四股立ちでも、あぐらでただ組んだ手を上に伸ばすでもそういった動作をする中で胸が前に突き出てしまう人を時々見かけます。
一見胸を張って良さそうな姿勢に見えていて上体が緊張しているのが分かります。
背骨や腰に無駄な力が入ってしまっています。
四股立ちなどは足はしっかりと床を踏みますが上半身はなるべく足の上に乗っかっているだけといった感じがいいと思います。
胸を出さず肋骨を下に下げるような意識、お腹を手前に引くという動作が同時に行われると上体は無駄に緊張しないと思います。
養老 孟司さん,甲野 善紀さんによる古武術の発見という本の中にも胸に関する記載がありました。
甲野さんによると
足がだいじ、腹(丹田)がだいじというのは良く言いますけど、「胸がだいじ」とはあまり言いません。それは、胸というのはたいへん働かせにくい、使いづらい、いわば鈍い部分なんです。みんなのお荷物になっている。
ところが、役にたたない胸が一番情報を漏らすんですね。
動きは胸から上半身、下半身に伝動していきますから。
つまり、胸というのは二重の意味でお荷物になっている。
だから、このお荷物をどう働かせるか、少なくともみんなの邪魔をしないようにさせなければならない。
とあります。
胸が前に出た時はなんとなく自分は頑張ってやっているという主張ばかりが強くなってしまいそれ以外の感覚は消え失せてしまう感じがします。
胸が他の事を台無しにしている、正に甲野さんが仰るとおりです。
呼吸も胸を使ってしまうと吸うときに脇や腰を広げるということが出来ません。
どう働かせるかというよりやはりどうでしゃばらないようにさせるかという意識の方がいいかと思います。
鈍い場所なのに与える影響は大きい。。。ということはやはり放って置くと害があるということになります。
生徒さんも指摘されないと気づかないようです。
四股立ちは楽なポーズでは無いけれど必要以上に頑張ってやるものでもではありません。
今日のサークルで誰がとは言いませんでしたが胸のお話をして悪い例をお見せしたところ次やってみるとバッチリでした。
飲み込みの早い生徒さんで良かったです
その生徒さんを見ていて甲野さんの文面も思い浮かびました。
私の場合、胸に関してのレクチャーはナタナガ・ザンダー先生によるものがほとんどです。
やはり素晴らしい先生です
五輪書の解説で立ち方の中に胸のことが書かれています。
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一見胸を張って良さそうな姿勢に見えていて上体が緊張しているのが分かります。
背骨や腰に無駄な力が入ってしまっています。
四股立ちなどは足はしっかりと床を踏みますが上半身はなるべく足の上に乗っかっているだけといった感じがいいと思います。
胸を出さず肋骨を下に下げるような意識、お腹を手前に引くという動作が同時に行われると上体は無駄に緊張しないと思います。
養老 孟司さん,甲野 善紀さんによる古武術の発見という本の中にも胸に関する記載がありました。
甲野さんによると
足がだいじ、腹(丹田)がだいじというのは良く言いますけど、「胸がだいじ」とはあまり言いません。それは、胸というのはたいへん働かせにくい、使いづらい、いわば鈍い部分なんです。みんなのお荷物になっている。
ところが、役にたたない胸が一番情報を漏らすんですね。
動きは胸から上半身、下半身に伝動していきますから。
つまり、胸というのは二重の意味でお荷物になっている。
だから、このお荷物をどう働かせるか、少なくともみんなの邪魔をしないようにさせなければならない。
とあります。
胸が前に出た時はなんとなく自分は頑張ってやっているという主張ばかりが強くなってしまいそれ以外の感覚は消え失せてしまう感じがします。
胸が他の事を台無しにしている、正に甲野さんが仰るとおりです。
呼吸も胸を使ってしまうと吸うときに脇や腰を広げるということが出来ません。
どう働かせるかというよりやはりどうでしゃばらないようにさせるかという意識の方がいいかと思います。
鈍い場所なのに与える影響は大きい。。。ということはやはり放って置くと害があるということになります。
生徒さんも指摘されないと気づかないようです。
四股立ちは楽なポーズでは無いけれど必要以上に頑張ってやるものでもではありません。
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