最近のみーや★
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ロケットまつり8行ってきました。
17時過ぎにロフトプラスワンに到着して、さすがに1番だろうと思ったらすでに10人ほど並んでました。
(開場は18時半、開演が19時半)
見る見るうちに列が伸びて行き、さらに雨も降り出したということで、早めに開場することになりました。>ありがとうございます、ロフトプラスワンの皆さん。

雑談しながら開演までの時間をすごしていると、19時ころに林さんが壇上に上がり、何やらごそごそと並べ始めました。
いつものペンシルロケットのほかに、お椀状の物体がいくつかと、球形のものが二つ。
「始まるまで皆さんも退屈でしょうから、とりあえず並べてみました」という林さん。
じゃあ、ということで、いつものお店の宣伝ビデオを流し始めてしまう店員さん。
なし崩しでゲストの林さんがメインであるはずの松浦さんとあさりさんを呼び、そのままスタート。(^^;
開演時間前にスタートしてしまったこともあり、開演時間に到着してあわてて席に着く人も若干いました。

●机上の不思議な物体
ラムダロケットの話ということで、と、林さんが持ち込んだものはラムダの4段に使用する球形ロケットの類似品。
実は二つあるうちのひとつには推進剤が入ったまま・・・
このロケットは、実は秋葉教授が博士論文を書く際に実験に使用したもので、秋葉教授はこれで日本初のロケット博士になったそうです。

●ラムダロケットの球形エンジン燃焼実験の話
いきなり実物大の実験機を作るのではなく、小型のものからスタートしたとのこと。
技術検証の意味もあるけど、当時の技術ではいきなり大型のものを作れない。
この燃焼実験用のエンジン、垣見さんは設計ミスをしていて、チャンバー側をメスねじに切ってしまったそうです。
結果どうなるかというと、熱膨張でゆるくなってしまい、内圧に耐え切れなくなったノズル側が吹き飛んでしまいます。
試験前からこのことに気づいていた垣見さん、林さんの隣で実験を観察中に音が変わったことに気づき、「抜けるぞ、抜けるぞ」と言っていたところ、本当に抜けて海に向かって飛んで行ってしまったとか。
マスコミに叩かれそうになったところ、糸川教授が「あれは予想していたとおりの結果なのです」と話を持っていってしまったとか。


●ミューロケットの次の話
林さんがラムダを打ち上げていたころ、垣見さんはすでにミューロケットの基本設計は終わっていて、次のロケットの基本設計に取り掛かっていたそうです。
「こういった紙の資料を全部スキャンしてDVDにしてある」

●ラムダロケットが失敗続きでも強行したわけ
3段が4段に追突するという事故を起こしたので、急遽試験機を用意し、さらにその19日後に本番を実行。
しかし、試験機でも同様の事故が起きたため、本番機を改修しようとしたけど日程不足で断念し、結局失敗。
なぜこんなに急いでいたのかというと、中国が人工衛星をあげるのではないかという噂が流れており、負けてなるものかとのこと。
実はその裏では垣見さんが防衛庁主催の委員会できちんと検討していて、中国の打ち上げ時期はかなりはっきりと予想されていたとそうです。
そういった資料も“垣見DVD”に保存されているとのこと。

●ミューロケットのサイズの話
宇宙研のロケットは、ベビーロケットが成功したらそれを上段にしてカッパロケットを開発、カッパロケットを上段にしてラムダロケットを開発というように、常に既存技術に追加するという形で開発されてました。
そうすると、下段の直径は上段の約2倍弱程度になるけど、ミューロケットになると直径が3メートルになってしまうとのこと。
3メートルになると列車のトンネルを通れなくなってしまうので、ミューロケットだけはこの法則から外れて2.5メートルになったそうです。

●ロケットを火であぶったら?
垣見さんの唐突な質問。
林さんは点火しないと即答し、あさりさんはじわじわと不完全燃焼するのではないかと。
垣見さんが防衛庁がらみの仕事である基地に行ったときのこと。
運搬中のロケット弾が手違いでたき火の上にばらばらと。
あわてて全員退避し、たき火が消えた後で恐る恐る近づいてみたら、なんとも無かったそうです。
燃焼室は断熱されていて自然発火温度までは簡単には上昇しないのと、ノズルの径が小さすぎて、外部から炎が入らないためだそうです。
ちなみに、推進剤自体は前回林さんが実験したように、簡単に着火するし、一度点火してしまえば全体に炎が回ってしまうので、もしもノズルから炎が入って点火してしまった場合には安定して燃焼するのではないのかと思います。

●ペンシルロケットを打ち上げた話
ペンシルロケットは水平発射でデータを取得したことになっていますが、林さんがカッパロケットの発射記録を読み返してみると、「花火屋が来ないので(花火の)代わりにペンシルロケットを打ち上げた」という記録を発見。
垣見さんに聞いてみたところ、ロケットを打ち上げる前には周囲に知らせるために、花火(音のみの)を打ち上げるのだが、確かにその日は来なかったそうです。
普通なら打ち上げ中止になるところですが、実験主任が糸川教授だったため、代わりになるのはないかなということでペンシルロケットを打ち上げてしまったとか。
ペンシルロケットの打ち上げランチャーは道川海岸に置きっぱなしだったので問題なかった、と。

●推進剤の燃焼デモ
「これは推進剤ですが、前回燃やしましたし今回はやめておきますか」という林さんに、お店の人がすばやくライターとお皿を準備。
さらに垣見さんが手ごろな大きさにちぎってしまって準備完了。
調子に乗って3回も燃やしてしまい、あたり一面塩素臭。
火災報知器が鳴らなくて良かったです。(^^;

●員数チェック
現場に部品を送ると、きちんとチェックしているのになぜか漏れがあったり、間違って捨ててしまってたり・・・
トラブルシュートの話がいくつかありました。


次回は12月17日(土)12月2日(金)
ゲストは林さん、垣見さんだそうです。
内容は、今回ちょくちょく出てきた“垣見DVD”をつつきながら、日本のロケット開発史の裏側を見ていこうということに、その場で決まりました。

-----追記(2005/11/07)-----
ロケット祭りとは別に11月17日に小松左京さんをゲストに迎えたトークショー、11月9日には野田司令のなぞなぞ宇宙講座2があるようです。


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コメント
 
 
 
Unknown (cの人)
2005-11-03 15:52:48
詳しく解からないんですけど

ただ、夏になると自由研究でデパートの

特設売り場にペットボトルロケットの

製作キットを売ってるのは知ってますよ~



あの自転車の空気入れで空気を送り込んで

飛ばすのしか、思い浮かばないんですけどね:

 
 
 
Unknown (みーや★)
2005-11-04 10:22:31
レポートだけで、基本情報が欠落してましたね。(^^;



ロケットまつりとは:

宇宙作家クラブのメンバーである松浦晋也さん、あさりよしとおさん、笹本祐一さんが主催している、ロケットの打ち上げ取材の報告会みたいなものです。

第4回(だったかな?)から宇宙研(現:JAXA)でロケット打ち上げの班長をしていた林紀之さんを、第6回(だったかな?)から富士精密(現:日産自動車)でロケットの設計をしていた垣見さんをゲストに呼んで、日本のロケット開発の歴史や裏事情を聞いて楽しもうという集まりになっています。



ペットボトルロケット、1回だけやったことがあります。

高校の物理の先生がおもちゃとか大好きで、まだ流行り始める前のペットボトルロケットの情報を聞きつけて、屋上で試射するのを手伝わされました。

キットなんて無かったので、ゴム栓にガラス管を使って、水の量を色々変えながら高く上がる条件を絞り込んでましたね。

 
 
 
Unknown (おおき)
2005-11-07 03:41:07
はじめまして。松浦さんのblogから来ました。

11/17が小松左京先生と松浦、浅利のお二人で、ロケットまつり9は12/2だそうですよ。

(小松先生のはロケットまつりとは別のようです)
 
 
 
Unknown (みーや★)
2005-11-07 11:55:30
おおきさん>



ご指摘ありがとうございます。

二つの日程が混ざって記憶されてましたね(12/17)。



 
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