大きなかぶ農園だより

北海道マオイの丘にある大きなかぶ農園からのお便り・・
※写真はsatosi  

ふじ子さん

2016-11-12 | 日記
11/5土曜日、目が覚めると辺り一面真っ白だ。  ああ、、、なんと美しいのだ、、、、、
それまで、今か今かとびくびくしていたのがウソのようにひっくり返った。摩訶不思議

有料老人ホームのふじこさんに新米を配達した時のこと。
玄関に出迎えてくれたふじこさんと、並んでふじ子さんの部屋に向かっていると
入居者の女性二人がすれ違いざまに、「あら~~~妹さん?そっくりね!!」
「孫よ!孫!!」とふじ子さん。ふじ子さん82歳。私、60。
どっちも違うが、どっちもホント。それぞれが自分の思ったままに自由に発言した。
自分の腹はゲラゲラ笑った。 
新米ゆめぴりかの玄米と黒米と黒豆、よもぎ玄米餅を渡す。「待ってたの!」と大事そうに受け取ってくれ
「ここの食事、私食べれない。だから自分で、ほら、その玄米炊ける炊飯器で炊いてね、黒米と黒豆も入れて」
炊飯器の中まで見せてくれた。「私、お金たくさん払ってるのに、ここ、ちゃんとした食材使ってない。。」
そんなふじ子さんは、他の入居者の人達とはどこか雰囲気が違う。私よりまだ痩せていて、癌だという。
しかし、背筋がぴんとして、耳はちょっと遠いが、話がはっきりしていて、精神がクリアなのだ。
沢山のお金を払って入居した、最新設備の快適そのものに見える終の棲家で、自分の食を自分の手で賄う。
「私、もうすぐ死ぬけど生きてるうちはこの米頼むわね」 どっこい、生きる気満々だな。 
「ふじ子さん、わたしだって明日はどうなってるか分からないの」
「あははは~~!!」 ホントにわからないから二人で大笑いした。
だが、そんなこと言われたら、ふじ子さんの為にもう少し頑張るぞ、という気持ちになった。

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