温泉クンの旅日記

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有馬温泉の朝 (2)

2008-05-25 | ぶらり・フォト・エッセイ
<有馬温泉の朝(2)> 

 有馬は、けっこう「お高い」温泉地というイメージがわたしにはある。
 何度か泊まっているが、有馬値段で泊まったのは一度きりで、あとは朝食つき
一泊の安宿に泊まったのだ。温泉が目的の旅のわたしには、金の湯にはいればそれ
で十分なのだ。
 たぶんゴールデンウィークであるので、どこもいっぱいの宿泊客がいるだろう。
 それにしても、浴衣姿をみかけない。朝食でも食べているのだろうか。



 時間つぶしに、「金の湯」の裏の細い路地を歩く。
 路地の世界は完璧にまだ眠りこんでいる。



 炭酸煎餅の本家。覗きこんだが、ひとの気配がまったくない。



 曲がり角には、懐かしい赤い郵便ポストがあった。かなり磨きこまれている。



 御所泉源、と名づけられた源泉井戸。いくつかある源泉井戸のひとつ。


 
 良さげな喫茶店を見つけたが、宿泊客専用ということで断られてしまった。わた
しが二度ほど利用した公共の宿も、いまは様変わりして残念ながら宿泊業務をやめ
ていた。


 
 八時ちょっと前、ようやく瓢箪の飲泉所の温泉がチョロチョロ出始める。金の湯
の横にある足湯も温泉の供給が開始された。



 金の湯も十分ほど早く開けてくれ、ようやく温泉へ。常連に混じって、二階の
浴場にあがってゆく。

 有馬の湯も西日本の横綱といわれているだけあって強烈な湯である。仮眠二回
しかしていない身体には、とてつもなく効くに違いない。
 そこで、軽めの入浴にとどめておいた。

「あーさっぱりしたぞ。生き返った。待った甲斐があったな」



 汗をふきふき駅に止めてある車に向かうと、さきほどのどうみても河童としか
みえない裸婦の像のところの噴水が勢いよく流れて、見違えるほどいかにも涼しげ
であった。

 でも、この像の除幕式のときはどうだったろう。
「おぉ~っ! これは・・・!」
 と、どよめき声に続き、拍手も忘れ、しばし絶句したのではないだろうか。

 なんという素晴らしい裸婦像だ。よーし、これで、有馬温泉もこれからの百年の
栄華が続くであろう、などと有馬温泉観光協会長か誰かが挨拶したのだろうか。
 肩を落として、あるいは肩を震わせて見守る観客が目に浮かぶ。

 さあて、今日はどこへ行こうか。車の中で地図でもみて決めるとするか。


   → 有馬温泉の朝(1)の記事はこちら

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