貝がらの小舟

短歌のことや日々のことなどを徒然と。

未来 2015年7月号

2015-07-10 19:27:57 | 短歌



ひざまずきペンダントをかけてもらうとき目蓋にしんと花びらは舞う

折り鶴の喉の細りよ眠たげな音引き連れて夏の雨降る

速報の文字の画面に流れおり林檎は朝の喉を冷やして

ジムノペティの楽譜いっきに舞い上がる そういう光だ、きみを指してた

通り雨 きみの病のことを聞くラムネの瓶に唇押し当てつ

たましいの容れ物としてわたしたち額に灯すそれぞれの星

失くしものはそこにいますか七月の昏き水辺に鳥笛を吹く

うつくしき命は羽に包まれて南国鳥の放てる尿  ※尿=いばり

触れたなら燃えだすほどのさみしさをゆりの花粉は花弁にこぼれ

好きだった絵本告げあう真夜中に神様はきっと無数にいるね



今月は、『みらい・プラザ』でした。ありがとうございます。



3月号アンソロジーに、木下こうさんから『苺のかたちの指輪をひろった朝に』として

みずうみの氷の下に眠る魚、その夢のこと、光源のこと

を取り上げていただきました。ありがとうございました。



月旦工房で、守中章子さんから

きみだけを抱きたいと思うストローをくわえたままで辞書をめくりつ

を取り上げていただきました。
動詞のつながりが分かりにくいことを、指摘いただき、初めて気付きました。
ありがとうございました。