挑戦!シナリオライター(映画・ドラマ)

シナリオライターを目指す徒然なる一言(携帯でもリンクで飛べるようになりました♪携帯でもご覧ください)

「魔王」と上野樹里「虹の女神」と堀北真希主演「イノセント・ラヴ(仮)」と「流星の絆」

2008-09-13 01:35:35 | ドラマ・映画
「魔王」

韓国ドラマのラストに合わせたが、それなら小林涼子の役に主役二人が恋していないと悲しさは伝わらない。

そして、主役以外で物語を動かしてしまったのも最後の締めを悪くした。

この韓国ドラマの企画意図は復讐による悲しさ、むなしさが一つのテーマだったかと感じたが、日本版の企画意図はよく分からない。

ラストシーンに生田君も大野君も出てこなかったのは、主役なだけに違和感を感じた。

わたしなら教会の墓石を二人分並べて置いたシーンに小林涼子がタロットカードを置いて祈っているシーンで終わらせる。

そのとき背後には三宅裕司がいて「そのカードは? 」、小林涼子「平和のカードです」

墓石の後ろに二人。小林涼子に笑顔見せつつ消えていく二人。

そんな終わりがタロットと見えないものを見る女性をキーワードにした物語なら、最後もタロットと小林涼子で締めた方が見終わり感は良かったと感じる。


上野樹里「虹の女神」

蒼井優、佐々木蔵之助と凄いメンバーが出ているが、映画的には記憶に残らない映画だった。

作りが劇中の学生映画のようだったのが痛い映画かもしれない。

ハコ割りをもう少し細かくきれいにすれば泣けた映画になったように感じる。

展開が雑なためにあれっと違和感のあるシーンのつながりが多数でてくるのが映画館で見た当時かなり気になった。

そして、この当時の上野樹里の演技は相当雑だったのも記憶している。

といっても、今も偏った演技の仕方をしていると思っているので当時とさほど進歩はしていないとも思っている。

先日の「ラスト・フレンズ」はたまたま本人がもっとも得意とする役にはまったためによく見えただけ…と補足する。



堀北真希主演「イノセント・ラヴ(仮)」

困ったなぁ、聖花のキャラクターは自分勝手でわがまま。ついでにストーリーのカギを途中で拾うようだ。

こんな役を内田さんにやられると先読みがしにくくなる。

こうなると聖花も気付かず佳音をいじめる側に回ると推測できるので、堀北真希演じる秋山佳音は単に前向きな女性というだけでなく日テレ「なまいきな女」に近いキャラクターになるような気がする。

いじめに立ち向かう強い女性でなければ「ライフ」のように暗いドラマになるので。

そして、ヒューマンラブストーリーということは佳音の家族の殺害事件はサブストーリーであまり深く追求しないのかもしれない。

また、殉也が元作曲家で…という設定は元ゴーストライターか自分の書いた曲を誰かに先に発表された心の傷というサブストーリーを想像させる。

ややこしいのが瀬川昴。殉也と聖花の友人で悩みを抱えているというのは、聖花との絡みでその存在はいくらでも変化しそうなところ。

少しずつキャラクターのバックグランドが明確になってきているが、これだけ何かあるとサスペンス的要素が強くなると思うが初回をみないとわからなくなってきた。



「流星の絆」

原作と設定を少し?変えて林ジョージはお笑い担当になる気がしてきた。原作を読んでる人間だけがニヤリとできる役名だ。

笑いとミステリーというテーマでやるようだが、クドカンなだけに怖い組合せのテーマになってしまった。

戸田恵里香と要潤の動かし方がどうなるかで、面白いかどうか変わるドラマの気がする。

演技力ではこの二人が主役、準主役で期待できる組合せだが、どう主役を動かすか原作があってもわからないのがクドカンだ。

と書いたが、正確には二宮君が主役だがドラマを作っていくうちに戸田恵里香主役のような展開になると思うがどうだろう。

その辺の軸足をどこにクドカンが置くかで、違ったドラマになってくる。

ちなみに、二宮君の演技はわたしの中で評価は高くない。ある一定の幅のある役柄でしか生きた演技ができないと思っているためだ。

優等生役をベースに少し崩した役までが現状の演技力と感じている。

雫石令のホームページ[魔法のiランド]


11 コメント

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今日もイノセントありがとうございます (mingle)
2008-09-13 11:14:47
殉也は元作曲家なんですか?!HPにはなかったです!情報ありがとうございます。
秋山耀司は、刑務所から出てくるんでしょうか。

主題歌の雰囲気がバラード系なのか、挿入歌も気になっています。噂だけ聞くのですが・・・決定しているのでしょうか。あと、先日のブログにあった、「本読み」ですが、、1ヶ月前が普通なのでしょうか。文字通りの事をするのでしょうか。それによって、シナリオが変わったりするのですか。

真希ちゃんは、髪を茶色くしたそうです。車のCMも少し茶色っぽく見えるけど、もっと茶色いのかなと心配です。黒も似合っていたと思うし。けど佳音の雰囲気は、茶髪かな。
北川さんのピアノのシーンも、楽しみです。
イノセント・ラヴ (管理人)
2008-09-13 16:23:26
こんにちは、雑誌にようやく出てきたのでHPと内容は変わらないですが、小出し情報ですね。

わたしは舞台・ミュージカルを観る人なので、そちらの制作は現場の人を知っていますが、テレビ制作は分かりません。

ただ、「イノセント・ラヴ」は10月13日初回…一部では20日初回と予想を書いているところもありますが、「イケメン」「篤姫」と揃った13日が濃厚と思っています。

わたしなら、これだけ視聴率が取れそうなタイミングは外さないので。

さて、聞く所だと一ヶ月もあるとやや余裕を見たスケジュールらしいです。

今回は初回がどうなるかはともかく一月以上なので随分余裕があるのではと思います。

三ヶ月公演の舞台でも1.5ヶ月あると十分な稽古ができるので、そこから想像しても十分なのでは。

後は始まってからの直し次第で、窮屈なスケジュールになるかどうかですね。
補足 (管理人)
2008-09-13 20:21:15
読み合わせで台本の直しはあまりやらないと思います。

これは、それぞれの役がどんな性格の役か互いに知るためにやるものだったはずなので、よほど違和感があるセリフが混じってなければ撮影時での直しになるかと。

そして、そんなに長期間はやらないはずです。多分、もう撮影には入っている…ような気がします。

直しがあるのは撮影現場ですね。

以前、最終稿のシナリオとして雑誌に載ったものと実際のドラマのシナリオを比較したら全面改稿かと思うほど変わっていたことがあります。

もっとも、それほど変わる場合は視聴率がかなり悪くなっていますが。

今回の場合、アテガキということなので堀北真希さんとシナリオライターはかなり話し合いを持ってセリフを作っていくはずです。

最終回まで堀北さんの意見をかなり重要視してシナリオライターは書くので彼女のセリフの直しはごくわずかだと思います。

また、演出もそのため、堀北真希さんのセリフの直しは極力しない方向で演出されるので逆に他の役者さんのセリフ直しが多くなるかもしれません。

これはかなり珍しい作りです。ただし、シナリオライターからするとかなり大変な作業ですが。

これが成功すると今後の月9は主役へのアテガキが当分続くかもしれません。
虹の女神 (まりこくん)
2008-09-13 20:27:31
シナリオライターさん的には、
上野樹里さんの演技について、
どういう部分が雑と感じるのか教えてほしいです。

私の中で、樹里さんは、
確かにまだまだ完璧ではなく、
不安定な部分もあると想うけれど、

役によって全く違う表情をする豊かさや
一生懸命さなど、素晴らしい才能と努力魂があり、
沢山いる若手女優さんの中でも、
蒼井さんと並んで特に将来性の高い女優さんかなと。

虹の女神の中で特に印象に残ったシーンとして、
橋の上で智也に感情をぶつけるシーンでの
彼女の感情表現と、

映画研究会での自主作品を撮り終えた後の、
智也が今日子と会話しているシーンでの、
お菓子を食べながらふと智也たちを見る表情が
素晴らしかったと想います。

ただただシナリオライターさんが
どう感じられているのか詳しく知りたいので、
ぜひ教えてください(^^)

演技力 (管理人)
2008-09-14 00:02:57
こんにちは。

基本的に演技を見る際にわたしがどこを見ているかというと「目の強弱」「目配り」「声の抑揚」の3点です。

後、手足の動作もありますが、これは上の3点が出来ている場合、気にします。

これは、舞台俳優を20年近く観てきた経験と舞台の演出家や舞台俳優との交流と自分が会社で上司として部下の感情を読むときに心理学から応用して感じることを重ね合わせた経験の裏づけからきています。

さて、上野樹里さんですが、「虹の女神」当時はほとんどこの「目の強弱」「目配り」と「動作」が関連づいていなかった……ということで、「雑」という表現を使いました。

例えば、人は「怒る」と「目の瞳孔」が開きますが、自律神経に支配されている領域なので「怒った振り」では開きません。

また、この「目の瞳孔」の開き方の速さで「目の強弱」が作られ「怒り」具合が変わって見えます。

これも本当に自分の心の中で感情の起伏がついていないとできない自律神経に関わることです。

これが「目の強弱」です。

そして、例えばこのとき「下から上に目が動く目配り」をするとかなり他人からは怒ってみえます。

そして、この「目」とあわせた動作としてはケンカのシーンなら相手を突き飛ばすか、投げ飛ばした後なら尚効果がある…となります。

上野樹里さんの多くの場合「表情」と「動作」で感情表現をしようとしています。

ところが、この「表情」は「目の強弱」「目配り」「顔の筋肉動作」に別れています。

上野樹里さんの「表情」はこのうち「顔の筋肉動作」に主眼が現状置かれています。

難しく書きましたが、舞台俳優の多くは自然にこれら「表情」の動作が出来ています。

なぜなら、遠方の客席から舞台を見てもその俳優がどんな演技をしているか、この演技の基本が出来ていればわかるからです。

ということで、文章で書くのは難しいですが、上野樹里さんの現状の演技の問題は与えられたキャラクターの掘り下げが大雑把なためと思えます。

たとえば、「虹の女神」では、活発な男の子のような女性程度にしかイメージしていないように見えます。

そのため、目の見えない蒼井優の姉という役所で縁日で見失った際、市原隼人を先に責めてから探しに行くという行動になっていますが、普通なら逆と感じます。

「他人に任せず、一緒についていれば……」というセリフを残して行くのがあの境遇の姉のセリフではないでしょうか。

この映画ではかなり上野樹里さんの意見が通ったと聞きますが、今のシーンなどは上野さんの意見ではなかったかと……想像しています。

大分、長く書いてしまいましたが露骨な感情表現は若い俳優には個人的には勧めたくないと思っています。

それは楽な表現方法だからです。

悲しい……という表現は一緒に歩きながら少し遅れて相手の背中を弱弱しく見つめて空を見上げる……そんなことで悲しさは表現できます。

できるだけ少なく静かな動作で最大限の感情を表現する意識を上野樹里さんも持てるようになれば面白い女優さんになれると感じます。

そうそう、蒼井優さんはこの間「おせん」では素敵な「目の強弱」「目配り」をしていました。

シナリオが生かせず残念ですが、ああいった役なら今後も楽しみな女優さんになっています。

ということで、どこまで伝わったか不安ですが、http://www.t3.rim.or.jp/~pal_taka/za.html
ここに書いてある第1章~最終章までを読んで頂けるとわたしがシナリオと俳優に何を求めているか少し分かってもらえるのではないかと思います。
虹の女神 (まりこくん)
2008-09-14 12:48:17
シナリオライターさんの演技の解説、
丁寧に教えて頂いてありがとうございます。

私は舞台や演技についても、普通の一視聴者なので
難しいことは正直解りませんが、
とても参考になりました(^^)

妹を見失った時に智也を責めて探すシーン、
私が受けた印象としては、
“智也だから”任せたんだろうな~と。

確かに視力を失った妹を置いてけぼりにするのは
危険で、智也も頼りないキャラだけど、
あおいが智也に任せてしまう部分は
何となく理解できるというか、
話の流れとして特に違和感は感じなかったかな。

あんな智也でも、
あおいが想いを寄せてる智也だから、
ふと無意識にでも安心しちゃうというか、
委ねてしまうというか。

虹の女神の作品全体的には、
これぞ傑作とまでは言わないけれど、
私の中で凄く好きな作品の一つで、

同じ女性として、
あおいの気持ちの流れが凄く共感できて、
エンドロールが流れる頃には、
あおいの“喪失感”が余韻を残して、
繰り返し見れば見るほど、
この映画のメッセージが伝わる感じかな。

この映画での彼女の演技から伝わったものは、
ただただ“共感”できる想いというか、

きっと同姓なら、あおいの気持ちなど、
感じるものが凄く多くて、

智也を好きだけど直接に告白はしない部分、
敢て友達という立ち位置に居る部分、
気持ちとは裏腹に智也の背中を押す部分、
智也の気持ちを遠まわしに探ってしまう部分など、
凄く共感できるんですよね(^^)

キャピキャピして
男の人に甘えるようなことをするのが嫌だったり、

同姓だけでなく異性に対しても、
単に人として対等に接したい気持ちだったり、

女としての自信がなかったり、男勝りだったり、

いろんな部分で、
あおいみたいに強がってる女の子って沢山に居て、

そういう女の子を等身大のように演じてくれたかな。

橋の上で智也と会話をしながら歩く部分から、
智也を蹴るシーンまでの
彼女の表情の流れが素晴らしく、

特に泣きながら逆切れ気味に蹴る部分では、
智也に対して単に怒っているというより、
“なんでこんなヤツを好きになっちゃったんだろう”
っていう自分に対する怒りや絶望してる感じが、

台詞や動きの演技だけでなく目や表情の演技から、
凄くリアルに伝わりました。

この映画での
彼女の“目”に対して印象に残っているのは、
智也があおいを縁日に誘って断り、
妹のことを話し、振り返って智也を見つめるシーン。

妹に対する想いと智也に対する想いが交差して、
あおいの気持ちが、その一瞬に表れていたような。

もしまた良ければ、この2つのシーンについて
シナリオライターさんが感じられたことがあるなら、
教えて欲しいな~なんて(苦笑)

感じ方って人それぞれ違うもので、
もちろん私とシナリオライターさんの
感じ方が違うもの当然ですが、

いつも興味深く拝見させて頂いているので、
シナリオライターさんの感じ方に、
凄く興味があるというか(苦笑)

彼女の演技について、
シナリオライターさんが指摘するように、
まだまだ足りない部分も多いかもしれませんが、

素直に心を揺さぶられる部分も
同じように沢山あるので、
これからも彼女の可能性や成長に期待したいです。

そういえば、たぶん彼女は舞台は未経験で、
いつか経験してみたいと言われていたので、
それが実現して更に成長してくれたら良いなぁ(^^)

と、長々なってしまいスミマセン。。。

イノセント・ラヴも楽しみですね。
度々すみません。 (虹の女神)
2008-09-14 13:15:55
縁日シーンの私が感じたことの補足として、

“智也が好きだから任せた”部分について、

妹を見失った時に真っ先に智也を責めたのは、

あおいの心の中で特別な存在である智也だから、
その“期待”みたいなのを裏切られたような気分で
八つ当たりっぽく責めてしまったというか、。

普通なら
“他人に任せた自分がバカだった”と
自分の責任を問うようなところを、
先に智也に向けて、空回りするというか。

その後に妹が見つかったシーンでも、
あおいの空回りな雰囲気が凄く出てたので、

そういう、あおいの独りよがりっぽい部分も含めて
個人的にはやっぱり自然な流れかな~と。

あのシーンを智也目線でみると、
あおいは凄く自分勝手に見えるけれど、
結構そういう事ってよくあるかな(苦笑)
虹の女神 (管理人)
2008-09-14 20:09:33
この「虹の女神」、わたしにとっては記憶に残らない映画でwowowで放映されているのを見ながら先日は感想を書いていました。

ということで、シーンとしていいと思ったのは祭りのシーンで蒼井優が腰掛に座ったシーンのほのかな笑顔。

尚、蒼井優のファンではないのは補足しておきますが、このシーンで蒼井優は姉と一緒に祭りに来たうれしさと姉の彼氏かもしれない男とともにいる楽しさの微妙な感情を出していたようにみました。

ということで「虹の女神」で語れることはあまり多くはないです。

制作費を削る方向に制作側の意識が向かって、その少ない制作費でいかに見る人を楽しませるかを忘れている映画に見えたので。

タイトルからすれば上野樹里視点で物語を素直に進めればいいのに、無理に市原君視点で物語を進めた点。

そして、何より市原君視点で物語を進めたにも関わらず市原君の役を成長させなかったのがシナリオとしてよくなかったと思っています。
なるほど (まりこくん)
2008-09-14 23:33:51
この映画での蒼井さんの演技には
私も凄く感動しました(^^)

ところで、
映画のタイトルについて私が受ける印象では、
“虹の女神”=智也が最終的に気付いた“あおい”の存在感だと想うのですね。

虹の女神というタイトルで、
あおい目線な話にするのは凄く違和感があって、

まず、
あおい自身が自分を虹の女神だとは想わないし、
そう表現をする必要もない。

なので智也を主人公にして、
あおいを虹の女神に例えているということの方が
凄く自然なことで、

智也の気持ちと共に視聴者も最終的に、
あおい=虹の女神と感じるようになるわけで、
私には製作側の想いが素直に伝わり感動しました。

“のだめカンタービレ”などでも、
のだめが主人公ではなく、
あくまで千秋目線がメインに描かれていたのも、

千秋が感じた理想の音楽が“のだめ”だったように、
視聴者にとっても“のだめのように楽しく”と
感じることが大切でもあり、
作者からのメッセージでもあったので、

他の作品を見ていても、
必ずしもタイトルの名前=主人公になることはないし、
そう決めてしまったら想像力が高められずに
退屈と感じることも多々あるし(苦笑)

そして、この映画のなかでは、
最初にあおいが死んだと言ったのも、
あおいの死がメインではないと
視聴者に伝えるためだし、

そして、智也があおいの死を受け止めて
立ち直る話を描くものでもなく、

身近に傍に居たあおいが、
実は大切な存在だったって事を、
鈍感な智也が
最後になってようやく気付くっていう部分までが
メインテーマだと想うので、その過程を描いている。

今まで誰かと普通に接してきて、
死ぬ死なないに関係なく、
失った時に初めてその大切さに気付くって
よくあることだけれど、凄く残念なことでもある。

この映画では、
身近にある幸せや安らぎなど、
そういう大切さを忘れないでっていう
メッセージが込められているような気がします。

監督や出演者のインタビューからも、
鈍感な智也だったり、あおいの気持ちだったり、
そのリアルな感じと最後の喪失感を
凄く大切にされているのが解ります。

台詞の中では、
蒼井さん演じるカナの“バカだなぁ”の一言に

“なんで気付かなかったんだろう”っていう、
この映画のテーマや気持ちが全て
要約されていましたし(^^)

なので智也を成長させるシナリオを描くよりも、
ありのままに鈍感な智也と
傍にいるあおいを描くことが最大の魅力で、

あおいの手紙を読んだ時に初めて、
あおいの想いの深さや存在の大きさに気付く部分や、

エンドロールでの、
空を見上げるような映像から始まり、
主題歌と共に流れるあおいの様々な表情や
回想シーンが、智也の喪失感を凄く表現していて、
虹の女神=あおいと素直に感じられる余韻がある。

私はその流れに凄く惹かれて好きになったかな。

智也と相田さん演じる役の話も、
智也の鈍感さを強調する為にあり、

自主映画が“end of the world”なのも、
地球最後の日に何をするか、
誰と居るかっていう部分が映画全体とも繋がるし。

なので、もし智也が成長する話を描くとすれば、
それは最後のラストシーンでの
智也が携帯を閉じた後からの話で、
また全くの別物というか
“続編”的な作品として見たくなるかな。

と、好きな作品に対しては熱くなり過ぎたり、
いろいろ不快に想われるかもしれませんが、

なんだかんだ、やっぱり私は視聴者として、
作品や本や役者さんの演技から、
どんな想いを感じられるかってことが大切で、
その想いが素直に伝わり心に響くものを好きになる。

シナリオライターさんのブログからは
製作側よりな面から、作品や役者について
批評されている部分が大きいと感じるので、

シナリオライターさん自身が
どんなシナリオを描かれる方なのかも凄く興味あるし、

他の作品や役者についても、
逆に一視聴者としてどう感じたのかってことにも
凄く興味あります。

シナリオを描くにあたって
一視聴者として感じる気持ちも
凄く重要だと想うので、
技術云々を抜きにした感想も
ぜひ聞いてみたいというか(^^)

と、またまた長くなってしまい申し訳ありませんが、

この映画についての
私の解釈はいかがでしょうか(苦笑)
ブログの読者 (管理人)
2008-09-15 01:28:35
先日もとある方に答えたのですが、このブログは読み物としてどのように書けば読者がついて、たまに感想などかいて頂けるか……ということを試行錯誤して読者の解析をして今の書き方にしてあります。

簡単に書くと意図的に一方向の見方で、読む人にはかなりきつい表現で書くことが読者になっていただける機会が多いということでこの書き方をしています。

映画やドラマに対しての感想は多くの場合、見る側に偏った感想のブログが多く、また参考になるものがすでにたくさんあります。

その差別化のために、自分が作り手で一つの考え方ならこんな風に……という点でこのブログは書いています。

おかげさまでたくさんの読者について頂き、読者がいるから毎日更新できる力になっています。

ということで、このブログでは実はわたしの全ての考え方を書いてはいません。

「虹の女神」についても、まりこくんさんの見方もありとは思います。

ということで、わたしの見方の一つは「視点」と表現したため誤解されたようですが、「女神」が上野樹里なら主演は上野樹里として観客に印象づけるファーストシーンとラストシーンの繋がりあった方が観客は安心して見れたのではという意味で書きたかっただけです。

「虹の女神」の「女神」に力点を置いたシナリオなら上のシナリオにするという意味です。

そして、市原君の役の成長というのは「上野樹里演じるあおいに対する心情」ではなく「学生から社会人になる成長」があれば「あおい」の気持ちと自分の気持ちに気付いたときの悲しさがより深く描写されたのではないかということです。

これは少し経験からきてたりしますが(笑)

市原くんの演じた役は最後まで誰かに「何やってるんだよ」という言われ方をする役で終わってしまったのがこの映画の悲しさを軽くしてしまった気がしています。

また、市原君主役で「虹の女神」を「亡きあおい」とするなら始まりは、「虹」を撮って市原君の役があおいにメールを送るシーンがあるならファーストシーンとラストシーンが繋がる何か違った始まりが必要ではないかと思ったりしています。

シナリオでいう「フリ」「オチ」の話しなのですが、この映画はファーストシーンの「フリ」に失敗して二人の心情を分かろうとする人には分かるが、何気に見ている人には分かりづらい作りになっていると思っています。

わたしの中で傑作の「フリ」「オチ」は「いま、会いにゆきます」なので、個人的なシナリオは常にそちらを目指して書いてコンクールには送っています。