空からマリコ「安全第一」

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エミレーツのA380、成田で引き返し タイヤ11本空気抜け

2012-10-26 19:26:20 | 定期航空

<Incident: Emirates A388 at Tokyo on Oct 21st 2012, asymmetric flaps>

By Simon Hradecky, created Monday, Oct 22nd 2012 22:19Z, last updated Monday, Oct 22nd 2012 22:21Z

An Emirates Airbus A380-800, registration A6-EDC performing flight EK-319 from Tokyo Narita (Japan) to Dubai (United Arab Emirates), was in the initial climb out of Narita Airport's runway 34L when the crew could not retract the flaps with the flaps becoming asymmetric and disabled. The crew levelled off at 7000 feet, dumped fuel and returned to Narita Airport. A first approach to runway 34L was aborted at low height (about 400 feet AGL) due to changing winds, the aircraft positioned for another approached and landed safely on runway 16R at a higher than normal speed about 70 minutes after departure, vacated the runway and taxied to the apron, where as result of overheated brakes 11 tyres deflated.

The flight was cancelled.

The aircraft is still on the ground in Tokyo about 32 hours after landing.

(The Aviation Herald)

http://avherald.com/h?article=457d81b7&opt=0

<新型超大型機が主翼トラブルで「引き返し」 タイヤから煙で乗客「ヒヤリ」>

2012/10/25 07:30

   新型の超大型旅客機「エアバスA380型機」が、主翼のフラップに問題を起こし、出発直後に成田空港に引き返していたことが明らかになった。
 
   乗客が撮影していた動画によると、「ドシン!」という音とともに、かなり強い衝撃をともなって着陸。タイヤは空気が抜け、白煙があがるなか消防車もかけつけるなど、深夜の成田空港は緊迫した雰囲気になった。

   トラブルが起こったのは、2012年10月21日22時頃、成田空港をドバイに向けて出発したエミレーツ航空のEK319便。使用されていたのは世界初の「総2階建て」機のA380型機で、エミレーツ航空は同型機の成田乗り入れを12年7月に始めたばかりだった。
 
   この便の乗客が撮影したとみられ、ユーチューブに公開されている動画によると、出発直後に「皆さまに機長よりご案内申し上げます。当機は技術的問題により、成田空港に向かうことになりました」と客室乗務員がアナウンス。着陸を試みたが風向きの関係で一旦は断念し、再び上昇した。その後、機長から、「違う方向から着陸を試みる」というアナウンスが入り、2度目の着陸で、「ドシン!」という音とともに着陸に成功した。客室からは拍手も起きた。

 アナウンスによると、着陸したのが23時30分頃。通常であれば、成田空港の運用は23時で終了してしまうので、同機のために滑走路の運用時間を一時的に延長した形だ。着陸後は、機体の下の部分から白煙があがり、タイヤの空気が抜けてへこんでいる様子も分かる。消防車も数台確認でき、緊迫感が伝わってくる。

   国土交通省の航空局安全部運航安全課によると、同機は離陸直後に主翼のフラップに不具合が発生し、成田に引き返すことを決定。ドバイまで飛べるだけの燃料を積んだままだったため機体は重く、ブレーキを強くかける必要があったため、着陸時の衝撃が大きくなったとみている。国交省では、着陸と、その後のスポットまでの移動は正常に行われたとしており、タイヤの空気が抜けたのは「熱を帯びると破裂する可能性があるので、空気を抜く仕組みになっている」などと説明。パンクとは違う事象で、滑走路の閉鎖も行われていないという。今回の事態は「イレギュラー運航」で、直ちに運航の安全に影響を及ぼす「重大インシデント」とは異なるとしている。

   エミレーツ航空では、「離陸して1時間後に、テクニカルトラブルのため成田国際空港に引き返しました。成田国際空港の空港運営時間の関係上、当日中の再離陸は難しかったため、ご搭乗のお客様には近隣ホテルで宿泊いただき、次の日のエミレーツ便または他社便のドバイ行きに振り替え予約をします。当社はお客様とクルーの安全を第一に考え、一切の妥協はいたしません」とのコメントを発表している。=J-castニュース

>コメント:ATB(Air Turn Back)の話です。どんな飛行機でも不具合があるので、安全処置でATBすることは何も問題ありません。
 問題は着陸時に11本ものタイヤをデ・フューズ(加熱して急激にパンクするのを防ぐために、空気が自動的に抜ける“ヒューズ”が作動すること)させたことです。これはイレギュラーではなく立派なインシデントです。たまたま、後に着陸する航空機がなく、滑走路点検しなくてはいけないから「閉鎖」しなかっただけ。
 J-castニュースで航空局は「燃料を積んだまま」としていますが、これは間違えか適当な答え。The Aviation Heraldでは「dumped fuel」(燃料を捨てた)とあります。常識的に考えてもフル燃料積んだまま降りることなど重すぎて考えられません。
 で、ポイントは「どのくらいの燃料を捨てて、どのくらいの重量で降りたか」「どうして11本ものタイヤがデ・フューズしてしまったのか」ということです。
 国内の航空会社でなく、A380も運航していないからOK的な態度を航空局はとるべきではないでしょう。聞き取り調査の必要はあると思います。


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