります。
目標である2,000mにたどり着いて、とりあえず一段落しましたので、感想を書かせていただきます。
■====== partygameの感想 ======■
○=良い △=まあまあ or ちょっと気になる ×=悪い
◆=== 参考データ ===◆
購入価格 ―→ 0円(「PS Plus」フリープレイとしてダウンロード)
プレイ時間 ―→ 約4時間
プレイ内容 ―→ スタッフロールが流れるところまで(クリスタルは60個ほど獲得)
○ ―→ 自分で”ツタの伸びる方向を操作する”というのが、なかなか新しいです。
芽のようなものを□ボタンで調べると、そこからツタがグイグイ伸びていきます。
で、伸びている最中は、伸びる方向を左スティックで操作することができるんです。ちょっとしたフライトアクションですね。
初期状態では、いわゆるフライトアクションと同じで上下操作が反転していますが、設定で変更できるので、その操作が苦手な人もご安心を。
あと、ツタが伸びる長さには限界があり、限界に達すると岩にぶつからなくても止まってしまいますが、その伸びたツタの途中にも新しい芽があるので。
繰り返していれば、どんなに遠くであっても届くようになりますよ。
○ ―→ ぎこちない動きのロボットに、最初は”やきもき”するけど、どんどん愛らしく感じてきます。
カメラ視点の操作は良いとして、このロボット。まるで操り人形のようにカクカクと歩きます。少しデコボコな地形になってくると、真っ直ぐ歩きづらかったりしますし、ヘンに体をひねっちゃったりすることも。で、×ボタンでジャンプできますが、体勢によっては「そっちじゃないよ~」って方向にジャンプしちゃうことも(苦笑)
また、R1/R2ボタンのどちらかで、右手を前に。L1/L2ボタンのどちらかで、左手を前に突き出します。壁に触れればつかまります。なので、L・R・L・Rと繰り返して壁や植物を昇っていくのです。
このぎこちない操作に最初は面食らうと思いますし、それこそ10分くらいプレイして「もういいや」ってなっちゃう人もいると思います。
でも、もうちょっと頑張ってみてください。コツが掴めてきて、わりと思い通りにいけるようになってくると、なんかこのロボットが可愛く見えてきます。クリスタルを獲得した時も、喜びの声をあげたりしますし。まあ、電子音ですけどね(苦笑)
個人的に感じたコツは、2つ。
とりあえず、焦らないことですね。走ったりすれば、大抵は体勢を崩して思い通りの方向に移動できなかったりするので。落ち着いて1つ1つ確実に歩を進めていきましょう。
そしてもう1つは、カメラ視点も重要であるということ。先ほど「手を前に突き出す」という操作をしましたが、実は、カメラの向いているほうに手を突き出すのです。なので壁を昇る時は、壁の形に合わせてカメラ視点をちょこちょこ操作してあげるだけで、かなり昇りやすくなります。壁の面と、カメラ視点が、常に垂直になるイメージですね。これなら、岩の真下とかも移動できるようになります。試してみてください。
○ ―→ 上から見下ろした時のスケール感が、魅力的です。
私が、現実であまり高いところが得意でないということもあるかもしれませんが(苦笑)
頑張ってツタを昇っている間、ふと下を見下ろすと、ま~寒気がしますよ。これまで自分が伸ばしてきたツタの形が全てそのまま残っており、なんとも言えない高揚感を感じます。立体視とかVR(バーチャルリアリティ)で見たりしたら、そりゃもう恐ろしいんだろうな~って思えます。でも、見てみたいな。
○ ―→ 分かりやすい収集要素も、良いと思います。
このロボットにとってここは、未知の星。そこらへんに生えている植物や動物をつかんでワープポイントに持ってくることで、その生き物のデータベースが閲覧できるようになります。そこまで種類は多くないので、是非、全種類探してみましょう。
データベースに書かれているロボットのメッセージも、ユーモアあふれる内容で面白かったです。
また、クリスタルはこの世界に100個存在。岩に埋め込まれており、とにかく四方八方しっかり見渡すことが大事です。クリスタル10個獲得で使えるようになる「カメラ視点のズームイン/アウト」の活用もお忘れなく。
で、クリスタルが一定数集まると、特別な能力を獲たり、その能力がパワーアップしたりして、操作や探索がラクになっていきますよ。
○ ―→ 昇りきった後にも、新たな展開が。
今作の目的は、巨大な植物を2,000m地点で咲かせて、その種を持ち帰ること。この目的を達成すれば、一旦エンディングが流れます。
しかしこの後、<ネタバレ注意!→>「この種はすばらしい!もっと欲しい!」なんて言われてしまい、世界のどこかに落ちてしまった8つの種を探すことになります。<←ネタバレ注意!>
ま、続けるかどうかはあなた次第ですが、エンディング後もまだまだ続きが遊べるようになっているので、その点はご安心を。
△ ―→ 全体的に地味で、面倒に感じる部分はありますね。
ワープポイントはいくつか用意されていますが、それ以外に便利の良い移動手段というものはありません。特に中盤は、次のワープポイントまでがなかなか遠くて、そこまで自らの足…というか両手で、昇っていかないといけません。けっこう遠いです。
で、誤って足を滑らせちゃったりすると、まだ昇らないといけませんし、超高速で床にたたきつけられる・トゲなど危険性のあるものでダメージを受け続けるなどするとロボットが壊れてしまい、最後に触れたワープポイントから再開することになります。
ぎこちない操作と相まって、上手くいかない間はちょっと”作業ゲー”っぽく感じちゃうかもしれませんね。
私は地味でも面白ければ良いのでいいですが、確かに中盤、昇っているだけの時間が長かったことがあって、ちょっと面倒に感じてしまいました。
■====== まとめ ======■
●●●●●●●○○○ … 7点(10点満点)
なんか、不思議な可能性を感じさせてくれる作品です。
小さなロボットが、巨大な植物を思い通りに育てて、それをどんどん昇っていく。ありそうで無かった発想だと思います。
あえてロボットの操作をぎこちなくしているという点で好き嫌いが分かれるところですけど、私は、悪くないと思いました。なんとなく続けたくなりましたし、続けていくうちに、なんとなくロボットが可愛らしく見えてきました。アクション要素はありますが、ある種の”癒しゲーム”ですね。
あと、グラフィックはシンプルですけど、上から見下ろした時は全ての地形がちゃんと見えますからね。ここらへんを読み込みなしでスッと見せられるのは、PS4の性能あってこそなのでしょう。
ゲーム開始時は少し長い読み込みが入りますが、その後は読み込み皆無。オープンワールドの要素をこういうところに活かす仕組みもまた、オリジナリティを感じるものになっていた所以(ゆえん)だと思います。
今作は、かの有名なユービーアイソフトが開発したということで、だからこそこれだけのクオリティが実現できたのでしょう。
昨今、老舗の大型メーカーもインディーズソフトへの注目度が高まり、支援することも多くなってきていますが、その一方で、アイデアはあるけど、それを実現する環境づくりが難しかったりします。簡単な表現ならいいですが、今作くらいのレベルになってくると簡単ではなくなると思うので。そこに大型メーカーが介入してくれることによって開発力がグンと上がれば、自分たちのアイデアをより完成度のたかい形に仕上げることができるというものです。
少し前まで、良くも悪くもどこか安定した展開が続いていたゲーム業界。インディーズゲームへの注目により、また昔のように、アイデアが形になりやすく、そして評価してもらえる。そんな時代が来ていると思っています。
私としては喜ばしいお話なので、これからも多くの人のアイデアが1つでも形になり、世に出て、遊んだ人に評価してもらえるよう願いたいものです。
その他のタイトルの感想は、こちらからどうぞ
『Grow Home(グロウホーム)』
対応ゲーム機 ―→ PS4(ダウンロード専用)
発売日 ―→ 2015年9月2日
価格 ―→ 960円(税別)
ジャンル ―→ アドベンチャー
プレイ人数 ―→ 1人
CERO ―→ A(全年齢対象)
■====== 簡単なご紹介 ======■
巨大な植物を育てていって、どんどん上へ上へと昇っていく、アクションアドベンチャーゲームです。
巨大なツタに点在するそれぞれの芽をグイグイ伸ばして、各所にあるエネルギーの塊にくっつけることでエネルギーを確保。そうして植物を成長させていきます。様々な生き物を採取してデータベースを作成したり、隠されているクリスタルを集めて能力を高めていくといった収集要素もあります。
目標である2,000mにたどり着いて、とりあえず一段落しましたので、感想を書かせていただきます。
■====== partygameの感想 ======■
○=良い △=まあまあ or ちょっと気になる ×=悪い
◆=== 参考データ ===◆
購入価格 ―→ 0円(「PS Plus」フリープレイとしてダウンロード)
プレイ時間 ―→ 約4時間
プレイ内容 ―→ スタッフロールが流れるところまで(クリスタルは60個ほど獲得)
○ ―→ 自分で”ツタの伸びる方向を操作する”というのが、なかなか新しいです。
芽のようなものを□ボタンで調べると、そこからツタがグイグイ伸びていきます。
で、伸びている最中は、伸びる方向を左スティックで操作することができるんです。ちょっとしたフライトアクションですね。
初期状態では、いわゆるフライトアクションと同じで上下操作が反転していますが、設定で変更できるので、その操作が苦手な人もご安心を。
あと、ツタが伸びる長さには限界があり、限界に達すると岩にぶつからなくても止まってしまいますが、その伸びたツタの途中にも新しい芽があるので。
繰り返していれば、どんなに遠くであっても届くようになりますよ。
○ ―→ ぎこちない動きのロボットに、最初は”やきもき”するけど、どんどん愛らしく感じてきます。
カメラ視点の操作は良いとして、このロボット。まるで操り人形のようにカクカクと歩きます。少しデコボコな地形になってくると、真っ直ぐ歩きづらかったりしますし、ヘンに体をひねっちゃったりすることも。で、×ボタンでジャンプできますが、体勢によっては「そっちじゃないよ~」って方向にジャンプしちゃうことも(苦笑)
また、R1/R2ボタンのどちらかで、右手を前に。L1/L2ボタンのどちらかで、左手を前に突き出します。壁に触れればつかまります。なので、L・R・L・Rと繰り返して壁や植物を昇っていくのです。
このぎこちない操作に最初は面食らうと思いますし、それこそ10分くらいプレイして「もういいや」ってなっちゃう人もいると思います。
でも、もうちょっと頑張ってみてください。コツが掴めてきて、わりと思い通りにいけるようになってくると、なんかこのロボットが可愛く見えてきます。クリスタルを獲得した時も、喜びの声をあげたりしますし。まあ、電子音ですけどね(苦笑)
個人的に感じたコツは、2つ。
とりあえず、焦らないことですね。走ったりすれば、大抵は体勢を崩して思い通りの方向に移動できなかったりするので。落ち着いて1つ1つ確実に歩を進めていきましょう。
そしてもう1つは、カメラ視点も重要であるということ。先ほど「手を前に突き出す」という操作をしましたが、実は、カメラの向いているほうに手を突き出すのです。なので壁を昇る時は、壁の形に合わせてカメラ視点をちょこちょこ操作してあげるだけで、かなり昇りやすくなります。壁の面と、カメラ視点が、常に垂直になるイメージですね。これなら、岩の真下とかも移動できるようになります。試してみてください。
○ ―→ 上から見下ろした時のスケール感が、魅力的です。
私が、現実であまり高いところが得意でないということもあるかもしれませんが(苦笑)
頑張ってツタを昇っている間、ふと下を見下ろすと、ま~寒気がしますよ。これまで自分が伸ばしてきたツタの形が全てそのまま残っており、なんとも言えない高揚感を感じます。立体視とかVR(バーチャルリアリティ)で見たりしたら、そりゃもう恐ろしいんだろうな~って思えます。でも、見てみたいな。
○ ―→ 分かりやすい収集要素も、良いと思います。
このロボットにとってここは、未知の星。そこらへんに生えている植物や動物をつかんでワープポイントに持ってくることで、その生き物のデータベースが閲覧できるようになります。そこまで種類は多くないので、是非、全種類探してみましょう。
データベースに書かれているロボットのメッセージも、ユーモアあふれる内容で面白かったです。
また、クリスタルはこの世界に100個存在。岩に埋め込まれており、とにかく四方八方しっかり見渡すことが大事です。クリスタル10個獲得で使えるようになる「カメラ視点のズームイン/アウト」の活用もお忘れなく。
で、クリスタルが一定数集まると、特別な能力を獲たり、その能力がパワーアップしたりして、操作や探索がラクになっていきますよ。
○ ―→ 昇りきった後にも、新たな展開が。
今作の目的は、巨大な植物を2,000m地点で咲かせて、その種を持ち帰ること。この目的を達成すれば、一旦エンディングが流れます。
しかしこの後、<ネタバレ注意!→>「この種はすばらしい!もっと欲しい!」なんて言われてしまい、世界のどこかに落ちてしまった8つの種を探すことになります。<←ネタバレ注意!>
ま、続けるかどうかはあなた次第ですが、エンディング後もまだまだ続きが遊べるようになっているので、その点はご安心を。
△ ―→ 全体的に地味で、面倒に感じる部分はありますね。
ワープポイントはいくつか用意されていますが、それ以外に便利の良い移動手段というものはありません。特に中盤は、次のワープポイントまでがなかなか遠くて、そこまで自らの足…というか両手で、昇っていかないといけません。けっこう遠いです。
で、誤って足を滑らせちゃったりすると、まだ昇らないといけませんし、超高速で床にたたきつけられる・トゲなど危険性のあるものでダメージを受け続けるなどするとロボットが壊れてしまい、最後に触れたワープポイントから再開することになります。
ぎこちない操作と相まって、上手くいかない間はちょっと”作業ゲー”っぽく感じちゃうかもしれませんね。
私は地味でも面白ければ良いのでいいですが、確かに中盤、昇っているだけの時間が長かったことがあって、ちょっと面倒に感じてしまいました。
■====== まとめ ======■
●●●●●●●○○○ … 7点(10点満点)
なんか、不思議な可能性を感じさせてくれる作品です。
小さなロボットが、巨大な植物を思い通りに育てて、それをどんどん昇っていく。ありそうで無かった発想だと思います。
あえてロボットの操作をぎこちなくしているという点で好き嫌いが分かれるところですけど、私は、悪くないと思いました。なんとなく続けたくなりましたし、続けていくうちに、なんとなくロボットが可愛らしく見えてきました。アクション要素はありますが、ある種の”癒しゲーム”ですね。
あと、グラフィックはシンプルですけど、上から見下ろした時は全ての地形がちゃんと見えますからね。ここらへんを読み込みなしでスッと見せられるのは、PS4の性能あってこそなのでしょう。
ゲーム開始時は少し長い読み込みが入りますが、その後は読み込み皆無。オープンワールドの要素をこういうところに活かす仕組みもまた、オリジナリティを感じるものになっていた所以(ゆえん)だと思います。
今作は、かの有名なユービーアイソフトが開発したということで、だからこそこれだけのクオリティが実現できたのでしょう。
昨今、老舗の大型メーカーもインディーズソフトへの注目度が高まり、支援することも多くなってきていますが、その一方で、アイデアはあるけど、それを実現する環境づくりが難しかったりします。簡単な表現ならいいですが、今作くらいのレベルになってくると簡単ではなくなると思うので。そこに大型メーカーが介入してくれることによって開発力がグンと上がれば、自分たちのアイデアをより完成度のたかい形に仕上げることができるというものです。
少し前まで、良くも悪くもどこか安定した展開が続いていたゲーム業界。インディーズゲームへの注目により、また昔のように、アイデアが形になりやすく、そして評価してもらえる。そんな時代が来ていると思っています。
私としては喜ばしいお話なので、これからも多くの人のアイデアが1つでも形になり、世に出て、遊んだ人に評価してもらえるよう願いたいものです。
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