スタッフブログ

大朝ふるさと病院はこんなところです。

4月の朝礼より

2010年04月07日 | ブログ

4月を迎え、新しい年度が始まりました。

今月は児玉副院長によるスピーチです。

2 当院はMRIを導入し、

古かったCTもマルチスライスCTに替え、

画像診断能力が大きく上がりました。

続きまして、近々新しいエコーの機械も

入る予定ですので、この場を借りまして

新しいエコー機器の宣伝と、これからの

心エコー検査についてのお知らせや

お願いについて、少しお話したいと思います。

現在のエコーの機械は連続波ドップラーという装置がなく、

心エコーとしては十分とは言えない機械でした。

主に心臓の大きさ、左心室の収縮力、

心臓の弁の開き、逆に弁の締まりの良し悪しといった

質的診断に留まっていました。

今度導入される新しいエコーの機械は、ドップラーの機能が一段と

アップしておりまして、今までわからなかった心臓の中の圧のデータ、

左心室の収縮力だけでなく拡張機能、弁の狭窄や閉鎖不全の程度が

ある程度推定できる可能性があります。

心不全患者の4割が見た目の左心室の収縮力は正常と言われておりまして、

左心室の拡張障害の評価やその他のデータを取ることによって、

診断力は格段に上がると考えられます。

エコーの最大の利点は侵襲がないということであるにも関わらず、

場合によってはスワンガンツカテーテルや心カテのデータの一部までが

分かるという、良い検査法です。

欠点としては、狭心症などの冠状動脈の情報が全く分からないということ、

情報収集においての患者さんの個人差が大きいため、いつでもどんな人でも

データが得られるというわけではないということです。

肺気腫の方、体位に制限のある方、エコーに向かない体格の方など、

場合によっては全く検査不能の方もいらっしゃいます。

ただ新しいエコーの機械は基本的な画像が良いので、そのような条件でも、

ある程度はデータが得られる可能性があります。

これまでの心エコー検査と異なる点についてですが、

ドップラーを駆使するには色々な角度でエコーを挿入してデータを取る

必要があるために、今までより時間が長くかかることになります。

また、検査条件が安定していることが必要なため、基本的に病棟などの

ベッドサイドではなく、検査室で検査を行うことになりますので、

病棟患者さんの移動が必要になります。

また、血圧や(だいたいの値で良いのですが)身長、体重を記入して

いただくことも必要になりますので、みなさん、ご協力をお願いいたします。

もう一つ、緊急検査はその都度これまでのように行ってゆきますが、

一部外来を削って、週に半日、心エコーの検査日を設けて行く予定ですので、

重ねてご協力のお願いを致します。

職員の方でも普段から心臓が気になる方はお待ちしていますので、

お申し出ください。

健康不安のある方は、是非診ていただいて

健康な体で新年度を迎えましょうね

もみの木便り4月号です。

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