サヒロの個人美術館

趣味の油絵製作活動を写真付きで日記風にgooブログ。

この夏、上野のM美術館に応募・・・・初めての挑戦

2018-09-05 16:13:38 | 日記
 日頃活動している油絵サークルの仲間から上野にあるこじんまりしたM美術館で展示会があることを聞き、はじめて応募することにした。
 応募作品は「腰越漁港より江の島を望む」(アクリル水彩)と「春の不忍池」(油彩)の2点である。両方とも画面に水面が描かれているため、対で応募した。審査の結果、前者は採用されたが、残念ながら後者は不採用であった。両者とも製作途中の状況をすでに本ブログにアップしている。
 
 

 アクリル水彩の方は、今年の春、江の島、鎌倉方面に出掛けて来たときの絵である。昼時の腰越漁港から江の島を望んでいるが、漁船や防波堤はほぼ真上から太陽が照りつけている。漁船の屋根や船縁、防波堤の通路が明るく輝き、対照的にほぼ垂直の壁は黒ずんで見える。画面右手の漁港内の水面は風や波があまりなく、ゆったりとしている。手前の漁船のゆらゆらとした影が水面に写るところは、なんどもやり直し時間がかかった。漁港の出口左手には赤い灯台が黒く水面に影を落とし、その向うには明るい水面と江の島にかかる橋が、遥か遠方には青く見える山並みがもくもくとした雲に抱かれている。上空の雲は風が強いせいか、右上方向に向かっている。防波堤の向こうに見える江の島は緑が濃く、木々のてっぺんのみが明るく輝いている。

 一方、油彩の方は数年前の春、上野の花見に出かけた時の、不忍池の畔に咲く桜の木を
題材にしたものである。応募に向けて、手前の大きな桜各枝の位置関係をはっきり見せるよう心がけた。画面中央の枝に咲く花には太陽光が当たって明るく輝いて見えるが、上方の枝の花は下から影となった部分を見上げるので暗い。遠くの湖畔に咲く桜は小さく霞んで見える。池の水面には多数のスワン型の足漕ぎボートが浮かんでいて、逆光のせいで一部光って見える。背景に見えるビル群も逆光で青黒くそびえている。自分としては、右手前の大きなスワンも是非描きたかったので残してしまったが、絵画サークルのあるメンバーからは無くした方が良いという意見をもらっていた。構図上はそうかもしれない。採用されなかった原因のひとつであろう。さらに言い訳めいているが、締め切り直前まで筆をとっていて余裕がなかった、あるいは筆を入れすぎて、製作途中段階で感じられた絵の奥行き感がなくなった、桜の繊細さを出せなかったなど、色々考えさせられた絵であった。

 採用となった絵を見にM美術館に行ってみてまず感じたことは、沢山のサイズの大きな絵に囲まれ、うずもれた私の絵の姿であった。私の絵はF6サイズで描いたが、絵画サークルの先生からは出すなら大きいサイズで描きなさいといわれていた。時間がなく、今回は小手調べだからと勝手に決めてそのまま応募してしまった。応募条件に絵のサイズがあり、細目の簡易額にすれば、最大F10サイズまでいけるので、次回にはぜひ大きいのでと考えている。

油絵サークルの展示会に静物画2点を出品!

2018-08-26 19:27:05 | 日記
 これまでとうもろこしとランプを題材にした静物画の製作過程を何回かアップしてきたが、この夏、標記展示会が地域のギャラリーで開かれることとなったため、今回初めてアップする赤い花とランプとあわせて、未完成だった2点に手を加え、完成させ絵の右下にサインを入れ、出品した

 一つ目の作品は「赤い花とランプ」の静物画である。素焼きの円筒形の花瓶にさした赤い花銅色をしたランプ、陶製の洋酒?の瓶、紺地に白の枯れ草風の花の模様の敷物のほか何点かが置かれていたが、初めに鉛筆でスケッチする時には一部のモチーフを省略し構図を決めた。
 
キャンバスはF6版縦長で、まずスケッチの花、ビン、ランプの位置を鉛筆書きで決め、敷物のもようもできるだけ再現して描きいれた。
 
赤い花は造花であったが、素焼きの花瓶、いぶされたような銅の光沢をもったランプ、密栓する蓋のついた洋酒のビン、敷物それぞれの質感を出せるよう心がけた。遊び心で赤い花に対応して敷物白地の花は実際以上に白を強調してみた。

 二つ目の作品は「トウモロコシとランプ」の静物画である。敷物の麻袋はオレンジ系からよりグレー系に変更し、逆に背景は暗いグレー系から茶色と白色を混ぜて作ったオレンジ系とし、背景の中央部分を周りより明るくする手法は最低限にした。トウモロコシとアスパラガスの入った持ち手付きのかご、2本のガラスビン、ランプ、陶器のビン詰め、後方に見え隠れするストライプの布はそれぞれの質感の違いが出せるように、色、明暗、形の修正を加えた。

   
 二つの作品とも、構図、完成度からしても芸術性の観点からは理想にほど遠く出品するレベルではないと思ったが、油に近い風合いをアクリル水彩でいかに近づけるかを試みている点を見ていただければと思った次第である。

腰越漁港#1・・・・久々の投稿

2018-03-29 17:07:32 | 日記
 これまでに完成していないで、やりかけになっている作品が多数のこっている中、上野の森美術館で8月に開催される公募(有料)展示会「日本の自然を描く展」に鋭意参加することにした。作品はF10以下の比較的小さいキャンバスでということなので、描きなれているF6で応募してみようと考えている。作品の持ち込み締切日が5月はじめなので、約1月半の時間しかない。基本的には風景画と考えたがこれまで作成したあるいは作成途中野茂のを仕上げて提出するのではなく、新規に作成することとした。
 3月下旬の土曜日に江の島から鎌倉までを散策して、結局江ノ島に近い腰越漁港で岸壁に繋がれた漁船を描くことにした。実際には沢山の漁船が繋がれていたが、F6すスケッチブック上で2隻に絞った。港の出口に赤灯台が立つ岸壁とその向こうには緑の江ノ島が見える絵となった。

 次に、上記スケッチをもとに、F6横書きキャンバス上に、水平線、岸壁、江ノ島、漁船の位置を写し、アクリル絵の具で大まかに色を入れてみた。




 次に、当日腰越漁港で撮った写真を参考に、手前の漁船の詳細部分の修正を黒マジックで書き込んで見た。その他、赤灯台、遠くの漁船の形を整えたものを、とりあえず額に入れて完成した時の絵の雰囲気を感じとることにした。






<次の投稿に続く>

タイの民族衣装を着た女01・・・・久々の投稿その2

2018-01-08 18:12:41 | 日記
 この回も、久々の「ひさびさの投稿」で、昨年11~12月に製作した(まだ途中だけれど)、着服人物画の分である。モチーフはタイの民族衣装を着た女で、モデルの女性はネイティブである。
 製作第1日目は、B7の鉛筆によるデッサンを行った。F6のスケッチブック一杯に正面左斜め前より描いた(添付図<上段>参照)。モデルの顔は日本人とは何か違う東南アジア系の人の雰囲気が出せるかがポイントである。体つきは少しふっくら目である。出来上がった絵は少し頭にのせた冠が少し実際より小さい気がする。



 キャンバスはF10縦使いとし、5cm毎に縦横に引いた格子をたよりに、持ち帰ったスケッチブックの絵を鉛筆がきで要所要所の位置関係を移植した。製作2日目にはこれをもとにバーントオーカーを薄く溶いた絵の具で下図を描き始めたが、鉛筆の粉が溶剤に溶けて黒くなるので、用材を含ませた布で鉛筆を適度に拭き取り、実際のモデルを見ながら再度下書きをした。スケッチブックへの鉛筆デッサンの絵に比べて、下半身が長目に描かれた。
 3日目には主体各部に色を載せ、大まかに衣装の詳細な線や模様を描いた(添付図<中段>参照)。
 これを持ち帰り、背景にしようと考えている、タイの風景をネット上で探し、アヤタユ移籍の寺院郡を遠景にすることとした。茶、青、白を使って寺院、仏塔、回廊などを描き込んで、4日目に備えた。
 最終4日目には顔部分の詳細を描き、王冠の形や宝石の位置決め、色づけを行い、合掌部分、衣装の詳細を描いた。




着色