天城一の探偵小説は、難解な形而上てきな短篇探偵小説群しか読んだことがなくて、長篇探偵小説に挑戦するのは、これがはじめて。
不可能状況下での事件を扱った犯人捜しの謎とき探偵小説であるが、わたくしが愉しんだのは、むしろサイドストーリイの方で、弱いと感じた動機についても、時代と舞台をあえて、戦前の子爵家と設定することによって、それをカヴァしようと配意したのではないかと勘ぐらせる。
気になったのは、最後の事件(密室からの犯人消失!)。このからくりの解明は、どの頁にあったのかしらん。うっかりして読みとばしてしまったかな。
短い枚数だが、戦前の貴族家はさもありなんと想像することができる、いろいろな意味で濃密な、味わい深い長篇探偵小説。
2008年4月13日(日)読了。
不可能状況下での事件を扱った犯人捜しの謎とき探偵小説であるが、わたくしが愉しんだのは、むしろサイドストーリイの方で、弱いと感じた動機についても、時代と舞台をあえて、戦前の子爵家と設定することによって、それをカヴァしようと配意したのではないかと勘ぐらせる。
気になったのは、最後の事件(密室からの犯人消失!)。このからくりの解明は、どの頁にあったのかしらん。うっかりして読みとばしてしまったかな。
短い枚数だが、戦前の貴族家はさもありなんと想像することができる、いろいろな意味で濃密な、味わい深い長篇探偵小説。
2008年4月13日(日)読了。