作家 小林真一のブログ パパゲーノの華麗な生活

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【 木曽義仲の悲劇 (歴史エッセイ 78) 】

2008-12-19 13:39:59 | 05 歴史エッセイ

源平を比べてみた時、平氏が一族を挙げて
結集し、西海の海に没したのに対し、源氏と
きたら、一族こそが敵であり、同族相打つ
個人主義に胸が悪くなるほどである。

その典型が源頼朝による、弟義経への
仕打ちである。平氏を滅ぼすためにさんざん
酷使した上で憎しみの対象として、全国に
追討の網を張った上で最後は奥羽の地に
逃れた義経を、かくまった藤原氏ともども
葬り去る。

さて木曽義仲である。頼朝の従兄弟にあたる。
本来なら源氏の貴重な戦力である。
頼朝の父は義朝であるが、弟義賢が関東
武士団の中で人気が高まるのを嫉妬し、
長男悪源太義平に命じて義平にとって叔父に
あたる義賢を殺させる。
木曽に逃れて成長したのが義賢の幼子義仲
である。

義仲も頼朝も共に以仁王の令旨を受けて
平氏打倒に立ち上がる。先に平氏を破って
京都入りしたのは義仲の方であった。

義仲は嫡男義高11歳を、頼朝の長女大姫
5歳の許婚者として鎌倉に送る。実質は人質
である。二人は長じるにおよび恋仲になるが、
頼朝はこの義高をも殺害してしまうのである。

これを木曽義仲を中心にし見れば、父義賢も
頼朝の長兄義平に、そして息子の義高を頼朝
に、自らは頼朝の命に従った弟義経によって
殺されるわけである。

 木曽どのと 背中合わせの 寒さかな   芭蕉

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【 「風のガーデン」終了 】

2008-12-19 11:17:56 | 02 華麗な生活


倉本聡のドラマ「風のガーデン」が昨夜最終回で
終わりました。
父(中井喜一)を天使ガブリエルと信じたまま、
旭川に行かされていた息子岳が、
春になって富良野に戻り、先に死んだ母の
好きだった花が辺りいっぱいに
咲き乱れている光景をみて、
ガブリエルがたくさんの球根を植えていたことに
思い当たり、最後に花がまったく咲いていない
長方形の土地に気がつく。
そこにはガブリエル天使が停めてあった
キャンピングカーがあった。ガブリエルさんは
天国に戻る前に、辺りいっぱいに
花を咲かせるべく、努力したが、
さすがにキャンピングカーの
置き場所には球根の植え付けができなかった。
あの名子役の演技は最後まで冴え渡っていました。
このドラマを録り終えてこの世を去った緒方拳の
最後の好演に感謝です。


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