パララン山脈の向こう

思い出せないくらい昔 私はパララン山脈の向こうに生えていた草だったんだ

第二幕 7. 森の中で勘違いしても誰も怒らない

2016-09-11 13:00:14 | パラ山
群れから追い出された瀕死の青猿 森に逃げこみ 高い木の上で木の実に手を伸ばすも バランスを崩し 頭から落下。

狩人達に追われ群れからはぐれた青犬 後ろ足に矢が1本刺さっている。
ヨロヨロと足を引きずりながら森を進む。

青犬の頭に落ちてきたのは青猿の頭。

横たわる2匹 もう動く力はない。

青犬の朦朧とした視線の先には青猿の赤い尻が。『ああ あんなに赤くて大きい木の実が落ちて来たのか。どんな味がするのかなぁ・・・』と頭をかすめ 事切れる。

青猿の朦朧とした視線の先には 青犬の口から長くて赤い舌が。『ああ あんなに赤くて長い石の上に落ちてしまったのか。なんて運が悪いのだろう・・・』と頭をかすめ事切れる。

青と赤の勘違いに気がつかぬまま 2匹は森に還る。

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