以前から、何回か軽く話題に挙げている内容ですが、改めて。
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※訂正(2011/05/28 12:38)
携帯アプリについてちょっとしたご指摘を頂いたので、少し文面を変更しました。
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◆-- 挑戦精神の減少 --◆
面白い面白くないに関わらず、昨今は「挑戦的なタイトル」が減ってきているように感じます。日本って元々”保守的”ですが、それに拍車がかかってきているようです。
そのせいか、ニンテンドー3DSでの完全新作が、まあ~少ないこと。ほとんどシリーズ作品や、明らかにどこまで見たことのあるものだったりします。
新しいものが売れない。往年で、かつネームバリューのあるシリーズ作品しか売れない。
そんな状況がもうずっと続いており、なかなか昨今のテレビゲーム市場で大きな成果を挙げている新シリーズは数少ないです。(『Wii Sports』『イナズマイレブン』などの例外はありますが)
◆-- 保守的になっていく理由その1 - ハイリスク・ローリターン --◆
何度か言ったことがありますが、ゲーム機の成長に人間が付いていけてません。これに尽きます。
ゲーム機は、大体6年前後の間隔で新しいものが発売されて、そのたびにスペックが上がってきました。今や、ほとんど何でも表現できるようになって当たり前になってきたわけですが…その反面で、表現するためにかかる時間とお金は、間違いなく膨大になってきています。
そのため、昔もそれなりでしたが…今はそれ以上に「ハイリスク・ローリターン」な業界になっています。
さらに言うなら、”成長に人間が付いていけてない”というのは、クリエーターだけの話ではありません。遊び手であるユーザーもそうです。
3Dグラフィックになって、それがどんどん綺麗になっていって…”難しそう”という印象がどんどん膨れ上がったからこそ、ゲーム離れの大きな要因になっていきました。故に、ニンテンドーDSやWiiなど、そういったことに対処したゲーム機が大きな成果を挙げたわけです。
2日前の『ドラゴンクエスト』シリーズ25周年記念サイトの記事で”初代ドラクエの開発期間は約5ヶ月”だと紹介しました。今の時代、テレビゲームにおいて、たった5ヶ月でミリオン級のタイトルを作れますか?…あ。脳トレがあった(笑)
まあ、大抵はせいぜいダウンロード専用タイトル規模の作品になるでしょう。それでミリオンヒットを狙うのは、けっこう厳しいものがあるように思うわけです。
ただし、成功している例として「AngryBirds」というモバイル用ゲームがあります。世界累計で2億ダウンロードを達成しており、230円(現在は115円)の作品ですが、単純計算だと約460億円の売上金が発生していることになります。
世界的に見ればの話ですが…ダウンロード専用タイトルであっても、これだけの業績を挙げることは不可能ではない、と。これを見れば、そうとも言えるでしょう。
◆-- 保守的になっていく理由その2 - 商業能力の低下 --◆
”低下”というよりは”成長していない”といったほうが正しいかもしれません。ようするに、売りかたが下手って話です。
ゲームソフトは何だかんだで商業なわけですから、いいゲームを作ったら終わりではありません。それを売り込んでいかなくてはいけません。しかし、この業界においては、その点がほとんど成長していないように思うわけです。パッケージタイトルの根本的な売り方はファミコン時代と変わらないですし、手軽に購入しやすいダウンロード専用タイトルにおいては、正直どのゲーム機もまだまだ使いやすいスタイルとは言い難いです。
それに加えて、上記でも話した「ハイリスク・ローリターン」の一環でもありますが、広告媒体の高騰。最近は若干持ち直してきた気もしますが、一時期は任天堂・スクウェアエニックスといった、極わずかなメーカーのCMしかありませんでした。
業界が長く続くにつれて、お客の目は肥えていきます。それはどの商業でも同じことで、売り手はそれに合わせて、売りかたを進化・変化させていく必要があります。
テレビゲーム業界は、個々のメーカーでそういった努力はしていると思うんですが、業界全体でどうにかしようという意思がほとんど感じられません。それが問題であるように思うわけです。
◆-- 挑戦精神で成功するには --◆
成功するためのコツなんてたくさんあると思いますが…個人的に言うとするなら、マーケティングに合ったコンセプトや戦略を提案できることですかね。何か小難しく言いましたが、理屈的に「こうしたほうが面白いし、売れる」というものを作れるか?って話です。
誰に対して売りたいのか?を決めて、その人たちに売るにはどういう作りにして、どう売っていくか?ターゲット層が何を求めているのかを、しっかり汲み取る必要があります。逆に、何か新しい考えが思いついたら、それがどういった人たちに受け入れられるか?を考える、でも良いでしょう。
例えば、単純なことですが「ゲームをやり慣れていない人は、アクション要素の強いスタイルよりも、時間に追われないシンプルなスタイルのほうが親しまれる」と。こういったものの積み重ねですね。
←→
また、先ほど成功例として挙げた『イナズマイレブン』シリーズでしたら、テレビアニメ・コミックでも展開をしたことで、ターゲット層である子供たちの注目を集めて、その延長線上でゲームのほうにも注目が集まるようになった、と。こう言うと単純そうですが、コミックの内容や宣伝方法なども重要になってくるので、成功させるのは簡単な話ではありません。
◆-- まとめ --◆
テレビゲームって、とにかく”色々な魅力を詰め込んだもの”です。だからこそ、こだわる姿勢は大事。テレビゲームの世界で生きていくためには、保守的になり過ぎない。挑戦的であって欲しいわけです。
ただし、ただ闇雲に挑戦するのではなく、価値あるものになる。もしくは売れる自信があると判断できるまで考えること。これが大事ですね。闇雲に挑戦するだけなら素人でもできますし、挑戦するからには…見返りが欲しいじゃないですか?ね?(笑)
ゲームクリエーターは所詮”サラリーマン”です。作りたいものを作るのも結構ですが、度を過ぎて経営が成り立たないのでは、サラリーマンとしてダメです。同人(趣味)でやりなさいって話です。(←ふさわしくない発言だと判断したので削除しました)
作りたいものが作れる能力に加え、作った作品を売り込める能力もある。両方のバランスが取れて初めて”プロ”です。それをしっかり踏まえたうえで、テレビゲームならではのこだわりを大事にできる人間が、これからはより必要になってくるんだろうと思いますね。
まあ、私も将来はプロと呼ばれるようになることを目指したいものです。
その為には、まず再就職しないと…ね。
前回の記事 : ニンテンドー3DS版すれちがい通信について思うこと
前々回の記事 : 開けにくいパッケージ
その他の「週一ゲームアナリシス」の記事は、こちらからどうぞ
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※訂正(2011/05/28 12:38)
携帯アプリについてちょっとしたご指摘を頂いたので、少し文面を変更しました。
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◆-- 挑戦精神の減少 --◆
面白い面白くないに関わらず、昨今は「挑戦的なタイトル」が減ってきているように感じます。日本って元々”保守的”ですが、それに拍車がかかってきているようです。
そのせいか、ニンテンドー3DSでの完全新作が、まあ~少ないこと。ほとんどシリーズ作品や、明らかにどこまで見たことのあるものだったりします。
新しいものが売れない。往年で、かつネームバリューのあるシリーズ作品しか売れない。
そんな状況がもうずっと続いており、なかなか昨今のテレビゲーム市場で大きな成果を挙げている新シリーズは数少ないです。(『Wii Sports』『イナズマイレブン』などの例外はありますが)
◆-- 保守的になっていく理由その1 - ハイリスク・ローリターン --◆
何度か言ったことがありますが、ゲーム機の成長に人間が付いていけてません。これに尽きます。
ゲーム機は、大体6年前後の間隔で新しいものが発売されて、そのたびにスペックが上がってきました。今や、ほとんど何でも表現できるようになって当たり前になってきたわけですが…その反面で、表現するためにかかる時間とお金は、間違いなく膨大になってきています。
そのため、昔もそれなりでしたが…今はそれ以上に「ハイリスク・ローリターン」な業界になっています。
さらに言うなら、”成長に人間が付いていけてない”というのは、クリエーターだけの話ではありません。遊び手であるユーザーもそうです。
3Dグラフィックになって、それがどんどん綺麗になっていって…”難しそう”という印象がどんどん膨れ上がったからこそ、ゲーム離れの大きな要因になっていきました。故に、ニンテンドーDSやWiiなど、そういったことに対処したゲーム機が大きな成果を挙げたわけです。
2日前の『ドラゴンクエスト』シリーズ25周年記念サイトの記事で”初代ドラクエの開発期間は約5ヶ月”だと紹介しました。今の時代、テレビゲームにおいて、たった5ヶ月でミリオン級のタイトルを作れますか?…あ。脳トレがあった(笑)
まあ、大抵はせいぜいダウンロード専用タイトル規模の作品になるでしょう。それでミリオンヒットを狙うのは、けっこう厳しいものがあるように思うわけです。
ただし、成功している例として「AngryBirds」というモバイル用ゲームがあります。世界累計で2億ダウンロードを達成しており、230円(現在は115円)の作品ですが、単純計算だと約460億円の売上金が発生していることになります。
世界的に見ればの話ですが…ダウンロード専用タイトルであっても、これだけの業績を挙げることは不可能ではない、と。これを見れば、そうとも言えるでしょう。
◆-- 保守的になっていく理由その2 - 商業能力の低下 --◆
”低下”というよりは”成長していない”といったほうが正しいかもしれません。ようするに、売りかたが下手って話です。
ゲームソフトは何だかんだで商業なわけですから、いいゲームを作ったら終わりではありません。それを売り込んでいかなくてはいけません。しかし、この業界においては、その点がほとんど成長していないように思うわけです。パッケージタイトルの根本的な売り方はファミコン時代と変わらないですし、手軽に購入しやすいダウンロード専用タイトルにおいては、正直どのゲーム機もまだまだ使いやすいスタイルとは言い難いです。
それに加えて、上記でも話した「ハイリスク・ローリターン」の一環でもありますが、広告媒体の高騰。最近は若干持ち直してきた気もしますが、一時期は任天堂・スクウェアエニックスといった、極わずかなメーカーのCMしかありませんでした。
業界が長く続くにつれて、お客の目は肥えていきます。それはどの商業でも同じことで、売り手はそれに合わせて、売りかたを進化・変化させていく必要があります。
テレビゲーム業界は、個々のメーカーでそういった努力はしていると思うんですが、業界全体でどうにかしようという意思がほとんど感じられません。それが問題であるように思うわけです。
◆-- 挑戦精神で成功するには --◆
成功するためのコツなんてたくさんあると思いますが…個人的に言うとするなら、マーケティングに合ったコンセプトや戦略を提案できることですかね。何か小難しく言いましたが、理屈的に「こうしたほうが面白いし、売れる」というものを作れるか?って話です。
誰に対して売りたいのか?を決めて、その人たちに売るにはどういう作りにして、どう売っていくか?ターゲット層が何を求めているのかを、しっかり汲み取る必要があります。逆に、何か新しい考えが思いついたら、それがどういった人たちに受け入れられるか?を考える、でも良いでしょう。
例えば、単純なことですが「ゲームをやり慣れていない人は、アクション要素の強いスタイルよりも、時間に追われないシンプルなスタイルのほうが親しまれる」と。こういったものの積み重ねですね。
←→
また、先ほど成功例として挙げた『イナズマイレブン』シリーズでしたら、テレビアニメ・コミックでも展開をしたことで、ターゲット層である子供たちの注目を集めて、その延長線上でゲームのほうにも注目が集まるようになった、と。こう言うと単純そうですが、コミックの内容や宣伝方法なども重要になってくるので、成功させるのは簡単な話ではありません。
◆-- まとめ --◆
テレビゲームって、とにかく”色々な魅力を詰め込んだもの”です。だからこそ、こだわる姿勢は大事。テレビゲームの世界で生きていくためには、保守的になり過ぎない。挑戦的であって欲しいわけです。
ただし、ただ闇雲に挑戦するのではなく、価値あるものになる。もしくは売れる自信があると判断できるまで考えること。これが大事ですね。闇雲に挑戦するだけなら素人でもできますし、挑戦するからには…見返りが欲しいじゃないですか?ね?(笑)
ゲームクリエーターは所詮”サラリーマン”です。作りたいものを作るのも結構ですが、度を過ぎて経営が成り立たないのでは、サラリーマンとしてダメです。
作りたいものが作れる能力に加え、作った作品を売り込める能力もある。両方のバランスが取れて初めて”プロ”です。それをしっかり踏まえたうえで、テレビゲームならではのこだわりを大事にできる人間が、これからはより必要になってくるんだろうと思いますね。
まあ、私も将来はプロと呼ばれるようになることを目指したいものです。
その為には、まず再就職しないと…ね。
前回の記事 : ニンテンドー3DS版すれちがい通信について思うこと
前々回の記事 : 開けにくいパッケージ
その他の「週一ゲームアナリシス」の記事は、こちらからどうぞ
最近になって知り、いつも楽しく拝見しています。
そういえば「ドラクエ」は「ジャンプ」とのメディアミックスで
成功したタイトルだったなあ、というのを思い出しました。
ハドソンのキャラバンも「ポケモン」も「コロコロ」だったし。
他にもウラ技の「ファミマガ」があったり、それぞれ運も大きい
ですが明確なビジョンがどれほど大事かって、ことですね。
そうそう、ファミコンの頃からチラシを集めていますが、今は
ネットの普及もあってタイトル数の1割かそこらしか配布されて
いない感じです。(全盛期でも5割あるかないかですが。)
一部タイトルにはプロモーションがありますが、ライトユーザが
お店に入っても内容を知る術は現状ほとんどがダミーパッケージ
のみなので、すごくもったいないないなあ、といつも思います。
別にチラシでとは限りませんが、パッケージにQRコードを載せる
とか、工夫次第でそんなにお金もかけないでできることもあると
思うんですがねえ…。
それにしても、ユーザーもメーカーもいつになったらタコツボから
出て来るのでしょうか。
長々と失礼しました。それでは。
>>メディアミックス
私はスーパーファミコン世代?なので、ファミコン時代のことは実はよく知らないのですが、昔の作品であっても、やはり同じことだとは思います。
受け入れられるだけの戦略をしっかり組み立てられているほうが、まず知ってもらえる絶対数が多いです。特に低年齢層向けでしたら、コミックで大々的に取り上げられるのとそうでないものでしたら、認知度にけっこう差があるように思います。
>>チラシ
確かに、グッと少なくなりました。チラシもそうですが、いわゆる無料ブック的なものを配布しているのも、ハードメーカー以外にはスクウェア・エニックス、バンダイナムコくらいですかね。
>>内容を知る術
任天堂は「ニンテンドーおさがしガイド」という機器を店頭に配置しており、パッケージをかざすだけで関連情報がしっかり見れます。
まあ、これでもひと手間が必要なので完璧ではないと思いますが、ただパッケージを眺めるだけよりは遥かにありがたいです。
http://www.nintendo.co.jp/n10/osagashi_guide/index.html
このように、業界が成長するには売りかたも成長していかなければいけないハズなのに、ゲーム業界は長い間、そこを”ないがしろ”にしてきました。他の家電などと違って、店員にそこまで深い知識がないのも原因の1つかもしれません。
この点については、業界全体で見つめなおしていくべきだと思うんですよね。もっと”能動的にゲームソフトを知れる仕組み”とか。ここが大きく変化しない限りは、ゲームを購入することに対しての抵抗感は、消えないままでしょう。
…Wiiの後継機で、そこらへんを解決してくれていたら最高ですが、どうでしょうかね?
ちゃんとアニメと漫画で違った面白さだして上手いなと感心しました。
おお~なるほど。面白さが被っていないんですか。それはいい試みですね。
そうすれば、仮に他のメディア(まあ、ないと思いますけど小説とか)が出てきたとしても、違う魅力を提供してくれるという期待が生まれます。
ユーザーの時間が無いことがそもそも
問題なのではないでしょうか?
パッケージにするからにはボリュームが必要になりますし
パッケージ作成(プラスティック)運送、流通網など
かなりお店に並ぶまでにコストがかかるので
一定の価格以上にしないと流通コストのほうがかかってしまう
一定の価格以上にしないといけないということはボリュームが必要
しかし、ユーザーはありとあらゆる娯楽や
コミュニケーションの上で時間を割かないといけない
そこにきて高い金額で内容の多いものを
買わされても正直遊びきれない(損をしてしまう)
AngryBirdsはそういう忙しい現代人の
(仕事だけではなく生活そのものがやることがたくさんあるという意味)
ちょっとのお金でちょっと遊びたいというニーズにあっている
商品だとおもいます。
なのでAngryBirdsは最初にコンシューマで出しても売れなかったのではないでしょうか?
そもそも新規で短いゲームを求めているユーザーはコンシューマにはあまりいないと思います。
なので逆にコンシューマはもっと保守な商品を
作っていくほうがよいのではないでしょうか?
任天堂は新しいもの(wii、DS)をつくり成功しました
しかし、そのジャンルは携帯市場に奪われてきています
なので岩田社長も急成長するスマートフォン向けゲームやソーシャルゲームに対しては、「高い価値を維持する動機がありません」「量こそ利益の手段であり、価値は大した意味を持たない」そうしたゲームが増えることにより、「業界がゲーム開発を生活の糧としている我々全員の継続的雇用を脅かす方向に分かれつつある」との懸念も示しています。
時代の流れとしてはもっとゲームをしたい人と
軽くゲームをしたい人の二極化がさらに進むと思います。
そう考えるとゲームをしたい人にはパッケージだとボリュームが少なく
軽くしたい人にはボリュームが多すぎて高いことになります
そこで任天堂のとるべき行動は「保守に舵を多めにきる」だと思います。
現在もそうですが、3DSはDSよりも保守的でゲームらしいゲームを多くリリースするでしょう。
おそらくwiiの後継機は多少は新規性もつけるでしょうが
XBOXやPS3の方向性に近いものになると思います。
商業能力の低下というのもどうかと思います
メーカーには専門のマーケターが何人もいますし
有効なタイトルにはメディアミックスなどもしかけますし
HPの開設などは今では当たり前ですよね?
イベントもやっていますし
ネットでメーカー直販などもあります
今までより手段は多くなっています。
問題は宣伝広告費を開発費で回収できそうにないということです。
それはなぜかというとその商品をもとめているユーザーの数がだいたい分かっています。
つまり宣伝、売り方うんぬんではなく知らせてもいらない人はいらないという事です。
業界全体でどうにかしようという意思がほとんど感じられないのは、いらない人はいらないよねというところが数値で見れるようにまで成熟してきたためではないでしょうか?
どんなにすばらしい新規RPGがでても
RPGを嫌いな人や100時間も拘束されるのが嫌な人は買いたくないのです。
ファイナルファンタジーなら宣伝し知れば買う人という数値もだいたい
分かっているので宣伝しますが新規RPGではどんなに出来がよくても
10~20万本が目安になります。本当にRPGを100時間したい人は
日本にはこれぐらいしかいないのが分かっていてこれ以上何をしろというのでしょうか?
あと同人を趣味と決め付けるのもどうかと思います。
確かに遊びでやっている人もいますが
同人で稼いでいる人もたくさんいますし、同人だから採算があうということもあります
そして彼らも自分達のためだけに作品を作っているとは思いません。
ユーザーに受けるものを作っています。
そしてその活動をつづけるにはやはりお金がいるわけです。
プロとは同人か会社員かではなく
それで食べていける人のことではないでしょうか?
むしろ会社をやめて食べていけない会社員より
自分の力で食べていける同人のほうがプロではないでしょうか?
いろいろ考えさせられる文章で非常によかったです。
ありがとうございました。
たいした記事でもないのにたっぷりとコメントを残していただいて、ありがとうございます。
>>パッケージ販売の限界が来ているのと
>>ユーザーの時間が無いことがそもそも
>>問題なのではないでしょうか?
この点は、ごもっともだと思います。
「AngryBirds」が多く売れたのは、手軽だからというのもその通りです。
それは”売れる自信があると判断できるまで考えた”結果が現れているのでしょう。こういう作品にするのだから、携帯アプリで発売したほうが良い、と。
その判断が正しかったことになります。
>>逆にコンシューマはもっと保守な商品を
>>作っていくほうがよいのではないでしょうか?
なるほど。新しいことは携帯アプリなどの手軽なメディアで展開して、コンシューマは安定したものを作るほうがよい、と。
いろいろと理由も書いていただいてますが、文章を比較する限りでは、私が日本ならではの考え方で、シェルさんは海外の人の考え方に近いのかな?と思いました。
私の中では、日本は”理想主義者”。海外は”現実主義者”という印象があります。もちろん、現実と理想の比重は各々によって全く異なると思いますが、平均的に見るとそういう印象で、これはもう文化の違いとしかいいようがないところだったりします。
私としてはやはり、保守的に走りすぎると業界全体の考え方が縮こまって、規模まで縮小してしまいがちです。
業界に本格的に関わる存在にとっては、規模縮小なんてもってのほかで、繁栄か維持を目指したいと考えるのは当然だと思いませんか?
あなたにとってはどうでもいいお話かもしれませんが、どうでもよくない人もいっぱいいるのです。
なので、「いらない人はいらないよね」というのを決め付けるのも、私からしたらどうかと思うわけです。
RPGを嫌いな人にRPGをムリヤリ遊んでもらう必要はありませんが、そうでない理由で遊んでいない人もまだ多く存在します。
事実として、DS版の『ゼルダの伝説』もタッチペンに重きを置いた操作スタイルにしたことで、これまでのシリーズユーザーとは違うユーザー層が確立されたというデータが出ています。これは、今までどおりのゼルダではできなかったことです。
成熟しきったかどうか?本当にもうこれ以上どうしようもないのか?このへんの考え方も、”現実”と”理想”の比重によって、異なってくるでしょう。それこそ”保守的”という言葉の基準も変わってきます。
なので、シェルさんの考えは正しいと思っていますが、かといって私の意見も間違っているとは思っていません。
>>「高い価値を維持する動機がありません」云々
私もその記事を読んだことがあります。
しかし、あれは記事を載せた者が特定の部分のみをピンポイントで取り上げることで、誤魔化しているように感じました。
事実、決算説明会の質疑応答(下記のリンクを参照)において岩田社長は、それを「大変残念に思っている」と反論しています。まあ、これを真実ととるか、弁明ととるかは、お好きにどうぞ。
http://www.nintendo.co.jp/ir/library/events/110426qa/02.html
※一番下の質問です。
>>商業能力の低下というのもどうかと思います
あ、いや。ですから”低下というよりは、成長していない”と補足はしたんですが…。
イベントをやろうが直販をしようが、注目してくれるのは一部のマニアックなユーザーだけです。ホームページも、おっしゃっているように珍しくも何ともありません。
それはターゲット層に対して、本当に明確に広告展開が出来ているのか?という話で、私はそれができているメーカーは数少ないと思っています。そこが、業界の弱さだと思っているわけです。
>>同人を趣味と決め付けるのもどうかと思います
これは、書き方が悪かったです。申し訳ありません。
私は”そういうことなら、同人のほうが成功できるかも”という意味で言ったわけで、別に、同人を低く見たわけではありません。
まあ、でも「同人(趣味)」って書いてたら、そう思いますよね。私は「同人または趣味」のつもりで書いたんですが…ここは、ちゃんと訂正しておきます。
何はともあれ、色々とご意見を書いていただき、参考になりました。
私も”会社をやめて食べていけない会社員”からいち早く脱出できるよう、努力します。はい。
>ゲーム機の成長に人間が付いていけてません
なるほど。分かる気がします。
いわゆる次世代機において、そのグラフィック等の表現力は驚くものがあります。しかし、間違いなく日本の企業のほとんどがそれに追従できていないですよね。
今の海外等におけるFPS主流の流れは、(まあ私はFPS苦手、というか酔いやすい体質なので無理なのですが)FPSに望まれているベクトルと次世代機のベクトルがほぼ同じ方向を向いているためのヒット、と考えています。
一方、日本らしいゲームにおいてはグラフィックは二の次だったと思います。それ以外でいいところがあり、だからこそヒットしていったのだと思います。日本人の趣味趣向等から顧みても、FPS主体の高画質というのは何か違うと思います。
にもかかわらず、そういう合わない海外の主流に無理矢理合わせようとしています。もちろん今後の市場の大きさの広がりも考えれば、FPSは儲かるのは間違いないでしょう。しかし、そのことを考えすぎるあまり自分の持ち味を殺すのは本末転倒では?と思います。おそらく経営側の判断なのでしょうが、古来、現場を知らない人間が口出ししていいことになった例はありません。早くどうにかしていただきたいものです。
そう考えれば、DSやWii、携帯ゲームやmixiゲームのヒットも分かる気がします。以前、先輩に勧められてmixiの三国志?ゲームをやったのですが、論文作成の時期であるにもかかわらず楽しめました。それは、出兵等に時間がかかるのですが、その隙間時間に作成するという時間の上手な使わされ方にあると思います。技と簡単に時間がかかるようになっており、だからこそその間に他のことが出来る、というのは非常に便利でした。まあ、さすがにゲーム内容は金を取られたら怒るレベルですがw
それなりにゲームするゲーマーならともかく、あまりゲームをしない層にとって、あれがベストなのかもしれませんね
>売りかたが下手
納得です。
ネットでは否定的な意見を多く聞いていますが、僕はNEWマリやドンキーWiiの荒らしを使ったCMはいいと思っています。だって楽しそうなんですからw
ゲーマーとしては、ゲームの内容がある程度分かり、面白そうなCMが好みです。しかし、NEWマリなどのCMはみんなでワイワイガヤガヤと本当に面白そうなんですよ?普通は買いたいと思うでしょw
任天堂のヒットは、その辺りも間違いなくあると思います。
>挑戦精神で成功するには
十数年ほど前かつてのミニ四駆やヨーヨーもそうでしたな~ 年をとったものだ…
以前から思っていましたが、日本人は儲けに対して基本的に考え方が甘い(反対語はドライの意味で)んですよね。儲けられるなら強気に。無理ならスパッと止めて次を。今までの思い入れとかどうでもいいのでさっさと次を、というドライさが足りないと思います。無能な上司を置いておかない。年上でも厳しく。
日本人らしさを無くせとは思いませんが、強すぎるのも考えものですね…
>作りたいものが作れる能力に加え、作った作品を売り込める能力もある。両方のバランスが取れて初めて”プロ”です。
非常にいい言葉ですね。全面的に同意です。しかし、多くのクリエイターが出来ていないことでもありますな…
僕が知っている範囲では、例えば小島監督のMGSシリーズ。あれどう考えても監督の趣味ですよwww でも、面白いです。監督は、つらいことは必ずあるはずなのに、間違いなく最後は楽しんで自分の好きなものを作っていると思います。そして、ファンはそれを待ち望んでいます。だからこそ、ヒットしているのかもしれません。システム等もかなり挑戦的で、常に何か新しいものを入れていますし。
例えばスパロボシリーズ。グラフィックは進化を続け、システムも試行錯誤をしながらも(ロボ自体が大好きなのもあるでしょうが、少なくとも私にとっては)面白いゲームが安定して出来ていると思います。それは寺田Pのロボ好きが関係していると思っています。あの人ブログでも語っていますが、本当にロボ好きですよねwでもだからこそ、いいゲームを送り出せていると思います。
例えば日本ファルコム(会社ですけど)。販売方法はちょと…とは思いますが、ゲーム自体は間違いなく本物だと思います。それは、自分の役割をきちんと理解しているから、と思います。もちろん、企業の規模があまり大きくないから把握しやすいというのもあると思いますが、それでもあれほど日本らしいゲーム(難しすぎない、しかし意外と奥が深いシステム、癖の強すぎない魅力的なキャラ、グラフィックは重要視しない)はすばらしいと思います。社員達の方向性が同じ方向を向いているんだと思います。
僕は日本製のゲームが大好きです。だから、衰退して欲しくありません。しかし学生の身、お金なんてほとんどないです。一月に一本買うのが精一杯です。
願うことしかできませんが、よりよい方向に進むことを祈っています。
長文コメントに時間を割いてもらって、恐縮です。
>>合わない海外の主流に無理矢理合わせようとしています
ここ数年で、いわゆる洋ゲーやそれっぽい感じの作品は、グッと増えた印象です。
おっしゃるように、ハイリスクローリターンな状況のなか、大抵のタイトルが日本と海外の両方で展開することが多くなり、海外市場の規模とかを考慮すると、海外市場をメインに考える作品が多くなってきたのは事実だと思います。そして一方で、日本が世界的に見て”特異な市場”であることが、浮き彫りにもなってきています。
日本人からしたらまさに「そんなの関係ねぇ!」って話で、日本には日本に合った作品を。海外には海外に合った作品を提供してこそ売れると思いますが、やはり特定の市場にスポットを当てて作っている余裕がないというのが、大きな理由でしょう。
逆に言うなら、任天堂系の作品のように、日本でも海外でも受け入れられている傾向の強い作品が世界的に最も支持されているというのは、よく分かる気がしますね。
>>CM
CMってもちろん広告媒体なので、商品のアピールをしてなんぼです。しかし、ただ画像をバンバン見せられるよりかは、どういう感覚で楽しめるのかを見せるほうがイメージはしやすいと思うんですね。
そういう点では、昨今の任天堂の作品の、嵐さんを起用したCMもそうですし、さかのぼればDSで宇多田ヒカルさんを起用したのが、それにあたりますね。有名人だと親近感も湧きますし。まあ、お金かかってるんだろうな~とか思いますけど(笑)
>>日本人は儲けに対して基本的に考え方が甘い
まあ、ゲームに限りませんが、日本ってどうも働くのが下手な印象なんです。長い間”根性論”で通ってきたところがあってか、働く時間が多くなってきているわりに利益は下がっている。もちろん景気云々といった原因もありますが、効率を考える部分で大きく遅れを取っているのが一番の原因である気がするんですね。
根性論で全てが通用する時代はとっくに終わっており、これからはもっと合理的な考えで物事をまとめていく能力のほうが多く求められていくんだろうと思います。
>>多くのクリエイターが出来ていないこと
”ゲームクリエーターは漫画家や小説家とは違う”って話があります。
漫画家や小説家は基本、自分がやりたいようにできる世界です。自分のやりたいことができますが、とてもその職業だけで食っていけている人はおらず、副業があって当たり前だったりします。
しかしゲームクリエーターは、記事でも書いているように基本は”サラリーマン”です。
副業は原則として認められないことがほとんどで、ここはそういう世界なんです。ただやりたいことを考えるだけでは、認められない世界なんです。
まあ、なかには個性を展開することで、メーカーが自分の個性をかってくれるさ!って考えの人もいます。もちろん、働くうえで個性はとても大事で、むしそそれがないとこの業界で長くは通用しません。しかし、そこを重視する故に社会人としての責務が果たせていないのでは、本末転倒です。…まあ、私が言えたことではありませんが。
色々と話しましたが、私はゲームという文化ってそうそう簡単には消えないと思っています。
テレビゲームは商業ではありますが、同時にペッドのように、愛情を持つことも大事な世界です。だからこそ文化としてある程度普及はしてきたわけですし、イメージエポックが日本製のRPGを大事にしたい!と。そういった考えも出てくるわけです。
故に、日本製の作品が消えることもそうそう簡単にはないでしょう。ま、これからも私は私のペースで。リーさんはリーさんのペースで、この世界を楽しんで生きたいものです。