デジカメ競馬日記(重賞プレイバック)

私が撮影した競馬のレース写真を紹介しながら、過去のレースを振り返ります。たまに予想も。

菊花賞メモリアル(ダンスインザダーク)

2005年10月21日 01時39分32秒 | 阪神・京都競馬場
ダンスインザダークが生涯最高の末脚で、天敵フサイチコンコルドを差し切り。
初の京都遠征は日帰り。後の全場制覇のきっかけとなった思い出深いレースです。

1996年11月 3日 京都競馬場
第57回 菊花賞(G1)芝3000m 良 17頭
1着▲17ダンスインザダーク 牡4(57武豊)3:05.1 1人気
2着…10ロイヤルタッチ 牡4(57岡部)1/2馬身 6人気
3着△4フサイチコンコルド 牡4(57藤田)クビ 2人気
単260 馬1,760

ダービー2着のダンスインザダークが、王道のステップレース京都新聞杯を順当に勝ち上がって、万全の体制とあって1人気。ダービー馬フサイチコンコルドは、古馬のオープン特別(カシオペアS)という異例のステップで確勝を期したはずが、メジロスズマルの2着。他では京都大賞典で2着と古馬相手に実力を示した関東馬ミナモトマリノス、青葉賞、ラジオたんぱ賞、京都新聞杯と3度の重賞2着がある的場騎手のカシマドリームなどが人気になっていました。

4角では絶望的な位置にいたダンスインザダークが、最内から「上がり33秒7」という渾身の末脚で先に抜けたロイヤルタッチ、フサイチコンコルド2頭をゴール寸前差し切り勝ち。ダービー初制覇をゴール寸前で逃した武豊騎手が秋にリベンジ、珍しく大きなガッツポーズを馬上で連発。春の無念を晴らす会心の騎乗に、喜びを体全体でアピールしていました。

皐月賞、ダービーで善戦したロイヤルタッチは、期待されていた京都新聞杯で折り合いを欠き3着に敗れましたが、さすが名手岡部、同じ失敗は繰り返さず、僅差の2着、コンビ2走目で結果を出しました。フサイチコンコルドもダービー馬の意地で最後の最後まで粘って3着(ロイヤルタッチの内側にいる)、力は出し切った敗戦。翌年の産経大阪杯に登録し、復帰の予定でしたが、直前に左前脚の腫れで回避、秋まで復帰を目指しましたが、骨膜炎の回復が遅れ、そのまま(5戦3勝)引退となりました。

菊花賞遠征の余韻が残る4日後、菊花賞馬ダンスインザダークが右前脚に浅屈腱炎を発症した、という残念なニュースが飛び込んできました。すぐにそのまま引退、種牡馬入りが決定。菊花賞で見せた豪脚の代償は大きかったですが、産駒のザッツザプレンティ、デルタブルースが2年連続で菊花賞制覇と抜群の適性をみせて、短い現役を終えた父の無念を晴らしているようにも見えました。

今年もダンスインザダーク産駒はコンラッドが出走。前走は順調さを欠いた敗戦だけに、まだまだ見限れない1頭だと思います。

<撮影メモ>ニコンFE2
 競馬歴2年目にして、初の京都遠征は、東京から日帰りでした。行楽シーズンと重なり、土曜日の宿が確保できずに新幹線(のぞみ)を日曜朝出発に変更。今思えば贅沢な旅でした。

午前中の新馬戦で40倍台の馬連を当てたので、馬券のプラス収支が確定して馬券的には気楽な立場。当時から「G1は臨戦過程」にこだわった予想だったので、直結していた京都新聞杯組として2着のカシマドリームを本命にして穴狙いでしたが、見せ場なく撃沈。

最後の直線、先に抜けたロイヤルタッチ、フサイチコンコルド2頭に照準を合わせて写真を撮っていたら、急にファインダーに飛び込んできたダンスインザダークに驚いた覚えが。押しくらまんじゅうのスタンドの中、手動ピントでこれだけの写真が撮れれば上々の部類。

馬券は外しましたが、強い馬の強い勝ち方が見られたことで、今でも強烈に印象が残るレースの1つです。

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