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早めのワンペダルの導入が必要

2010年08月07日 09時57分14秒 | 安心運転情報
ふみ間違いの起きないワンペダル(ナルセペダル)があるのになぜ自動車業界は、使用しないのか!!!(ワンペダルを従来の2ペダルと比較体験すれば、普及は必然)

ワンペダルの歴史を見れば、運輸省(現 国土交通省)をはじめ、 各自動車メーカーは、ワンペダルを良く知っている。企業倫理として、ユーザーの名誉と命と被害者の悲しみを重視しない姿勢は、看過できない。既にNYタイムズは、この矛盾点を突いている。
不作為をこのまま続けるとアメリカで集団訴訟(クラスアクション)が起こる可能瀬が出てきた。

ニューヨークタイムズの先週7月27日の取材による記事が下記に動画付きで掲載されています。

http://www.nytimes.com/2010/08/04/business/global/04pedal.html

トヨタが払った代償は大きすぎる!!!!!!なくした信用、リコールの費用と担当者の労苦、アメリカの制裁金、これらは、本当は、なくて済んだのかもしれない。
早めのワンペダルの導入が必用だ。すべての自動車メーカーの導入が急がれる。

ナルセペダルのこれまでの歴史を紹介します http://www.naruse-m.co.jp/index5.html
1988年~1990年 AT車事故の多発で、新ペダルを構想。
1990年 最初の特許出願
1991年 4月/最初の試作品完成。   ※運輸省陸上技術安全部に相談。   トヨタ自動車開発企画部に最初の売り込み。7月/半ブレーキの問題点を解決、〈セーフティフリーペダル〉として特許申請。(日・米・独・英・仏・伊・韓国)9月/「運転管理」9号に紹介記事が掲載される。AT車の安全性が取り上げられた頃で、急発進やペダルの踏み間違いによる事故に対して、ローテクながらいざという時に役立つはずとまとめている。
1993年 熊本陸運局より改造申請が承認。公道走行が可能になる。※実用化第1号車・・・有吉氏(当時67歳) トヨタクラウン    第2号車・・・大原氏(当時86歳)ダイハツシャレード
1994年 3月/米国特許登録(Patent No. 5,558,601)他。6月/熊本県中小企業新分野進出事業補助事業に採択。   ※基本モデルのデザイン開発と各社複数車種への装着実験を行う。   (以後装着実績積み増し)7月/毎日新聞に掲載。「ペダル操作ミス、こうすれば防げる」10月/自動車雑誌「発明王とセイフティペダル」   (自動車ジャーナリスト下野康史(カバタヤスシ)氏による取材)
1995年 韓国(Patent No.092296)日本(Patent No.2075119)で特許登録。〈以後、国内では関連特許が次々に登録される〉(Patent No.2083941,2083946,2552607)他
1996年 ドイツ、EU(Patent No.0522556、他)で特許登録。6月/熊本県地場産業等振興対策費補助金(地域資源等活用型起業化事業)の選定を受ける。総額600万円(内400万円補助)   ※4社で自動車用安全ペダル商品開発研究会を結成し受託。    (ヒルタ工業(株)=岡山県・自動車部品製造、PPクエスト、木村車体)    量産化計画・試作・台上耐久試験・実写走行試験を実施。
1997年 1月/三菱自動車へ試作車を搬入、走行テストを受ける。※構造の基本性能は評価されたが実用面での性能に疑問点指摘。10月/「第32回東京モーターショー」(10月25日から11月5日開催)へヒルタ工業ブースに出展。   運転シュミレーターによるモニターアンケートを行う。(ユーザーの反応は上々) 12月/「日刊自動車新聞」12月17日(水)付けに「AT車の異常発進防止 注目集めるナルセペダル」として紹介されました
1998年 九州地区の自動車部品商社より販売代理店希望の申し入れがあり、ヒルタ工業が開発主体となり新型実用モデルの開発に着手。※以後、10数回に亘るモデル開発を行う。※市販車両の実寸データを収集し、汎用タイプの開発を目指す。 10月/ヒルタ工業からマツダ自動車へのプレゼンを実施。※実用性能評価を得られず。
1999年 2月/ヒルタ工業生産の販売用モデル完成。   ※一般整備工場とタイアップする方式でのシステム構築を探る。4月/開発モデルの販売を中止。アクセルケーブル交換時の技術問題をクリア出来ず。
2000年 5月/ナルセ機材にて新型モデル開発に着手。   ※新モデルは装着手順と微調整の簡略化を目指す。(実用性能の向上)9月/日経メカニカル9月号でナルセペダルを特集。   ※同6月号での暴走事故解明記事による関連追跡記事。10月/トヨタ自動車開発チームがナルセペダルを試乗調査。   ※九州大学松永教授の仲介による。その後トヨタ自動車から松永研究室へ研究委託。
2001年 1月/安全開発研究所発行の「TAPS REPORT」でナルセペダルを特集。5月/新型モデル国内特許出願。
2002年 1月/新型モデル国際特許出願。5月/ナルセペダル新型モデル「e-type」を発売開始。
2003年 3月/ナルセペダル新型モデル「f-type」を発売開始。 8月/熊本県新事業創出ものづくり支援事業費補助金に選定。(UD仕様新型タイプの試作)
2009年 5月/「自動車と機能安全」5月20日発行のP61~62に紹介されました。このホームページも紹介されています。   「くまもと経済」5号へ「シリーズ地産知商4」のカラーページへ掲載されました。「踏めば必ず止まる」誤作動なくし世界特許として紹介されています。

1.オートマチックトランスミッション車の暴走事故件数
 1998年のオートマチック車の運転操作ミスが原因の事故は4,137件で、5年前より6割以上増えており、このうち20人が死亡している。特に、65歳以上では610件と、5年前の2.4倍となっているという(警視庁調べ:自動車ニュース,1999)。 仁平・丸山(1995,p119~120の引用)によると、運輸省交通安全公害研究所は、昭和62年度から63年度にかけて「オートマチック車の急発進・急加速に関する車両構造、装置面での原因究明を図るための試験調査」を実施し、平成元年にその報告書を提出した。 運輸省に報告のあった急発進・急加速などに関わる苦情や事故事例は1,108件(昭和58年1月から63年9月)であった。そのうち、走行中にブレーキ操作をしたと本人が申し立てたものが468件(42.2%)あった。その468件のうち、運転者本人が「誤操作」と認めたものは14件(3.0%)にすぎない。

 他はブレーキを踏んだにもかかわらず加速したとするものが35件(7.5%)、ブレーキ操作等により停止できたとするもの62件(13.2%)であった。 これらを除いた大多数(約86%)がブレーキ操作をしたが止まらなかった、また十分に効かなかったと申し立てている。  運輸省による当該車両の調査では、ブレーキの欠陥は認められなかったということであった。 したがって、「運転者において操作を確実に行うことが必要である」と報告書は結論した。

2. 現在のアクセルペダル,ブレーキぺダルの問題点
 現在の自動車のアクセルペダルとブレーキペダルは、加速(進行)させるのも、減速(停止)させるのも足で踏下するという同じ型の動作によって行うものである。 俊敏な動作が要求される緊急事態で進行中の車輌を停止させるためには、アクセルペダルを踏下している膝関節の緊張を緩め、ブレーキペダルに足部を移動させ、再度緊張させ、踏下しなければならない。 ところが、図1に示すように,突然物体が眼前に出現したときのように大変な緊張を要する状況では、膝関節に伸張反射が生じることがある。したがって、現行のペダルの構造では、パニック様時に運転者がアクセルに乗せた足を引き上げ、ブレーキに乗せ換える動作には遅れが生じるか、あるいはその動作そのものが大変に困難であると考えられる。
図1.驚愕時の膝の動き・強い音により生じた膝の動き。びっくりしたときは、膝が伸びる場合がある(松永ら,1995)。図2.突然強い音がした場合の、制動動作におけるアクセルペダルとブレーキペダルの動き。(Matsunaga et. al.,1996;シミュレータ実験)15人中6人にこのような遅延が認められた。
 AT車のアクセルペダルとブレーキペダルの踏み間違いを防止するには、アクセルペダルとブレーキペダルの踏み込み動作が異なるようなペダルシステムが望まれる。

3.新方式アクセルバー・ブレーキペダルシステム
 新方式アクセルバー・ブレーキペダルシステムを図2に示す。本システムでは,従来のアクセルペダルの位置にブレーキペダル、アクセル制御器は棒状(アクセルバー)のものでブレーキペダルの右方に取り付けられている。
図3.新方式アクセルバー・ブレーキペダル。
このシステムにおけるアクセルバーは足で右方に押すように操作する。アクセルバーの右方への動きはわずかであり、従来ペダルよりも疲れは少ないとの報告が体験者からなされている。

4.新方式アクセルバー・ブレーキペダルシステムの操作時間測定(実験1)
 従来方式におけるアクセルペダルからブレーキペダルへの踏み換え時間と、新方式におけるアクセルバーからブレーキペダルへの移動時間とを比較することを目的として実験を行った。 KM式認知・反応時間測定システム(松永,1992)において、ペダル部分を交換して従来方式と新方式装置での動作時間の測定を行った。
図4.現行型ペダルシステムにおける操作時間の測定例(左)と新方式ペダルシステムにおける操作時間の測定例(右)。新方式ペダルの方のブレーキペダルからアクセルバーへの操作の移行時間がより短い。
 被験者は2名であった(年齢21歳,48歳)。 図4に、従来方式のアクセルペダル・ブレーキペダルシステムと、新方式アクセルバー・ブレーキペダルシステムの操作時間の測定例を示す。表1に従来方式と新方式における2人の被験者のブレーキペダル踏下反応時間とブレーキペダル踏下状態からアクセルバーの操作への移行時間の平均値、ブレーキペダル踏下反応時間の最大値・最小値をそれぞれ示す。表から分かるように、新方式における足の動きの移行時間は従来方式の踏み換え時間の約2分の1となっており、約160ms短縮されている。

5.新方式アクセルバー・ブレーキペダル装着車の停止距離測定(実験2)
 従来方式のペダルを装着した自動車と新方式バー・ペダル装置を装着した自動車の停止距離の測定・比較を目的として、急制動実験を行った。#000066 自動車教習用コースに設置されている停止距離測定システムを利用して、停止距離を測定した。停止距離測定システムは、コースの両路肩にそれぞれ投光器と受光器を設置し、投光器からの光が遮え切られると、受光器のスイッチが作動し、進行方向に設置された信号機のランプが点灯する装置と、受光器位置を起点として、コースに沿って設置された停止距離測定用メジャーからなっている。 使用車輌は2,490ccガソリンエンジン搭載の同一車種乗用車2台(1台は標準車両、もう1台はナルセペダル〔実験当時のモデル〕搭載車両)であった。被験者は7名であった(男性6名,女性1名,年齢範囲18歳~64歳)。表1.新方式と従来方式におけるブレーキペダル(踏下)反応時間と、アクセルペダル(バー)からブレーキペダルへの踏み換え(移行)時間。 試行回数は20回。
被験者1 被験者2
新方式 従来方式 新方式 従来方式
ブレーキ反応時間(BT;ms) 669 914 585 771
BT標準偏差(BT-SD) 68 71 91 60
踏み換え時間(c-rt) 65 233 44 240
BT最大時間(ms) 810 1,040 830 920
BT最小時間(ms) 560 780 440 640
 1名は運転免許取得のために教習中の者であり、他は10年以上の運転歴を持つ者であった。また、1名は新方式のアクセルバー・ブレーキペダル搭載の車輌の運転に習熟した者であり、他は数10分間の練習を初めて経験した者であった。 被験者に、測定地点から充分に離れたところから発進し、40km/hの速度まで加速し、その速度を維持して走行するように要求した。また、走行中、特定の場所にある信号機に赤ランプが点灯した場合は、できるだけ強いブレーキを踏むように要求した。なお、測定に先立って、数回の練習を行なわせた。 車輌が停止後、路肩に設定されているメジャーを使って、実験者が停止距離を読みとった。また、参考のために、ブレーキペダルを踏んだ時点の速度を運転者に報告させた。 表2に各人の停止距離を示す。ナルセペダル搭載車両において全員の平均短縮距離は約1.6mであった。この停止距離の短縮はアクセルペダルからブレーキペダルへの踏み換え時間が短縮されることによってもたされたものと考えられる。
 

6.まとめ
 従来方式のアクセルペダル・ブレーキペダルシステムは、加速する際に アクセルペダルを踏む際も、減速するためにブレーキペダルを踏む際も、足で踏み下げるという同じ足の動きで行う。 一方、中には、緊急時には膝が伸張する人も多く認められる。従って、従来型のペダルシステムにおいては、ブレーキペダルをアクセルを踏み下げるつもりが、アクセルペダルをさらに踏み下げるという動きがあり得ると言える。 新方式のアクセルバー・ブレーキペダル方式においては,足は常にブレーキペダルの上にあり、緊急時に足が伸張するとブレーキを踏み下げる動きとなる。従って、これまでのようなアクセルペダルとブレーキペダルを間違えて踏むと言うことは、理論的にはないと言える。
表2.新方式車と従来方式車における停止距離の比較(初速約40km/hでの停止距離)被験者 Sub.153歳,男 Sub.248歳,女 Sub.364歳,男 Sub.454歳,男 Sub.518歳,男 Sub.637歳,男 Sub.739歳,男
新式 現式 新式 現式 新式 現式 新式 現式 新式 現式 新式 現式 新式 現式
停止距離の平均 14.57 16.68 13.74 16.90 13.82 15.37 11.63 11.47 16.20 18.37 12.34 12.92 11.25 13.05
標 準 偏 差 1.737 1.462 1.110 1.620 0.973 1.788 1.024 0.289 1.873 1.704 0.680 0.327 1.480 0.465
走行回数 10 5 10 5 5 10 4 3 3 3 5 5 4 4
停止距離の差 2.11 3.16 1.55 -0.16 2.17 0.58 1.80
有意水準(t) p p p p p p p
 新方式のアクセルバー・ブレーキペダル付きの車輌での停止距離は従来方式の車輌に比較して、約1.6メートル短縮された。この短縮は、ブレーキペダルを踏む足は常にその上に置かれているので踏み換える必要はなく、このためにブレーキペダルを踏む時間が従来方式に比較し約160cm短縮されたことによってもたらされたものであろう。 新方式アクセルバー、ブレーキペダルシステムは、このような踏み間違いによる事故防止には大きく貢献すると考えられる。成熟しているように思える従来のシステムにもまだまだ改良の余地がありそうである。

資料
http://www.naruse-m.co.jp/index.html

2010年8月7日


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