新緑のじゃんけん

みやもとおとめの書いた詩作品の公開や日々の生活で出逢った詩の紹介をさせていただくページです。

ごあいさつ

初めまして。 「詩」の世界はとても個人的なものではありますが、どこかのどなたかとささやかに共有できましたら…とブログを開くことにしました。よろしくお願いします。 みやもと おとめ

『恋の階段』みんなの詩集より

2013年06月14日 | 詩(同人誌・アンソロジーなど)

詩を書くことが好きな方々が年に4回、編集者水内喜久雄さんのお題に沿って詩を投稿して作っている文庫詩集です。
写真の右は春号、左が夏号です。夏号のお題「好き」に、投稿した詩です。
春号と夏号を余分に持っていますので、もしももらって下さる方がいらしたら送ります。ご連絡下さい。

恋の階段

知り合う
気になる
ときめく
好き
大好き
愛している
熱愛している

一段一段確かめながら
のぼっていければ
いいのだけど

真ん中の
「好き」のあたりで
急に加速したりするから

つまずいて痛かったり
息切れして立ち止まったり
転げ落ちて立ち直れなかったり

でもいつかまた
見つける別の階段
今度はゆっくりのぼろうかな


ⓒみやもとおとめ


『a cafe』 モダンダンスの祭典より

2013年06月03日 | 詩(日々…)

もう一つ朗読した詩です。写真はパリのカフェ。
a café

ぽとんと
とびこんだ
カフェの中で

あなたの
わたしの
だれかの
波紋がひろがる

ひっきりなしの
波模様も
ゆっくり漂う
波模様も

ゆらりとめぐり
くるりともどり

見えたり
見えなかったり
触れたり
触れなかったり

間をぬって
薫りもまよう


ⓒみやもとおとめ

『カフェでは時々』 モダンダンスの祭典にて

2013年06月03日 | 詩(日々…)

朗読した詩の一つ目です。写真に映っているのが脚立で作ってあるカフェのいすのような存在です。
カフェでは時々

自分の世界に入ろうと
コーヒーカップを持ったとたん

きくつもりもないのに
他人の生活のシーンが
耳に入ってくる

その人が生まれてから
ここにくるまでの時間と
席を去ったあとにつづく人生との
その合間

コーヒーの香りを共有しただけで
私がすこし
近づいてしまったようで
温かいような重いような

きっと明日には
すっかり忘れてしまうのだけど


ⓒみやもとおとめ