やまさんのエンジョイ生活 Ver.2

趣味の登山、映画鑑賞、読書を日記風に紹介してます。

2015読書その7

2015-12-26 | 読書

11月25日(水)     「世に棲む日日」(司馬遼太郎著)

      

         

 

 動けば雷電の如く、発すれば風雨の如し…。わずか八十人で兵を挙げた高杉晋作のクーデターは、きわどく成功する。幕府は、慶応二(1866)年、この長州藩を圧し潰そうと、天下の兵を糾合し、藩の四境から進攻するが、時運はすでに移り変っていた。維新の曙光を認めながら、しかし高杉はもはや死の床にあった。

 葉室麟の「春風伝」=吉田松陰→高杉晋作を扱った本ということで長い作品であるが読んでみた。


12月1日(火)      「冬姫」(葉室麟著)

   

 

 織田信長の二女、冬。その器量の良さ故に、父親に格別に遇され、周囲の女たちの嫉妬に翻弄される。戦国の世では、男は戦を行い、熾烈に覇権を争い、女は武器を持たずに、心の刃を研ぎすまし、苛烈な“女いくさ”を仕掛けあう。その渦中にあって、冬は父への敬慕の念と、名将の夫・蒲生氏郷へのひたむきな愛情を胸に、乱世を生き抜いてゆく。自ら運命を切り開いた女性の数奇な生涯を辿る歴史長編。


12月8日(火)      「革命前夜」(須賀しのぶ著)

  

 バブル絶頂期の日本を離れ、東ドイツに渡った一人の日本人留学生。住民が互いに監視しあう灰色の町で彼が出会ったのは、暗さのなかから生まれる、焔のような音楽だった。冷戦下のドイツを舞台に、日本人音楽家の成長を描く歴史エンターテイメント!

 「オレンジページ」の書店員のイチオシ本で紹介されていた。読まずにいられなくなった! 以下、一部を紹介します。

 「‥そして物語は後半、勢いを加速し、圧巻のラストへと向かいます。‥そして最後に待っているのは『やられた!』という、ずるいくらい見事なエンディング。400ページの分厚さを読み切った人だけが楽しめるこのごほうびは、読者冥利に尽きます。」

 

12月14日(月)     「忘れられた巨人」(カズオ・イシグロ著)

  

 アクセルとベアトリスの老夫婦は、遠い地で暮らす息子に会うため、長年暮らした村を後にする。若い戦士、鬼に襲われた少年、老騎士……さまざまな人々に出会いながら、雨が降る荒れ野を渡り、森を抜け、謎の霧に満ちた大地を旅するふたりを待つものとは。

 失われた記憶や愛、戦いと復讐のこだまを静謐に描く、ブッカー賞作家の傑作長篇

 朝日新聞に紹介されていた(5/15)。<不穏な世を舞台に記憶とは何かを問う> 評者=大竹昭子


12月15日(火)     「スクラップ・アンド・ビルド」(羽田圭介著)

  

 早う死にたか」毎日のようにぼやく祖父の願いをかなえてあげようと、ともに暮らす孫の健斗は、ある計画を思いつく。日々の筋トレ、転職活動。肉体も生活も再構築中の青年の心は、衰えゆく生の隣で次第に変化して…。閉塞感の中に可笑しみ漂う、新しい家族小説の誕生! 153回芥川賞受賞作。


12月16日(水)     「Masato」(岩城けい著)

   

 真人は、父親の転勤にともない、家族全員で日本からオーストラリアに住むことになった。
現地の公立小学校の5年生に転入した真人だったが、英語が理解できず、クラスメイトが何を話しているのか、ほとんどわからない。
いじめっ子のエイダンと何度もケンカをしては校長室に呼ばれ、英語で弁解できず鬱々とした日々が続く。
そんなある日、人気者のジェイクにサッカークラブに誘われた真人は、自分の居場所を見つける。
一方、真人の母親は、異文化圏でのコミュニケーションの難しさに悩み苦しんでいた――。

 いろいろな所で紹介されている。朝日新聞では、<異国の地 母の孤独と子の成長> 評者=星野智幸  

 「多感な年齢の真人がオーストラリアの自由な空気を吸って伸び伸びと成長していくさまと、遼子の窒息しそうな痛々しいまでの孤独との対比が、読む者の胸を締め付ける。だが、書き手の言葉は優しく繊細で、誰をも断罪することなく、喜び悲しみに寄り添う。現実の明暗を直視しながら、なお明るさを失わない強さが印象的だ」(上の記事から)


12月18日(金)     「翼」(白石一文著)

   

 親友の恋人である、ほとんど初対面の男から結婚を申し込まれた女。十年後、二人は再会する。彼は彼女の親友と子を成し家庭を持っているが、気持ちはまったく変わっていなかった。誰だって真実の人生を見つけられると言う。

 朝日新聞に紹介されていた(9/21)。<人生の孤独 揺れる死生観> 評者=瀧井朝世 この作家の他の作品も読みたくなった。


12月26日(土)     「波の音が消えるまで」(沢木耕太郎著)

    

 老人が遺した一冊のノート。たった一行だけ書かれた、「波の音が消えるまで」という言葉。1997630日。香港返還の前日に偶然立ち寄ったマカオで、28歳の伊津航平は博打の熱に浮かされる。まるで「運命」に抗うかのように、偶然が支配するバカラに必然を見出そうともがく航平。謎の老人との出会いが、彼をさらなる深みへと誘っていき…。緑の海のようなバカラ台には、人生の極北があった。生きることの最も純粋な形を求めて、その海に男は溺れる。

 朝日新聞に紹介されていた(H27 11/29) <勝負の波 乗って溺れる






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