花邑の帯あそび

1本の帯を通して素敵な出会いがありますように…

三河の味。

2008-01-22 | 帯仕立ての道具

presented by hanamura


「帯仕立ての道具について」のお話はひと休み。
今回は、 パリポリ…と良い音がする、
おいしいお菓子のお話です。

そのおいしいお菓子とは、
「えびせんべい」。
ここのところ、お茶うけに
よくいただいているんです。
(かっ○えびせんじゃないですよ)



このおいしいえびせんべい、
実は、帯芯をお願いしている
三河の帯芯屋さんから、
昨年お歳暮にいただきました。

三河といえば、 「三河木綿」が有名ですね。
三河で作られる木綿は、
上質で丈夫な白木綿として
帯芯にも古くから活用されるなど
広く知られてきました。

三河では、木綿が知られる以前に絹製品も盛んで、
その上質な絹はとても珍重されていました。
皇室にも貢ぎ物として納めるほどで、
三河では遠い昔から繊維産業が栄えていたようです。

綿は三河へ8世紀末に入ってきました。
三河に漂着した崑崙(コンロン)人※によってもたらされたものでしたが、
この綿種は日本の風土になじみませんでした。
15世紀中頃になって、朝鮮経由で輸入された明国(現中国)のものが広まり、
やがて気候の穏やかな中部地方以西へと徐々に普及していったようです。
この綿種はいち早く三河に伝わり、広く栽培生産されるようになりました。
これが三河木綿のはじまりといわれています。



この上質な白木綿が今でも帯芯にはつかわれています。
もちろん花邑の帯芯も「三河木綿」。
本場三河の帯芯屋さんにいつもお願いしているんです。
その三河の帯芯屋さんからいただいた「えびせんべい」。
三河のもうひとつの特産品が、このえびせんべいです。

三河産の小えびをふんだんに使い、
殿粉と練り込んで鉄板の上で焼かれたえびせんべいは、
三河湾の磯の香りとえびの風味がとても豊かで、
素朴ですが、くせになってしまう味なんです。

なかでも一色町では、町ぐるみでえびせんべいづくりに取り組み、
町中どこをみても“えびせんべいづくし”なのだそうです。
えび好きにはたまらない町ですよね。

伝統ある三河木綿とともに、
この三河のえびせんべいも
いつまでも上質な、三河の「味」でいてほしい。
そう思いながら、パリポリ…といまもいただいてます。

ほんとうはダイエット中なんですけど。。。

(写真のえびせんべいは、一色町の「高級手焼 キクのえびせんべい」)

※崑崙(コンロン)人……中国西部の山岳少数民族

花邑のブログ、「花邑の帯あそび」
次回の更新は1月29日(火)予定です。


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