やはり、凄みを感じる。
作者(中薗英助)の、この、いかにも挑戦てきな野心は、どうだ。
単純なエスピオナージュと思わせておいて、実は練りに練った密室劇を演出してみせる。
人死はあるが、殺人はない。
発狂する登場人物をも狂言回しに使い、金太郎飴でいえば、切断面がすべて、異なる顔なのだ。
作者のただならぬ探偵小説魂を感じる。
全体を通して云えば、奇妙な味の、まれな、長篇スパイスリラー。
本書を読んで、わたくしは、中薗英助のファンで良かったと、つくづく思う。
2008年8月3日(日)読了。
作者(中薗英助)の、この、いかにも挑戦てきな野心は、どうだ。
単純なエスピオナージュと思わせておいて、実は練りに練った密室劇を演出してみせる。
人死はあるが、殺人はない。
発狂する登場人物をも狂言回しに使い、金太郎飴でいえば、切断面がすべて、異なる顔なのだ。
作者のただならぬ探偵小説魂を感じる。
全体を通して云えば、奇妙な味の、まれな、長篇スパイスリラー。
本書を読んで、わたくしは、中薗英助のファンで良かったと、つくづく思う。
2008年8月3日(日)読了。