セグメントゲームズ

元ゲームプランナーという、しがない肩書きだけが取り柄のゲームブログ。生ラジオの告知が中心で、たまにテキスト対談を更新中!

3DS『プロジェクト クロスゾーン』 ファーストインプレッション

2012年10月13日 19時28分19秒 | 【旧】購入・レビュー話
楽しいことは楽しんだけど、やっぱり今回も長くなるのかな~…(苦笑)





PROJECT X ZONE(プロジェクト クロスゾーン)
対応ゲーム機 ―→ ニンテンドー3DS
発売日 ―→ 2012/10/11
希望小売価格 ―→ 6,280円(税込)
ジャンル ―→ シミュレーションRPG
プレイ人数 ―→ 1人
インターネット通信 ―→ 特典アイテムのダウンロード
CERO ―→ B(12才以上対象)




■====== 簡単なご紹介 ======■

カプコン・バンダイナムコゲームス・セガ。大型メーカー3社のコラボレーションによる、シミュレーションRPGです。
各社が発売してきた作品から、全29作品が参戦。作品の枠を超えて様々なキャラクターが絡み合い、世界の混沌と戦っていきます。


基本的なプレイスタイルは、2005年にPS2で発売された『ナムコ×カプコン』がベースとなっています。
プレイしたことがある人なら、すぐに理解できるかと思います。

今作は、勝利条件を目指すシミュレーションRPGです。ステージクリアすると、準備画面で準備を整えて、次のステージに挑戦します。
”ペアユニット”として2人。そして、それとは別に”ソロユニット”も付けることができ、最大3人で1チームとなって行動します。ソロユニットの編成は、ステージクリア後の準備画面で可能です。
※ペアユニットの編成はできません。


戦闘は、『無限のフロンティア』シリーズと概ね同じスタイルで、スライドパッドとAボタンの組み合わせによって、コンボ攻撃をタイミング良く繰り出していきます。
攻撃できる回数には限りがあり、攻撃回数を使い切るか、敵を倒せば戦闘終了となります。
また、ソロユニットがいるチームの場合は、Lボタンで”ソロアタック”を。自分の周囲8マスのどこかに味方がいる場合、Rボタンで”サポートアタック”をしてくれます。どちらも1回のみです。
ちなみに、サポートアタックの対象となるチームが複数いる場合は、マップにいる間にYボタンで切り替えます。

また、通常攻撃・ソロアタック・サポートアタックの計3種類の攻撃がありますが、このうち2種類の攻撃を同時に当てると”クロスヒット”が発生。敵がそこに固定され、落ちることがないので、確実に攻撃を当てることができます。コンボも続けやすくなり、コンボをたくさん稼いでおくと、戦闘終了時のボーナスに影響します。
ただし、ヘマをすれば高い位置でクロスヒットが発生して、攻撃が届かないよ~なんてことにもなるので、クロスヒットを当てるタイミングも重要になります。


XP(クロスポイント)について。
様々な局面で利用されるゲージで、戦闘中や戦闘終了時、敵に攻撃された時などに溜まっていきます。最大150%溜まりますが、100%より上は”クロスヒット発生時”のみ溜まっていきます。
XPを使用してできるのは「必殺技の使用」「複数技の使用」「スキルの使用」「敵の攻撃に対しての行動」「復帰」です。

戦闘中にYボタンを押せば、XPを100%ぶん消費して強力な必殺技を繰り出します。必殺技でトドメを差せば、経験値もアップ!
複数技は、マップ上でSTARTボタンを押すと、通常攻撃から複数技に切り替わります。その後、複数の攻撃対象を選択すると、XPを消費して複数技を放ちます。
マップを行動中は、各キャラクターに応じたスキルが使用可能。体力回復や能力アップなど様々で、これもXPを消費します。
敵から通常攻撃を受けた時は”反撃””防御””完全防御”などで対応できます。ただし、必殺技や複数技には対応できないので、大ダメージに注意!
そして今回、HPが0になると戦闘不能になりますが、マップ上からは消えません。他のキャラクターが隣に行って、XPを100%消費することで復帰させることができます。(HPは半分)

なお、XPは敵側にも存在します。「EP」という名前になっており、敵もEPを消費して反撃・必殺技・複数技を使用してきます。


最後に。
『ナムコ×カプコン』経験者のために、ナムカプと今作で主に変わったシステムを、私が気付いた範囲で書いておきます。


・敵の通常攻撃は、戦闘モードに入りません。1回バシュッと攻撃して終了です。必殺技や複数技は、ちゃんと戦闘モードに入って演出があります。(ザコ敵には無いけど)

・いま行っているコンボ攻撃が終了しないと、次の攻撃は出せません。『無限のフロンティア』シリーズでは攻撃の途中に、割り込む形で次の攻撃が出せたりしました。

・一部の敵には、最初の少しだけ攻撃を受け付けない”ブロック”というのが存在します。ブロックの耐久力は、画面左下に表示されます。

・MP(マジックポイント)みたいな概念はありません。スキルの使用は全て、XPでまかなわれます。

・アイテムを購入するという概念はありません。マップ上の宝箱もしくは敵を倒して入手します。また、ナムカプでは1人1人持てるアイテムに制限がありましたが、今回は全員が全部のアイテムを使用可能です。



■====== partygameの評価 ======■

=良い  =まあまあ or ちょっと気になる  ×=悪い

◆=== 参考データ ===◆

 購入価格 ―→ 5,063円(新品)
 現在のプレイ時間 ―→ 約9時間半
 プレイ内容 ―→ とりあえず、半分くらいは仲間になったのかな?


○ ―→ 戦闘のハチャメチャっぷりが楽しいです。
通常攻撃+ソロアタック+サポートアタックで、最大5人がガンガン喋りながら動きまくります。正直、ワケ分からないですが、それがなんか見ていて飽きません(笑)
逆に、キャラクターのボイスやアクションをしっかり見たいなら、ちゃんと1回ずつ攻撃すればいいだけです。最初のうちはそこまで難しくないので、アクションをじっくり楽しむのもいいでしょう。

○ ―→ 相変わらずのクロスオーバーっぷりです。
まあ、ストーリーはいかにも取って付けた感じですが、29作品が絡むんですから、”つじつま”なんて合わせられるワケがありません。お祭りゲームなんですから、勢いです。勢いが大事なんです(笑)
個人的には、第10話あたりで『ストリートファイター』のメンバーに”あの作品のキャラクター”がいきなり絡んできたところなんか、すごくシュールで不思議に感じました。夢の共演もあり、異質な共演もあり。そういったものを全てひっくるめて、シリアスもギャグも全てまとめて受け入れられる人ほど楽しんでいただけるでしょう。主にギャグ方面ですが(笑)

あとは、戦闘前と戦闘後の会話では、特定の組み合わせによる特殊な会話もあったりします。
格闘家同士とかならまだ分かりやすいですが、なかには「お~」と思う特殊会話もあります。ソロユニットを編成したりして、色々と特殊会話を探してみるのも面白いですよ。

○ ―→ テンポはだいぶ良くなったと思います。
『ナムコ×カプコン』と比べても、以下のような改善点は見られました。

・全体的にロード時間が皆無。
・敵の通常攻撃を簡略化。
・戦闘中のアクション(必殺技など)や会話はサッサとスキップすることもできます。
・設定で、特定の演出をOFFにできます。(ちなみに私は「K.O.」の演出をOFFにしてみてます)

敵の攻撃が簡略化されたのは賛否両論あるでしょうが、私は別にいいかな~と思いました。あ、しいて言うなら、必殺技にカットインくらいは欲しかったかな。
あと、これでもシミュレーションRPGとしてはまだまだ長く感じるでしょうが、戦闘システムがアクションバトルであるため、これ以上のテンポの改善は難しいでしょう。

○ ―→ 難易度は、個人的にはちょうどいいかな。
さすがに『ナムコ×カプコン』ほど甘くはありませんが、シミュレーションRPGとしては易しめだと思います。
注意点としては、ボス敵がEP100%以上になった時に繰り出す、必殺技や複数技。これで、HPが普通に半分とか減っちゃうので、敵のEPをよく見て行動するのがポイントになります。必殺技は反撃としても使ってくるので、例えばボスが行動する前にHPのあるキャラクターで攻めて必殺技をあえて使わせる、とか。

そして、今作は自由に戦闘してレベルを上げられるようなシステムはありませんし、アイテムを購入するという概念も無くなりました。時間はかかるかもしれませんが、勝利条件をサッサと満たすよりは、できるだけ多くの敵を倒しておいたほうが、後々ラクになるかもしれませんね。
まあ、最悪アイテムがあるので、アイテムを大量に使えばどうとでもなりますが、今回はアイテムも無限ではないので注意しないといけません。とはいっても、1種類につき20個までしかたまらないので、使わないと損をすることも…。

△ ―→ ボイスの音量バランスがちょっと気になります。
初期状態では、ボイスの音量に対して曲の音量が大きいように思いました。それだけなら、設定で音量バランスを調整できるので問題ないのですが、キャラクターによってもボイスの音量にけっこう差があります。
女性の高い声は聞こえやすいですが、寡黙な男性キャラとかは聞き取りづらいです。特に『ヴァンパイア』シリーズのデミトリなんか、そうですね。

△ ―→ 曲のアレンジが、全体的にちょっと軽いかな?
このアレンジが合っている曲もあれば、なんか合っていない曲もあるような気がします。ここら辺は好みの問題かもしれませんが、少なくとも重厚なアレンジを求めている人は要注意です。

△ ―→ 敵の能力にあまり個性を感じないです。
ザコ敵はまだ「弱いザコ敵」「まあまあ強いザコ敵」「強いザコ敵」くらいの区別は感じられましたが、ボス敵がちょっと…あれですね。大体どのボス敵も同じHPや攻撃力になっていて、それぞれのボス敵の個性があまり現れていないように感じました。しいて言うなら、状態異常の付加くらいかな。

△ ―→ メニュー画面で、分かりづらいところがあります。
マップ上でのメニュー画面にも、ステージクリア後の準備画面にも言えるんですが、メニューは4項目×2段あって、Xボタンで切り替えられます。しかし、画面上に小さく「CHANGE MENU X」と書いてあるだけなので、気付いていない人とか多そうです。
準備画面はまあ、ユニット一覧を表示しないといけないので分かるにしても、マップ上でのメニュー画面は普通に8項目表示できなかったのでしょうか?あと、例えば横に三角アイコンが表示されて、スライドパッド左右で切り替えるなど、もっと理解しやすい形に落とし込めなかったのかな~と思いました。

× ―→ マップが見づらいです。
十字ボタンでカメラのズームイン・アウトやカメラ回転はできるんですが、回転できるのは少しだけ。段差の位置とか障害物の位置によっては、色々と見えにくく感じる部分があります。
また、キャラクターの敵味方を区別する目印みたいなものがありません。なので、敵と味方がゴチャゴチャに固まってくると、どこに誰がいるやら分かりにくくなります。しいて言うなら、頭上に順番を示す数字が表示され、味方なら青。敵なら赤です。しかし、行動終了すると消えてしまうので、ターンの最後のほうでは意味がありません。



■====== 得点とまとめ ======■ … 80点(100点満点)

シミュレーションRPGという名の「お祭り」。戦闘での華麗なアクション&ボイスや、キャラクターの絡み合った会話などを楽しむのが主体の作品です。
細々と気になるところはありましたが、どれも個人的には些細なレベル。マップが分かりづらいのは、さすがに気になりますが。しかし、まあ結果的には”お祭り騒ぎ”が楽しめているので、個人的には満足しています。

この作品は、どういう目的で購入するか?によって、けっこう意見が分かれてくるように思います。
戦略性が楽しめる純正のシミュレーションRPGだと思って購入すると、たぶん肩透かしを食らうと思います。あと、特定の作品に愛着があるあまり、必要以上に再現度やキャラクターの充実ぶりを期待しても、たぶん肩透かしを食らうでしょう。
知ってる作品と知らない作品が入り混じった、お祭り状態。その”バカっぽいノリの良さ”を楽しめる人に、オススメできる作品という感じです。あとは、簡単操作でコンボを繰り出せる爽快アクションに魅力を感じる人も、きっと楽しめることでしょう。


シナリオクリアしたら、セカンドインプレッションを書きます。
さ~て、いつになることやら…。

万人向け ← ○○○●○○○○○○ → 熟練者向け
手軽に ← ○○○○○○○●○○ → じっくり
思考タイプ ← ○○○○○○●○○○ → 感覚タイプ
 爽快感重視 ← ○○○●○○○○○○ → 達成感重視 


その他のタイトルの評価は、こちらからどうぞ
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