4月14日(火)
4月というのに雨ばかり…春の気分がしないままに初夏になりそうだわ。
今日はこれまたずいぶん前に読み終わってるので、お話若干忘れてますがコレ
身の上話 (光文社文庫) | |
佐藤 正午 | |
光文社 |
佐藤正午さんは、名前は知っていても手に取らなかった方。これ、最後の一行にやられます。
主人公ミチルは地味に書店で働く女の子。お使いの途中で、何を思ったか不倫相手を追いかけ、そこで買った宝くじが当選し、あれやこれやと人生が狂っていく。
東京で頼った友人が結局殺人が起こしてしまうし、しかも連続で次々と人がいなくなってしまうし(つまり、一番害のなさそうだった後輩が最も怖いキャラ?!)
「ひょんなことから」とありますが、そんなひょんなことってある???と思ってしまう場面は多々あります。
が、その後のミチルが落ち着いた先で伴侶となった方の登場で、語りがこの現在の夫ということが判明し、ここまでくると「あーなんて上手なお話」となりました。
つまり、みんなが犯罪者。殺すつもりはなかったかもしれないけど、大なり小なりみんな罪を犯してるのです。
そして最後の一行!痛快です。うーん、これは愛だわ。